市来 広一郎

熱海生まれ熱海育ち。大学院で物理学を修了したのちバックパッカーを経て、ビジネスコンサルティング会社に勤務。2007年熱海にUターンし、地域づくりに取り組み始める。地域の体験交流プログラムによるまちのファンづくり、シャッター街となっていた熱海の中心市街地を再生などを行ってきている

市来 広一郎

熱海生まれ熱海育ち。大学院で物理学を修了したのちバックパッカーを経て、ビジネスコンサルティング会社に勤務。2007年熱海にUターンし、地域づくりに取り組み始める。地域の体験交流プログラムによるまちのファンづくり、シャッター街となっていた熱海の中心市街地を再生などを行ってきている

    最近の記事

    湯戸(ゆこ)と熱海まちやど構想 そして、Kiten - slow & work stay の”work”とは?

    machimoriとして3つ目の宿となるKitenを秋にオープンしました。その背景にある考えを書いてみたいと思います。 ◯湯戸(ゆこ)と、熱海まちやど構想 guest house MARUYA・MARUYA Terraceから始まり、コワーキングスペースnaedoco、ロマンス座カド、そして3つ目の宿であるKiten - slow & work stay 一つずつ拠点をつくってきました。 これらの背景には、熱海まちやど構想というものがあります。 発端は、guest ho

      • "投資型"クラウドファンディングで出資募集中 「熱海の新しい価値を創る地域共創ファンド 」とは?そのリターンとは?  

        いま私たちmachimoriでは、「熱海の新しい価値を創る地域共創ファンド」では新たにオープンした施設「Kiten」の事業に対する出資を募集しています。このKitenは熱海銀座の空き物件だった沢口ビルをリノベーションした事業です。 今回は、なぜ”投資型”クラウドファンディングで募集をしているのか?また、このファンドのリターンって?というあたりをしっかりお伝えできればと思います。(これまでほとんど発信していなく、期限が近づいてきた残り1ヶ月くらいというところからいろいろお伝え

        • まちの価値を上げるような事業が次々と生まれ育つための生態系(Eco-System)を醸成する

          (コロナ禍で大きなダメージを受けたものの)成功した観光地と見られている熱海ではあるものの。ただ観光客が増え消費が増えるだけでは問題。 地域の価値や資源を消費するのではなく、しっかり耕し続けていかなければ地域に未来がない。 どの観光地も均一化して価値を失っていく。 かつて、地域の人たちの努力によって再生してきた地域が、地域資源の浪費によって魅力を失っていく姿を見てきた。 だからこそ、地域の、ローカルの、その価値を引き出し続けるような地域になっていくにはどうしたらいいのか

          • 旅の感度と、まち歩き

            旅が好きになってから、いろんな町を歩いた。とにかく歩いた。タクシーやバスを使うよりもなるべく歩くようにしていた。 アジアの町を歩いていると、開発された大都会の一本裏側の路地に、まるで違う時代ではないか、というような雰囲気の町並みが存在していたりする。 決してきれいとは言えないような食堂に入ると、子どもたちや、それだけでなく大人たちも含めて、人懐っこくて温かく、そしてその料理も実はとても美味しかったり。そんな経験を何度もした。 旅するように熱海を歩く そんな風に様々な町

            20年前の旅と、伊豆半島と、これからの20年

            24歳で社会に出てから、今年でちょうど20年を迎える。 そして20年前のその24歳は、数ヶ月バックパッカーをしていた時期。 20年前のあの数ヶ月で全身で味わい、体感したことは、自分自身の中に深く刻まれている。 世界や社会全体を見回すと暗澹たる絶望的な気持ちになることもあるが、一方で身近なところに目を向けると20年前には想像していなかったようなよい変化も感じる。 これまでの20年を振り返るとこれからの、20年という期間のことを考えるようにもなる。 これまでやってきたこと

            下町の情緒も感じられる、心地よい熱海の日常。

            20年ほど前、海外から熱海の町に帰ってきて、心地よく感じたのはこの町の、日常だった。 チェーン店が少なく個人商店が多く立ち並ぶ、そんな街並みがこの心地よさを生み出しているのだと思った。 観光地でありながらも、昭和の下町の情緒をあわせ持つ町。 いまも、商店街を歩けば挨拶が行き交い、商店に入ればモノの売り買いだけでない会話が交わされる。 このいまの熱海でも実はそうした空気はしっかりと息づいている。 鰹節屋さん、豆腐屋さん・・・そうしたお店がいまも熱海のまちなかの商店街に

            熱海での”ひもの”をつかった新しい試み。ひもののイメージを新たにする店舗、オープン。

            「朝ごはんに干物」という文化 熱海で生まれ育った僕にとって、幼い頃から、朝食に干物があるのは、あたり前の光景だった。 いまも干物はよく食べるし、また、僕らが運営するguest house MARUYAでは朝食に、目の前にある干物屋で”自分で買ってきて焼いて食べるスタイル”での朝ごはんを楽しんでもらうようにしている。 実はこの「朝ごはんに干物」というきっかけになった店は熱海銀座にある、あをきの干物本店が発祥だったりする。伊藤博文など明治政府の重鎮たちに干物を提供しはじめて

            アート・プロジェクトの学校。そしてアートとまちのワークショップ

            熱海ではATAMI ART GRANTが一昨年から開催されたり、長らくATAMI ART EXPOが開催されてきたりとアートにまつわるイベントや取り組みは多数開催されている。 僕もバックパッカーをしていた2003年には、トルコからギリシア、ハンガリー、ドイツやらフランス、スペイン、イギリスやらという17カ国をヨーロッパ横断したときに美術館を巡ることが楽しくなり、西から東へ、中世から現代美術へという空間的にも時間的にも様々なグラデーションを感じることができた。 またそれまで

            バックパッカーをして帰ってきて、改めて出会った熱海は、昭和のままでとても魅力的だった

            ディープな熱海。 それに出会ったのは、バックパッカーをして海外から帰ってきた頃だった。 かれこれ20年ほど前になる。 海外の様々な街を歩いて帰ってきた、熱海の街はとても新鮮で魅力的に思えた。 特に、昭和のまま時が止まったかのような、まちなかの空気感。 リゾート感ある海沿いから一歩まちの中心に足を踏み入れる。 路地裏に喫茶店やスナックが立ち並ぶ様は、この街の強烈な個性とも感じたし。 この昭和の匂いがとても心地よかった。 それ以降は、外からは中の様子がわからない喫茶店の扉を

            2023年 初日

            あけましておめでとうございます。 熱海の海から昇る日の出を見つめていると、20年前にインドで見た日の出が思い返された。 ガンジス川の向こうから昇る強烈な印象の太陽を見て、これを人は神と呼んだのか、と思ったものだった。 あれから20年、ちゃんと、自分は望んだ場所にいまも経っている。 昨年を振り返ると、一言でいうならば、人と組織と向き合った1年間だった。 このコロナ禍をも、ここまで乗り越え、そして進化や成長を遂げる仲間たち。そして心強く、力強い仲間も新たに加わった。 い

            これからの熱海のまちづくりの構想 そして、まちへの少額投資の投資家募集中

            「しっかり稼いで、街への投資をする」 それが、11年前の2011年、まちづくりでしっかり稼いでいこうという意思で、machimoriという会社を株式会社としてつくったときに決めた決意でした。 とはいえ、machimoriとしては、かなりリスクをとった先行投資と思って次々と2012年以降、熱海のまちなかに投資をしてまだ十分に収益化しないながらに走り続けてきていました。2017年度まではなかなか利益を出すことができなかった状態から、2018年度にようやく黒字化することができま

            8年ぶりの復活。 熱海おんぱく。

            ■僕にとって、「熱海オンたま(熱海温泉玉手箱)」は、まちづくりの原点。 かつて開催していた熱海オンたまは、(観光客向けではなく)地元の方々から地元のファンにということを考えた熱海の体験交流プログラムを集めたイベントでした。多いときには1ヶ月間で73種類の体験プログラムを行っていました。 オンたまを大体的に大きな形でやっていたのは2009年から2011年まで。その後熱海銀座や小山臨海公園を中心にした形でトライアルをしながら2015年までは細々と続けていました。 とはいえ、一

            machimoriの「社会共創型企業研修・事業開発支援」の営業担当、プログラム開発担当を募集

            複業・兼業での大手企業等への企業研修や事業開発支援を共に担ってくれる方を募集します。 まちづくりの一環としての大手企業向け研修これまでの取り組みで生まれてきた数多くの新規事業 これまで15年間、熱海のまちづくりに取り組んできましたが、その一環として「社会共創型  企業研修・事業開発支援」を始め、この2年で少しずつ形になってきました。 これまで熱海の中心市街地のリノベーションや、創業支援のプログラムを通して数十の起業や新規事業が生まれてきました。これは地域にとっては非常に