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Widgetで変わるユーザー体験について思いを馳せる

iOS14で、搭載されたWidget。

発表やその後のSNSの様子などを見て、いろいろカスタムできるようになって(暇を持て余した)若い子が楽しんでるなぁ、Androidっぽくもあるなぁとか、それくらいに思っていた。

しかし先日、弊サービスでも Widget を作ろうという話になり、改めてその仕様や使われ方、他社の事例を調べたところ、意識が変わったというか、妄想が広がった。一言で言うと「Widget が普及すると、デバイス・OS・アプリとかというもの境界が曖昧になりアプリのユーザー体験がすごい変わる!」と確信した。

箇条書きだが、3つのポイントにまとめてみたので、みなさんもいっしょにワクワクしませんか?


Widget がアプリ利用の起点になり、ホーム画面の陣取りゲームが始まる

・Widget はホーム画面にアプリを 開いて置いておける
・言わずもがなではあるが、ホームに Widget を置いてもらえると、アプリを起動させることに対してのハードルが下がる。
・Widget はすでに選ばれて配置されているので、通知のように消えたり、流れたりせず画面・視界に居座ることができる
・わざわざアプリアイコンをタップするというアクションは稀になり、ユーザーが行動を起こすきっかけとなる情報・コンテンツを表示した Widget もしくは通知が起点となってアプリ内の機能が使われることを想定した体験設計が重要になる。
・人によっては「○○モード」用のホームを複数作り、日々の生活の中でそれらをスワイプして切り替え、自分のメンタルのモードを切り替えて生活するということも考えられる。
・また、ひとつのアプリが複数の Widget を提供することも可能なので、アプリ内の機能毎のWidgetが提供できたら、それらがユーザーのホーム画面を占拠するという可能性もある。そうなるとそれはアプリのダッシュボードであり、サービスの新しいUIになりうる。Widget を使ったユーザーによるUIの再構築により、ホーム画面の陣取りゲームが始まる。
・陣地がとれなかったアプリは「Appライブラリにあるだけ」という状態になる。必要に応じて探したり、siri にレコメンドされるだけになってしまう…。

生活に溶け込むサービスの「滑らかな」利用の起点になる

・たとえば、自分もフルに使っているペイペイなどのキャッシュレス決済を利用するにあたって、ホームにプリペイド残高が表示されていて、バーコード表示のショートカットボタンなどがあれば、ホーム画面の目立つ所に置きたくなる。
・スマートホームのリモコンなど、それぞれのアプリを起動せずとも必要なボタンを押せる状態にしておきたい。
・こういった「スマホ外」の生活の中でも必要とされるサービスであれば、Widget によってより素早く滑らかに使われやすくなる。

あなたのアプリはユーザーの映えに貢献できるか?

・iOS14リリース直後、Widget Smithショートカットを活用したアイコンのカスタマイズで、ホーム画面を統一感のあるおしゃれで機能的っぽいものにするのが流行した。
・ホーム画面は機能としてユーザーの視野であり、認知領域である。その上、カスタマイズの自由度が上がった今は、日々自分の目に映る、スクショを撮って他人に自慢できる「映え」の対象にもなった。
・サービスの Widget はターゲットユーザーがカスタマイズする際に選ばれるものでなくてはならない。
・「映え」を意識するユーザーは、画面に置かれるものの見た目にもこだわりがある。ホーム画面に置きたいと思える Widget のUIデザイン、スタイリングも重要。そしてそれはライトモード・ダークモードが切り替わっても大丈夫か?
・これからユーザーが作り上げていくホーム画面に、自分のサービスの Widget は選ばれるか? ユーザーがホームに置きたくなる Widget をいくつ用意できるか?

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