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これからの熱海のまちづくりの構想 そして、まちへの少額投資の投資家募集中

「しっかり稼いで、街への投資をする」

それが、11年前の2011年、まちづくりでしっかり稼いでいこうという意思で、machimoriという会社を株式会社としてつくったときに決めた決意でした。

とはいえ、machimoriとしては、かなりリスクをとった先行投資と思って次々と2012年以降、熱海のまちなかに投資をしてまだ十分に収益化しないながらに走り続けてきていました。2017年度まではなかなか利益を出すことができなかった状態から、2018年度にようやく黒字化することができました。

ところがその後、コロナ禍となり、ゲストハウスという宿泊業を売上の主軸にしていたmachimoriとして合わせて数千万円の大幅な赤字を出す2年間となってしまいました。

コロナ禍での事業構造の転換を図ったこの3年間


この3年間はmachimori全体の事業構造を変え、もう一つの事業の軸をつくろうと動き、なんとか企業向けに、「地域課題をテーマにした企業研修・事業開発のコーディネート」を行うGeNSEnが形になり、売上の規模としても宿泊業と同等の規模に育てることができてきました。

実はこの事業構造の転換はコロナ前となる2019年から構想し準備してていたことでしたが、コロナ禍があったことによりそれを加速させ取り組んできました。

とはいえ、machimoriは熱海のまちづくり会社。
「しっかり稼いで、街への投資をする」ことをし続けることが、存在意義。

今後も中長期的にmachimoriのしっかり売上を上げ、利益を上げていく目処が立ってきた段階で新たな投資をしていくことが大事。

新たな拠点 Kiten


そこで、この秋、9月に熱海銀座にて、新たな宿泊施設、Kiten - slow & work stay - をオープンしました。machimoriとしては3つ目の宿となります。

このKiten - slow & work stay -は、コミュニティ型の多拠点居住サービスであるLiving Anywhere Commonsの拠点ともなっています。企業との連携により実現した拠点という視点からいうと、上に書いた企業向けの”GeNSEn”の事例としての企業との共創事例の一つのもなります。

またこのKiten - slow & work stay -ただの1泊だけの観光ではない、より長期の滞在だったり、観光以外の目的で熱海を訪れる方をつくっていくという目的だったり、まちに関わる方を増やしていくという、ことを意識しています。

この実現までは10年の月日と様々な困難や経緯がありましたし、またまちづくりとしての狙いもあります。が、それについてはまた後日、書きたいと思います。

今後のまちづくりの事業構想と最初のプロジェクトとしてのKiten

2019年より考えていた今後の事業構想としては、このようなものです。

machimori 熱海のまちづくり構想 2019より
  1. まちのコモンスペース(共有スペース)をまちに増やし、熱海を訪れる方だけでなく熱海に暮らす人たちも使えるようにしていくこと(まちのリビングやワークスペース、図書室、温泉、など・・)

  2. ワークスペースも、いわゆるコワーキングスペースのような空間だけでなく山や海のようなアウトドアのフィールドや街中の喫茶店やスナックなど様々な場所で働けるようにしていくこと。

  3. そのためには、まちなかの空き空間を活用した宿泊スペースのキャパシティも増やしていくこと

  4. また、1泊泊まってその料金をいただく、という形だけでない、1週間など長期滞在や繰り返しきやすいようなチケット制やサブスクのような料金体系を実現していくこと。またそれにより、観光と定住の間のグラデーションある滞在の仕方を実現していくこと。

  5. そして、観光による収入が上がっていくことが、図書室や温泉施設のような、まちの豊かなコモンスペースをつくることの投資に回り、まちに暮らす人の豊かな住環境をつくることにもつながること

この背景には、ここまでまちづくりに取り組んできた中で、「街がよくなっても市民の暮らしがよくなることに直結しない」のではないか?という問題意識があります。

machimori 熱海のまちづくり構想 2019より

例えば、1泊の宿泊料収入だけではどうしても短期的な視点になってしまう、だからこそ。「まちのファンをつくることとmachimoriのビジネスをビジネスモデル上も直結させていくように転換していく必要があるのでは?」ということを考えています。

まだまだこの構想の実現までは、取り組むべきことがいろいろありますが、この構想のスタートとして、この新たな拠点 Kiten - slow & work stay - を立ち上げました。

そしてこの取り組みには、熱海に暮らす人や、熱海に関わる人、応援したい人等の投資によって進めていくことも重要だと考えていました。


まちへの関わり方として投資家という選択肢をつくっていくこと

2019年からの構想でも、「ATAMI SOCIO(ソシオ)」というものを考えていて、数万円の少額からでも自分達の街や自分が好きな街に投資をしていくこと、そしてそういう人が多くなっていくことが、街がよくなっていくことにつながるのではと考えていました。

まちに自分達がほしいと思うものや場所、あるいはまちの課題解決に必要だと思うものに対して投資をし、またそのリターンもしっかり得ていく。そしてその投資利益もまたまちの再投資もしていける。

そこで、今回、まずは私たちもそのための一つのトライアルとして、
セキュリテにて、投資を募集しています。(だいぶ前に開始していたもののしっかりお伝えしたいと思っていたらこのタイミングになってしまいました・・)

これは、いわゆる購入型のクラウドファンディングとは異なり、出資により金銭的なリターンがある投資となります。

まちへの投資によって街に関わる人が少しでも金銭的にもリターンを得ていく。
それが少額からでもできていけるようになること。
街がよくなっていくことに、街で暮らす人、街に関わる人がしっかりメリットを受けていくことが重要だと思っています。

そして、一時的な関係だけでなく、少なくともリターンをすべて完了するまでの数年間という期間、投資家と事業者が継続する関係になることも重要だと思っています。

私たちとしてはこの事業でしっかり成功させ、投資回収を行い、利益を生み出し、今後はしっかりまちのコモンスペースを充実させていくことに投資をしていけたらと思っています。

投資型クラウドファンディング 「セキュリテ」のWEBサイト


投資家として街に関わる

上に書いたように、このクラウドファンディングでの投資家の募集も、熱海のまちづくりに、投資家として、参画するという選択肢をつくる、という想いもありやっています。

まずはどんなものか、WEBサイトを見ていただき、共感や興味をもったらこのファンドに投資していただけたら嬉しいです。


ATAMI 2040 構想


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