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【総括】統一地方選,衆参補選を終えて

こう@滋賀です。
久しぶりのnoteです。

今回、蓮舫さんの事務所を通じて立憲民主党の党員に一年ぶりに復帰をする事になりました。
統一地方選を終えて、文字通り苦戦の一言で終わった結果、立憲の置かれている立場はより厳しいものになってしまいました。
前半戦での苦戦っぷりを見て、やはり内側から立憲を再興したい、その一助になりたいと思い、党員に復帰する事に致しました。

統一選、そして補選。
本当にかなり厳しい結果になってしまいましたね。
その振り返りというか、総括をしたためていたのですが、どうしても想いが先行をしてしまいまして、どんどん文章が長くなってしまう。とりとめがなくなりましたので全部消去しまして、短くまとめたいと思います。

■躍動する維新。硬直する立憲。

このnoteでは今まで立憲がどうして勝てないのか、どうして国民から支持を得られないのかを私見で綴ってまいりました。そのたびに有難い事に、賛否両論なリアクションを頂戴しております。
ただ、否のご意見が、「そうだよな」と思えるものがなかなか無い事も事実です。なぜなら現実として立憲は負けているからです。

選挙で投票をする事は国民の唯一にして最大の意思表示です。
ここまで維新の躍進を許し、立憲がその立場を脅かされているのは、2012年の総選挙以来ではないでしょうか。
あの後躍進をした維新は、組織が肥大化し、党のガバナンスが崩壊をして、離合集散を繰り返しました。
その姿を見て国民は失望し、しばらく不遇の目にあってきたわけですが、今また2012年当初の状況に戻りつつあります。
あの時の自民党の復権と、維新を含む第三極の躍進の原因は、「民主党の信頼失墜」が原因でしたよね。この構図と変わらないと思います。
つまり、自民が堅調なのと、維新が再躍進をしているのは、「立憲民主党の信頼失墜」が原因なのです。

関西にいたらわかるのですが、(というか関西にいないとわからないが正しい)維新の昨今の躍動感は目を見張るものがあります。2021年の総選挙で躍進をした維新は、どんどん勢力を伸ばしてきています。
相次ぐメディア出演をはじめ、何かを変えていこう・今のままじゃダメだ・元気を取り戻そう・既得権を打ち破ろう…。
かつての安倍政権が訴えていたような、どこかで聞いたようなフレーズを多用して、とにかくインパクトのある行動を繰り返しています。
問題発言や違法の数々、犯罪まで繰り返していて、吉村知事に関しては嘘ばっかりついているわけですが、「もともと政治なんてそんなもん」というなぜかドMメンタルな国民はそこはあまり重要視せず、躍動する維新の姿に、
「何かを変えてくれるかも」という期待を持ってみているわけです。

この躍動感と、それに対する期待って
「政権交代前の民主党」
「崖の上から飛び降りた戦う小池百合子」
「一人で立ち上がった枝野率いる立憲民主党」
の姿とフラッシュバックしませんか。僕はします。
というか性質としては同じものだと思います。

TWITTERでは、主にデータを用いて選挙を分析するクラスターの方々が、維新の投票行動を分析して、「立憲の票が維新に奪われているのではない」という総括をしていらっしゃるのを目にするのですが、
特に関西在住の方ならばわかると思います。
「立憲の票は、維新に奪われています」
それも確実に。

この躍動するエネルギーを、特に関西人(首都圏)は政治に求めるのです。
それほどまでに、自民党に対しての「ええ加減にせえよ」はものすごく強い。
だけれども、どんどん硬直していく立憲民主党に国民は既に期待を寄せるのを辞めてしまっています。
この躍動感は政策の中身とか、実績とか、そんな煌びやかなものではありません。
すべて、イメージです。
これが広報なのですね。

■立憲は、今こそ国民が実感できる経済・社会の実現を!

このnoteを見て下さっている方は、どれだけ維新が嘘つきな政党か、とんでもない政党かよくご存じ頂いているかと思います。
だけど、国民は維新にそんなイメージを持っていません。うまくイメージ戦略しているからなんですね。
立憲は、まっとうな政治を掲げて結成されましたから、まっとうじゃない事を言ったりやったりすると、必要以上にブーメランが飛んできます。
立憲は、多様性のある社会を実現することを第一に掲げていますから、多様性を否定するような言動をとると、必要以上にブーメランが飛んでくるんです。
そしてそのブーメランが刺さったまんま抜こうとも防ごうともせずに、次のフェーズに進んでいくのです。もう血だらけですよ、こっちは。
こんなにイメージ戦略に失敗している政党は立憲くらいなんだろうと思います。

「まっとう」「多様性」、さらに「草の根」。
そんなイメージは約4年以上かけて枝野さんが作り上げてきました。
でも、それ以上のイメージって無くないですか?ずっと同じような事を、コロナ禍であろうがなんであろうが、ひたすら訴え続けています。
そこに躍動感は全くありません。
まっとうである事よりも、多様性に富んでいなくても、国民は「変えてくれそう」「やってくれそう」「仕事ができそう」な政党を求めているのです。
それがたとえイメージであっても、人々はその幻想に縋りつくくらい、
今、困窮状態にあるのです。

お互い様に支え合える、みんながみんなのために分かち合える社会の実現は、日本にとって必要だと思います。大賛成。
だけど、他者の事を思い合える余裕は、今の日本社会にはありません。
まずは、自分の生活の苦しさをどう変えてくれるか、そこからじゃないですか?だから、泉さんの「生活安全保障」というキャッチフレーズはとても良いと思います。その中身がもっと吟味され、国民がより良い未来を実感できるような経済政策を訴える事が出来たら、たとえすぐに政権が取れず実現出来なかったとしても、そのイメージに期待を寄せる事ができ、躍動感が生まれるのです。
維新はイメージだけで、中身はありません。
あっても、自民党のそれよりもひどいし、ひどい実績があります。
ですが、「改革をした」「立ち向かっている」というイメージを打ち立てています。それがいかにイメージであっても、硬直し続ける立憲よりも頼りになりそう…と思う人は少なくないのです。これが敗因です。

立憲は、多様性をひとまず封印してください。選挙に大勝してからで十分間に合います。選択的夫婦別姓の導入など、政権を獲ったあと、政権が安定してからで十分です。
まずは、困窮状態にある国民生活をいかに救うのか。
「やってくれそう」な躍動感を持てるような訴えをひたすら行う事。
中身がない維新に対抗をして、立憲は骨太な議員が多いのですから、仲間割れしていないで、立憲コア支持者ばかり見ていないで、期待できる中身を作り上げてください。イメージを超えた力が必ず得られます。
これこそが立憲が再び返り咲ける方法だと確信をしています。

■政権交代の可能性は十分ある。

立憲が、この長期にわたる硬直から抜け出せないのは、一種の呪いであるかのように思います。
あまりに結党当時のカリスマが強すぎて、そこに居場所を得て固執している立憲コア支持者(ここで今回のblog初登場。ずっと書きたくてウズウズしてた)に気を遣わなければならない状態にあり、あまりに先鋭的な左の主張を繰り返さなければならないのです。これは立憲の議員に同情をします。
国会でひとり狙い撃ちされていた立憲の立場からなんとか実績を得るために、部分的に維新と協力をしていた昨年の国会ですが、統一選や補選で負けるやいなや、「たった数パーセントしかいないネット右翼におもねり、維新にすり寄り、大事にしなければならないコア層を取り逃がした」という、次も立憲の負けを確定して下さるような進言をされる方もいらっしゃいますが、
そんな下らない事よりも、国民生活を守ってくれるイメージのある政党を打ち出していく方がよほど国民の心には響くと思います。特に東京都内や関東首都圏では、地方選において立憲は善戦をしています。勝てている所も多く、自民党が敗けている所も多い。これは無党派層が比較的多い所では、ちゃんとした野党勢力は今でも勝っていける土壌が残っている事を教えてくれます。

維新が一人勝ちをしている関西だって、見方を変えれば、地方版政権交代が果たされていると言っても過言じゃありません。自民党政権を崩壊する一手になりえる状況に王手をかけているような勢いに思います。ちょっと大げさに言うと、大阪ではすでに政権交代を果たしてしまっています。
我が滋賀県の選挙区でも、あと数年かけたら維新が自民党を逆転していける可能性は全然あります。それだけ自民党の批判票が多いのです。
でも、その役割は立憲民主党が担わなければなりません!
絶対に立憲がやらないといけないのです。
維新に奪われている期待票を立憲が得る事が出来れば、自民党を倒していけます。政権交代の可能性は十分ある。僕はその土壌があると確信しています。
もし、今の維新の快進撃を立憲がやっていたとしたら、メディアは手のひらを返して立憲を持ち上げていたと思いますよ。

■まとめ

私は、次期総選挙までの代表交代論に反対をします。
どんな状況にあっても、枝野前代表が総選挙で敗北しない限り、フルスペックの代表選を行わなかったり、枝野一強の状況を作り上げていた事等から見ても、代表はある一定程度はしっかり固定をして権力基盤を整え、戦略的に自民党に挑んでいく必要があると思います。
泉さんの就任当時は、そのフレッシュさやバランス感覚から、とても躍動感のある立憲の姿を期待していたのですが、「泉流」と言えるものは特段何も無く、躍動感どころか、ネトウヨと立憲コアに挟まれて身動きが取れず、もがく事も忘れてしまっているかのような感じがしてしまいます。
立憲が「ダメな政党」と思われるイメージを払拭するのは相当に大変です。
枝野さんが返り咲いても、払拭などはそうそうできないと思いますし、今の立憲の有力者を思い浮かべても、それが果たせるとは思えません。
(逢坂さん、大串さん、小川さん、西村さん、馬淵さん、、、出来ると思いますか?)
では、若手女性議員を頭につけて多様性をアピールだ!とか提案しだす立憲コアもいるのですが、取ってつけたような多様性アピールは国民の声をまるで聴いていないアホな意見なので、もうしゃべらないでくださいね、とだけ書いておきたいと思います。(その議員が悪いとは一言も言ってません)

泉さん、どうかあとわずかしか残されていない貴重な時間を使って、どうせ負けるのですから、すぐに政権交代は出来ないのですから、安心して、国民が期待を寄せてもいいかも…と思ってもらえるような政策や姿勢を、堂々と打ち出していって下さい。そうしないと、もう立憲を応援する必要がなくなるのですよ。
それほどまでに追い詰められているという危機感、焦りをどうか持って下さい。
リベラルはエリート勢なので、そういう焦りが一切ありません。
躍動感のある立憲にどうかなってくれますように、期待と祈りを込めまして…。



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