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宮崎-神戸を結ぶ夜行フェリー 宮崎カーフェリーに乗ってみた話

皆様こんにちは。

この記事では、私が人生初のフェリーに乗ったときのことを書きたいと思います。乗船したのは、宮崎〜神戸を結ぶ宮崎カーフェリーです。私は2024年3月13日より、東京から枕崎まで在来線で向かうという旅をしたのですが、今回フェリーに乗ったのはその帰り道。枕崎までの道中も記事に書いているので、よければご覧ください。



九州のフェリー事情


乗船記の前にまずはフェリーのお話をさせてください。実は九州はフェリー天国な場所です。国土交通省 九州運輸局が出している図が分かりやすかったので引用させてもらいます。

この図によれば、九州を発着するフェリーは運休中の宿毛フェリーを除いて全部で15路線もあります。また関西(大阪・兵庫)と九州を結ぶ路線は全部で7路線。関東から出発するフェリーが3つ程度であることを考えると、結構多いということがわかると思います。

ちなみにこうした九州発着のフェリーの中で一番大きな会社は、九州に3路線を就航させている、「さんふらわあ」だと思います。私もそこまで詳しくないのですが、最近だと大阪〜別府の路線に、LNGを燃料に使用するフェリーが就航したという話が出ていました。

中も結構豪華で、個人的にはこれに乗ってみたいなという思いもあったのですが、今回は旅程の都合から断念。実は九州を発着するフェリーは、大分・福岡に集中しています。逆に宮崎や鹿児島を発着するフェリーは少数。さんふらわあの志布志〜大阪、宮崎カーフェリーの宮崎〜神戸の2つしかないんですよね。

今回私は鹿児島県で観光をしていたので、鹿児島中央駅から特急に乗ってアクセスしやすい宮崎カーフェリーを選びました。志布志は同じ鹿児島県ですが、車がないと鹿児島市からのアクセスがちょっと難しいんですよね。

宮崎駅出発から乗船まで


さて2024年3月18日、宮崎駅に来ています。これからバスを使ってフェリーターミナルに向かいます。乗り場は西口2番乗り場。南宮崎駅のバスターミナル始発のバスが17:50にやってきます。

宮崎駅西口にバス停がたくさんあります。西2と書かれたバス停にバスは来ます。
宮崎港行きの表示

ちなみにフェリーターミナルまで行くバスは、この便しかありません。乗り遅れるとタクシーを使う羽目になるので要注意。

バスは宮崎駅を出発して10分ほどでフェリーターミナルに到着。入口の目の前に着けてくれるので便利。運賃は300円。Suicaも使えました。

中はそこまで広くありません。お土産屋さんは入ってます。

ターミナルはそこまで大きくありません。今回私はネット予約で徒歩乗船だったので、機械で乗船手続きを済ませることができました。QRコード付きの乗船券をもらっていざ乗船。

でかい。今回乗る船は「ろっこう」という船。宮崎カーフェリーは、「ろっこう」と「たかちほ」の2つの船を持っていて、設備は基本一緒みたいです。全長は194m。スマホの望遠レンズを使っても画角に入りきらないほどの大きさ。どうも長距離フェリーであれば、全長が190m台の船が多いみたいです。

QRコード付きの搭乗券をかざして進むと、ボーディングブリッジがあります。この船の大きさの割には結構小さくねって思いました。ちなみにこの船の定員は576名です。

2階は駐車場スペース。びっしりとトラックが並んでいました。

ブリッジを渡ってすぐのところは2階。ほとんどスペースはなく、エスカレーターを登るように指示されます。ちらっと駐車場スペースの様子を見ることができました。びっしりと車両が止まっています。この船はB2〜2階の部分が駐車場スペースになっているそうです。やっぱり基本的にフェリーに乗る人は車やトラックと一緒に乗る人が多いのでしょうか。

乗船後に船内探訪

ロビーは吹き抜け構造になっています

エスカレーターを登って3階に来たんですが、いやちょっと凄すぎない?めちゃめちゃきれい。そこら辺のビジネスホテルより開放感があっていい感じです。これはびっくり。

人が過ごすスペースは3階と4階に集約されています。そのスペースの大部分を客室が占めているのですが、フリースペースも結構充実しています。

ここは3階に設置されているフリースペース。ふかふかな椅子に座って、本を読みながら、海の景色を眺めることができます。

いやーなかなかいいじゃないですか。船ならではのゆったりとした時間を楽しみながら本を読むっていうのは、他の乗り物だと味わえないですよね。

こちらは自販機コーナー。飲料はもちろん、カップ麺やアイスなども売っています。船の中だからかなり高いのかなと思ってたのですが、異常な値段ではないですね。ちなみに船内の売店では冷凍食品も販売しています。手軽に食事を済ませることができて便利。電子レンジや給湯器ももちろん完備。

また、スーパーやコンビニで惣菜やお酒などを買ってきて、船内で晩酌するという人もたくさん見かけました。船内には写真のようなフリースペースがたくさんあるので、食べる場所に困ることはないと思います。

さてそれでは客室に向かいます。今回予約した部屋はシングル。鍵付きの一人個室です。船内3階にあるインフォメーションにて、鍵をもらいます。

共用スペースから扉を開けて入ると、シングルの部屋が並ぶスペースが広がります。ぎっちりと部屋が並んでいます。

鍵を開けて中に入るとこんな感じ。広くはありませんが、寝るだけなら十分な広さ。荷物もちゃんと置けますし、机と椅子も完備されています。

ベットはこんな感じ。私は身長174cm なんですが、寝てみて狭いと感じることはありませんでした。テレビも壁掛けで設置されています。

アメニティはタオルとスリッパ。寝巻きはありませんが、お金を払って借りることもできます。


机には金庫ほど頑丈ではないですが、セキュリティボックスが備わっています。

寝ながら移動する乗り物は、私にとって今回が2回目。1回目は寝台特急サンライズ出雲に乗りましたね。皆様は乗車したことありますか?  私はサンライズ出雲ではシングルという部屋に乗ったのですが、個人的には今回の部屋の方が天井も高くて、部屋も広く快適でしたね。

さて船内探訪を一通り終えたところで、まもなく出航の時刻。外のデッキに足を運びます。

いよいよ出航

夜空をバックにしたフェリーの煙突。なかなかかっこいい

外を見ると、船を乗るときに使ったボーディングブリッジが外されていました。出航に向けた準備がどんどん進められていきます。

19時10分。フェリーは汽笛を鳴らしながら、時刻通りに出航しました。

出航して1-2分ほどで、船はすぐに港を離れます。こんなに大きい船だから、港を出るのも一苦労じゃないかと思っていたのですが、思いの外簡単に港を脱出しましたね。宮崎の街灯りがどんどん小さくなっていきます。

さて出航の様子を見れたので、さっさと船内に戻ります。デッキはとても風が強いので、あんまり長時間いれるような場所ではないです。髪がぼさぼさになりますし、この日は3月でしたから普通に寒かったですね。夕食を食べて、体を温めましょう。

夕食はバイキング方式。

夕食は船内のレストランにて食べることにしました。2000円くらいだった気がします。宮崎名物の餃子とかピーマンとか地のものの料理もあって、結構おいしかったです。

夕食を食べ終わったら風呂に入りました。船内には大浴場がありますし、シャワーコーナーもあります。私は大浴場を使いました。すごく広いというわけではありませんが、まあ必要十分な広さでしたね。窓もついていて、外の景色も見れます。このときは外がもう真っ暗でしたが、時間を選べば、大海原を眺めながら湯船に浸かるなんてこともできそうです。

客室のテレビでは、船の現在地を確認できる

気づけばもう夜の10時。翌朝7時半にはもう神戸に着いちゃいますから、早く寝ることにします。

フェリーの揺れについて


ここで揺れについての話を少ししましょう。フェリーは波のある海を突き進むのですから、当然揺れが発生します。フェリーに乗ったことがない人にとっては、この揺れがどのくらいなのか、心配な方もいらっしゃるかと思います。私も乗船前はちょっぴり不安でした。

今回の乗船では、出航して30分ほど経ったぐらいのときに、結構な揺れを感じました。私はその時夕食をバイキングで取っていましたが、料理を自席まで運ぼうとしたときに、少しバランスを崩しそうになるような横揺れを感じました。座っている状態でも、明らかに横揺れを感じましたから、そこそこの揺れだったと思います。

ただその大きな横揺れは1時間ほどで収まり、それ以降大きな揺れはあまりありませんでした。もちろん多少の揺れは常時ありましたが、バランスを崩すほどではなく、座っていれば気にならない程度の揺れでしたね。

まあ正直揺れについては、天候に左右されるところが非常に大きいと思います。ただ一つ言えるのは、今回乗船した宮崎カーフェリーは外海の太平洋を進む船なので、割と揺れやすい航路になるかと思います。内海と外海では波の高さが全く異なります。今回の乗船でも、紀伊水道を越えて内海の大阪湾に入ったあたりから、揺れがほとんどなくなりました。もし揺れが心配ということであれば、内海の瀬戸内海を通るフェリーをおすすめします。

あともう1つ追記しておきたいのが、エンジンの振動について。部屋で寝るときには、波による揺れはほとんど気にならなかったのですが、代わりに船のエンジンによる小刻みの振動が微妙に気になりました。これは使う客室の場所によっても変わってくるかと思うのですが、人によっては波の揺れよりも気になるかもしれないですね。

翌朝〜神戸港到着

さて日付が変わり、3月19日。起床して外のデッキに出てみると、淡路島が見えました。時刻は朝の6時頃ですが、もう神戸港まではあと少しの距離。

関西国際空港の人工島が映っているのですが、分かりづらいですね。神戸港まであと少し。

朝焼けがキレイに見えるのを楽しみにしていたのですが、本日は少し雲が多く、あまりキレイには見えませんでしたね。残念。

夕食と同じく、バイキング方式

朝食は昨日と同じレストランで食べました。700円くらいでした。たくさん食べて食後のコーヒーを飲んでゆったりしていると

あれ?もう神戸の陸地が見えているじゃないか。到着まであと30分もあると思って、ダラダラしていたのですが、もう到着しそうですね。もうちょっとゆっくりしていたかったのですが、仕方ない。コーヒーを一気飲みして、下船の準備をします。

荷物をまとめ終わって、外のデッキに出てみると、もう既に着岸していました。ダイヤ上は7時30分到着なのですが、この日は7時20分には着岸し、7時30分には船を降りることができました。

個人的には8時到着ぐらいの方が、朝の時間にゆったりできていいんじゃないかとも思うのですが、飛行機よりも速く到着したいとか、いろんな事情があるのでしょう。とにかくフェリーは神戸港に無事到着しました。私としては初フェリーだったわけですが、思ったよりも快適でした。今後は移動手段としてフェリーをガンガン使っていきたいと思いましたね。

ちなみにフェリーターミナルからは三宮駅まで運んでくれるバスがありますが、私は歩いて駅まで向かいました。神戸は歩くだけでも観光になる街ですから、バスで移動するのはもったいないように感じます。観光客も少ない時間ですから、ぜひ皆さんも歩いて神戸の街を楽しみながら移動されてはいかがでしょうか。

ということで宮崎カーフェリー乗船記はここまでにさせていただきたいと思います。最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。

ちなみに枕崎までの旅5日目には、この乗船記を近いうちに上げるみたいなことを書いていたかと思うのですが、普通に書くのを忘れていたのと、新社会人になってから忙しく、あまり書く時間がなかったので、こんな時期にあげることになっちゃいました。すいません。いやーしかし社会人は時間がないですね。次回投稿するのがいつになるのか全く読めないのですが、このまま投稿せずにフェードアウトということにはあまりしたくないとは思ってます。多分職場で夏休みが取れると思うので、次回の投稿は、その夏休みで行く旅の記録になるかと思います。またいつか投稿した時には、見ていただけると幸いです。では。

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