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ドクダミの個人的な楽しみかた

薬剤師のK,Oです。今回は個人的なドクダミの楽しみかたを紹介します。

ドクダミは、日本では三大民間薬といわれるほどポピュラーな薬草。

雑草扱いされるほどあちらこちらで生えまくっています
6月~7月はちょうど開花の季節。



幸せのドクダミ探し

自分はドクダミがいっぱい生えている場所を見かけると、八重などの変異体をついつい探してしまいます。

4つ葉のクローバー的なノリで、見つけるとちょっと嬉しい

白い花びらが5枚のドクダミ(通常は4枚)
花びら3枚のどくだみ
八重になっているドクダミ
白い部分は花びらではなく、総苞(そうほう)という葉っぱが進化したもの。
よく見ると中央に黄色い穂状の花がたくさん観察できる。
園芸品種だとド派手な八重のどくだみも存在します。もはや誰




ドクダミの生薬的な話

どくだみの生薬名は「十薬」といい、10もの効能があることや、花を十字に咲かせることから由来しています。

有効成分の一つ「クエルシトリン」には利尿や毛細血管の強化作用、緩下、消炎作用があり、漢方にも使われます。

開花時期(6~7月)は有効成分の含有率が高くなるため、生薬の収穫時期でもあります。



独特な香り

草取りなんかで、よく嗅ぐドクダミの独特な香り。

生どくだみには独特なくさ~いにおいは、魚の生臭さに例えて、中国語では「魚草」、英語では「fish mint」などとよばれています。

臭気の元となる「デカノイルアセトアルデヒド」には抗菌作用もあり、生のどくだみは傷口の化膿止めやニキビやおでき、水虫などに利用された歴史もあるそう。

一方で、「フェオフォルバイドa」という光感受性の化合物を含むため、太陽光に当たり皮膚が荒れる場合もあり注意が必要です。

ドクダミ茶から臭い香りがしないのは、乾燥などの工程で成分が酸化して無くなるため





そこらへんに生えているドクダミですが、情報量が多くてけっこう楽しい花でもあります。

ぜひ、何気なく通り過ぎていた人は、ドクダミの花を見かけたら、変異体がいないか探してみてください。

ではまた!

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