どうするHRTech_2023【その2】

Capability Academies。
ケイパビリティーアカデミーズ??

【その1】で紹介した記事で、2023伸びそうなHRTech領域として2番目に紹介されていた領域がCapability Academiesでした。

馴染みのない概念なので整理しておきます。
下記記事を参照しています。


Capability Academiesとは

・動画によるE-learningではない
・対象とするスキルや能力ごとにアカデミー(小グループ)を構築する
・E-learningに加えてライブイベント、課題、コラボレーション、メンター、エキスパートなどの様々なコンテンツが含まれる
・上記がオールインワンに統合されたシステムである

例)Josh Bersin Academy(本記事の著者が運営している)

・数十の 4 ~ 6 時間のコース (それぞれが小グループで構成) を提供
・何千ものサポートビデオと記事がある
・30 人を超えるシニア ファカルティを擁している
・学ぶための「場所」を提供(ソーシャルコミュニティ)
・平均的なアカデミー会員は、各プログラムで 7 人の新しい人と出会います。

LMSと何が違うか

・E-learningは手段の1つ。メンタリングやコミュニティなど学ぶためのコンテンツを統合している
・学習者がクリエイター(教える側)になることもできる
・管理者による管理ではなく、参加者(学習者)が主体的にアクションする「場」である

下記図の右端にあるように、学習の対象は幅広い。

どんなプロダクトがあるの?

紹介されているサービス:Hone、Modal、CoRise、GrowthSpace、Nomadic、Sana Labs、Guidin、Degreed、Teamraderie
※他にも数10のサービスがある

これらのベンダーは 90% の完了率を達成し、netPromoter スコアは 60 を超えています (従来のコンテンツ ライブラリをはるかに上回っています)

https://joshbersin.com/2023/01/a-new-generation-of-mastery-based-learning-platforms-has-arrived/

これらのベンダーの一部は、自らを LMS プラットフォームと呼んでいますが、実際にはそうではありません。下のグラフが示すように、学習管理システム (管理) から学習体験プラットフォーム (コンテンツの検索と発見)、そしてスキルベースのシステムに移行しました。

出典:上記と同じ

▼CoRise

▼Modal

▼Hone

まとめ

前提、超大手企業向けのプロダクトかなと思います。ここまで大規模にシステム投資して運用を回すとなると対象が1万人以上はいないとペイできないのではと感じました。

また、日本では同様のコンセプトのプロダクトはまだそこまで出てきていない印象。ただしタレントマネジメントシステムでE-learningなど研修管理して、社員同士のコミュニティなどを作れるオプションを運用するようなケースは大手では普通にありそう。

一方単なるE-learningの提供だけでは、本気で学習したいと思っている従業員の満足度は得られない、というのは日本でも超大手以外でも同じ。同じテーマで学びたい従業員のコミュニティを作ったり、メンターを探しやすくしたり、学ぶ側が教える側にも立てる仕組みなど、マネできる要素はたくさんあると思った。

今回調べたプロダクトやこの領域が今後アメリカでどれくらい伸びるのか注目&日本でも同様のコンセプトを掲げるサービスが出てくるのか、海外サービスの日本進出はあるのかなど今後も注目していきます!

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