『コーチングアジャイルチームス』を読んで印象に残った9つのこと
ちょっと前に読んでた本だけど、アウトプットできてなかったので改めて書き残しておきたいと思う
どんな本か
スクラムやスクラムマスターの本は世の中にたくさんあると思いますが、アジャイルコーチに特化している本っていままであまりなかったかと思います。そんなアジャイルコーチについて、アジャイルコーチとは?というところから始まり、アジャイルコーチになるまでの道のり、仕事、振る舞いについて書かれている本になります。
印象に残った9つのこと
①アジャイルコーチが重要な理由
アジャイルコーチの存在理由について。当たり前だけど、「アジャイルを浸透させる」ことが目的なのではなく、「価値あるプロダクトを生み出すこと」「人々に働く意味を与えること」ということを改めて認識。
②アジャイルコーチへの道
上記のようなアジャイルコーチになる道は1つではなく、以下の3つの道があるというもの
スクラムマスターからアジャイルコーチへの道
プロジェクトマネージャからアジャイルコーチへの道
テックリードからアジャイルコーチへの道
私だと1のケースなので、基本的に1のパターンだけかと思ってたけど、確かに2、3のケースもあるのだと理解。
③プロジェクトマネージャとアジャイルコーチの違い
プロジェクトマネージャとアジャイルコーチは以下の違いがあるというもの
プロジェクトマネージャは、仕事を計画でき、その計画をうまく実行できる。納期通りに、予算内で、設定された要求すべてを満たすプロダクトを納品することが成功
アジャイルコーチは、計画つくりが重要であって、計画それ自体は無用である。成功を測る唯一の指標は、顧客が必要としていたビジネス上の価値を得られたか否かである
「計画それ自体は無用」というのは色々な本でも言われていてその通りだと思うけど、中々マネージャ陣には理解されないことが多いので、そういったことを伝えていくのもアジャイルコーチの役割なのだなと所感。
④スクラムを機能させる5つのリスト「基礎固め」
スクラムを機能させる要素について
経験主義:素早い失敗の積み重ねで成功する
自己組織化:問題に1番近い人がベストな解決策を持っている
コラボレーション:yes,and・・・のマインド
優先順位付け:後ですべきことは後でやる
リズム:呼吸を整えれば、後はなんとかなる
どれも大事だと思うけど、1の小さく失敗するということと、3、4のマインドは個人的に特に重要なことだなと思う。以下のようなマインドを根付かせることがやはり必要なんだなと実感。
⑤最初に話さない
コマンド&コントロール主義から脱却するには、気まずい沈黙に慣れて、チームの誰かが話せる余地を与えることが必要という話。
「この会社ではこういうやり方が当たり前」といったものを洗い出し、「もし何の縛りもなかったとしたらどうしますか?」と尋ねて、型破りを体現する。
その為に、話す前に10数える。自分の意見を話したくなる衝動を抑え、「この時間で最も役立つものを得られそうですか?」といった、パワフルクエスチョンを投げかけるというもの。
以下の話は偶然かもだけど、小ネタとして面白かった。
⑥ポジティブな見方をする
クライアントを解決すべき問題と捉えているならば、コーチングには適さない環境。誰かを嫌っていたり、その人の行動が自分や他人に与える影響を嫌っている場合もコーチングは困難になる。クライアントを夢や希望をもつ1人の人間として捉え、愛情と共感の心を持ってアプローチするというもの。
頭では理解していても実際は難しかったりするケースもあるので、改めてこういったことを体に染み込ませていくことが重要なのだなと認識。
⑦アジャイルコーチとしての主な仕事
アジャイルコーチとしての主な仕事は以下の3つであるというもの
人々がアジャイルをうまく使えるようにすること
あるプラクティスを強化することや、困りごとをアジャイルによってどう解決するのかを見せること
目の前にいる人全てに対応すること
1、2はその通りだと思いつつ、3は中々難しい局面もあるので、そこを諦めないという姿勢もコーチとしては確かに重要なのだと認識。
⑧プロダクトオーナへのコーチング
アジャイルコーチはチームのパフォーマンス改善を目指していて、プロダクトオーナの仕事や振る舞いはチームのパフォーマンスに重大な影響を与えるもの。
よって、プロダクトオーナをコーチングするのは必須という話。
まずPOには役割を教えて、アジャイルを最大限に活用する方法を示すメンタリングの側面と、彼らが良いプロダクトオーナになる為の旅路を支援するというコーチングの側面の2つの側面からサポートしていく必要がある。
また、「忙しすぎて」チームと協働できなくなっているプロダクトオーナでも、チームに対して悪意があるわけではないと信じることが大事で、POがさらされているプレッシャーからくるストレスがそうした良くない振る舞いに繋がっていると認識するようにするという話は実際の経験からもあったりするので、改めて心に留めておこうと感じた。
⑨教師としてのコーチ
孔子の有名な言葉
いかに実践して素早く経験学習サイクルを回すか。素早く回すためには、いかに小さく進めるか。そんなヒントや手助けをコーチングすることもアジャイルコーチには必要なのだと所感。まずはやってみるというのは本当に大事だなと。
まとめ
少し前に読んでたときのメモ書きを参考に記載したので、改めてまた読み直してみたいと思った。また今日から以下のイベントに参加予定で、熟練のアジャイルコーチの方々から色々と話を聞くこともできそうなので、存分に楽しんでこようと思います!