一部上場での値上がりを狙う

東証株式市場には一部、二部、マザーズ、ジャスダックというカテゴリー分けが存在します。

そして、それぞれのカテゴリーには上場するための基準が設けられています。

一般的に

ジャスダック、マザーズは新興企業、ベンチャー企業の市場

二部はそれよりは規模の大きな企業のための市場

そして、一部がトップ企業のための市場

という認識となります。

ただし、会社規模が大きくなったからと言って市場を変えなくてはいけない訳ではないのでカテゴリー分けに添わない企業も多数存在します。

もちろん一部上場の基準が一番厳しくなります。

マザーズ、ジャスダックから一部上場を果たすための基準は以下のようになります。

共通するものは

株主2200人以上

流通株数2万単位以上

流通株式数比率35%以上

※流通株数とは自社株、自社役員の保有する株、全株数の10%以上を持つ大株主など、あまり市場に流通しないであろう株を除いた株数

マザーズからの上場は2通り

1つは上記の条件に加え

流通時価総額20億以上

申請前3ヶ月の売買高200単位以上

時価総額40億以上

連結純資産10億以上かつ単体純資産がマイナスでないこと

2年間の経常利益が5億以上または、時価総額500億以上


もうひとつが

流通時価総額10億以上

時価総額250億以上


そしてジャスダックからの上場は

時価総額250億以上

連結純資産10億以上かつ単体純資産がマイナスでないこと

2年間の経常利益が5億以上または時価総額500億以上

となります。

純資産は決算短信、それ以外はすべて四季報で調べられます。

純資産は決算短信の資産の報告欄に書いてあります。

株主情報は四季報の株主の欄に

株主数はそのまま載っていますし、流通株数は自社株、役員株、大口株主を除くことで大体把握できます。

経常利益や時価総額も財務状況の欄を確認するだけです。


ここからが本題です。

マザーズ、ジャスダックから一部上場を果たすと株価は基本的に上がります。

市場に流通する資金の量が桁違いであること

上場をすることでインデックスに組み込まれるため、ファンドからの一定の買いが入ること

上記の理由から株が買われやすくなり短期的には株価は上昇していく傾向があります。

マザーズ、ジャスダックの株に上記の基準を満たすものがあればチャンスです。

保有しておけば、いつか上場をするかもしれません。

基準に満たないが上場を目指す企業が取りやすい施策もあります。

例えば、株主数が足りない場合、立合外分売で自社株や役員の株を売ったり、株式分割により、株主数を増やす方法が取られることがあります。

上記のようなことに注目していれば、いつかは上場による株価上昇の恩恵にあずかれるかもしれませんね。

投資手法のひとつとして心にとどめておいてはいかがでしょうか?