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コロコロに漫画の持ち込みに行ってきた!

12月16日、新潟は雪である。
凍てつく波動が体をしんから凍らせる。そんなクリスマス前のイルミネーションで彩られた年の瀬、小学館のコロコロという雑誌にマンガを持ち込みに行ってきた。

漫画の内容はズバリ、蝉マンガ!
登場人物は、蝉の幼虫とオケラとネズミにモグラ。
ある時、地上にコンビニがたち、主人公達、地中に住む生き物が、駐車場のアスファルトに閉じ込められてしまった。
このままでは、死んでしまう。そこで、彼らが必死になって地上に出られる方法をさがす。
そこで繰り広げられるドタバタギャグと、熱いストーリー。
そんな幼児向けマンガだ。

新潟から上野駅まで、新幹線で2時間、極寒の越後湯沢、上毛高原をすぎると、関東は、晴れ。
なんとも気持ちがいい冬の日差し。

予約していたのは、3時30分なので、時間はまだ少しある、秋葉原を散策して、料理屋で「鴨南蛮」を食べた。温かい、心が優しくなるようだ。
(その浮わついた気持ちが、後々後悔する事態になることとも知らず…)

秋葉原から少し歩いて小川町駅に着いた。そこから神保町までひと駅。(鼻歌なんて歌いながら…)

小学館は建て替えて、新しい建物になっていて、神保町の駅から直接行けるようになっていた。

小学館の入り口に入り、正面にエレベーターがある、そして、登った先が、受付だ。

ざわ

ここが、最初の違和感だ。
心がざわついて、圧倒された。

いや、今考えるとそうではない、この場の違和感は本物だ、私の最近のテーマに、「無機と有機」がある。


まさにそこに反応したのだ。


エレベーターを登って初めて目にするのは、受付の綺麗な女性だ、3人が首だけ出てる感じで、ニコッ…っと笑いかけてくる…あまり気持ちがいいものではない。

(これは、「無機にとって変わられる」)

受付のロボットがいれば、怖くないし、緊張もしない。

確実にロボットが入ってくるだろう、この場の雰囲気が、ひそかに私の心を、締め付けていた。

コロコロ編集部は確か5階、余り覚えていない。
そして、コロコロの担当編集者の方に声をかける。

ざわ

またしても私の心は動揺する。なんだこの場は…!?

(前と何も変わっていない…!?)

私は、この建物を建てるために、編集部が移動したところにも、何度か持ち込みをしたことがある。

そこと、今のこの編集部のレイアウトがまるで変わっていないことに気づく。
(これが、マンガをつくる編集者の態度か…既存の作品をぶち壊す、誰も見たことがないマンガを、本当に作ろうとしているのだろうか?…)

またもや、この場に圧倒され、辺りをキョロキョロと伺う、あわれな私が、そこにいた。

編集者の方は忙しそうで、コロコロイチバンの方に変わった。ガックシ…

そして原稿を読み始める。
はっきり言って、自信がなかったといえば、嘘になる。
自信があったから、持ち込みにきたし、ヤバいマンガを描いたと、今でも思っている。(今でも…)

結果は、いつもの持ち込みのとおり、散々にダメ出しをされた。

ざわ

いつものとおりなのに、いつもより、きいた…
心にぐさりと、何かが刺さった。
氷柱(つらら)だろうか、この凍える寒さは…。

違う!と言いたい。
これは、またしても、私の円!
私の考えている「無機」に引っ掛かったのだ。
あまつさえ、持ち込みに来てくれた、作者に一言も、面白かった部分を言わないとは、どう言うことだ?

(Noteやコミコは、もっと優しい。)

Noteやコミコはアップしたマンガを、そっと何も言わず、置いてくれる、誉めもせず、けなしもせず、ただその存在を肯定してくれるのだ。

はたして、ただ文句を言うことだけの編集者は、必要だろうか?
作者は、欠点よりも、長所を知りたがる、何故なら、長所を伸ばすことが一番大事だと知っているから。もう一度言う。

果たして編集者は、必要だろうか?

結果私は、はい…と、そうですね…しか言えず、せっかく考えてきた、このマンガのテーマと売れる要素を、何一つ言えずに、小学館をあとにした。

今回感じたのは、無機の圧倒的な身体である。
人と人が力を合わせることが、重要なのは確かだ。
しかし、それだけでは、生き残れない。
人とロボットが、Lot製品が、心を通わせて、新しい場が生まれると、信じたい。

果たして、この場に、人間は必要だろうか?


ただ…
私のマンガが「くそつまらなかった」(注:編集者の方はそんな汚い言葉は使ってません。あしからず。)だけであるならば、特に問題ないのだろう。

12月16日 雪のち晴れのち時々つらら

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