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これからの時代公務員も副業OK?!

◇地方自治体によっては条件付きで副業OK

兵庫県神戸市や奈良県の生駒市では条件はあるもの副業が許可されている。だが社会全体で観ると"公務員の副業"については様々な意見があり議論を呼んでいる。

◇ネット上で上がる声
・副業は時代の流れで当然
・公務員=安定ではなくなっている
・民間の考えを公務員にそのまま当てはめてもいいのか

働き方の多様化が求められている今、注目を集める話題だ。

◇奈良県生駒市長に聞く"公務員の副業事情"

今回のゲストは奈良県生駒市長の小紫雅史氏。

小紫市長は生駒市で市民と行政が協同し、「汗をかくことを喜んでくれる」自治体3.0のまちづくりを目指している。2015年4月に生駒市長に初当選し、現在市長2期目。市民と共に汗をかき、まちづくりを進めている。

◇"公務員の副業"って生駒市ではどう運用?

Q.公務員の副業は原則、禁止されていますがこの話題について小紫さんはどのようなキーワードを挙げられますか?
小紫市長:「消防士3.0」です! 生駒市では「自治体3.0」という新たな市政策を行っていることを先ほど話しましたが、生駒市の消防士はいま3.0に来てくれていると思います。例えばまだまだ課題が多いのを消防士1.0とすれば、生駒市の消防士は本当にしっかりと、自己研さんをして立派な消防士になってくれています。

大きな災害などに対応するためには、消防士個々の力では難しいところがあるので消防士が地域に溶け込んで市民の皆様と力を合わせて消防力、防災力をあげていくような、そういう新しい消防士像、職員像というのが必要になってくると思います。
そんな中生駒市では、消防士がこどものサッカーコーチをしているのですが、それに副業というカタチで赴いて、謝礼をもらえるようになった。そうなったことでこの消防士は子供達や保護者の方とコミュニケーションをさらに熱心にとってくれるようになりました。
地域の方に、一緒に防災・火災予防の取り組みに力を貸して下さいというような話をして、消防士として一皮むけたのではないかと感じています。副業が大きな効果を上げているのではないかと思います。

Q.  本人の仕事にも生きているということですが、実際生駒市ではどのくらいの人が副業をしているのですか?
小紫市長: 職員が800人ほどいるのですが、実際に副業を経験した人数はのべ15~20人弱です。ただ一部ではありますがNPOの活動をしたりとか、スポーツのコーチ、自分で地方創生の法人を立ち上げて頑張ろうという人も出てきていて、それ(副業)が本業にもプラスになってきていると思います。

Q.市民の反対はなかったのでしょうか?
小紫市長: 心配していたのですが、むしろしっかり頑張れと応援をして下さる市民の方が多くて勇気づけられます。

Q . 今後、公務員の副業というのは当たり前になっていきますか?
小紫市長: そうですね、官民問わず副業をして、色々な顔を持つこと、2枚目の名刺という言い方もありますが、人生を豊かにする上でも職業人としてもとても大切な考え方だと思います。

上記の内容は動画でもご視聴頂けます。

◇ライターフカツの取材後記

小紫市長は「副業をやっている方ほど、本業にも手を抜かない人が多い。」とお話ししていました。確かにもしも僕が副業をしていたら、本業でも更に努力するかもしれません。(例え副業が忙しくても)やはり副業のせいで本業がおろそかになっていると周りから指摘されるのは悔しいですから・・・。
副業を初めとした働き方の多様化が話題になる一方、働き方改革についても考えていきたいですよねぇ。テレワークなどは多様化する働き方の1つで有り、働き方改革に一石を投じているのかと思いました。
また生駒市では"市のためになる副業"に関してのみ限定的に許可が下りる場合があるとのことでした。一概に禁止とするだけでなく、柔軟に施行できるといいですね。

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