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彼女は

目の前には必ず透明な壁があった
一つ乗り越えても すぐ目の前に現れた

だから自分が一番になるなんてこと
想像したことはない

自分を過信する暇もない

だから 現実を見て受け入れることだけは
それだけは みょうに得意になっていった

そんな中 壁三つ分前にいる彼女は過信もせずに
ぼろぼろになりながら壁を越えていった
少しずつ でも着実に先へと進んでいた

そんなマネできないと
いつも遠くから 他人のふりをして眺めていた
きらいになりそうだった
いいや時々きらいだった
もしかしたら悪口だって

心の中で

嫌でも目に入る彼女の姿

なんだかんだあきらめたくなかった自分がいた

頑張った
あきらめた
探した
あきらめた
あきらめた
笑うようになった

そしていつまでも変わらない彼女をただ眺めるようになった

あきれかえりながら
悔しさを抑えながら

ありえないと笑った

どうしようもなくて笑っていた

それ以上に


尊敬していた





私の尊敬する人は、やっぱり姉です。
時々少し嫌いになったり、尊敬できない部分とか見てあれこんな人だったっけとか、どうにかしてほしいと思うこともあります。
でもやっぱり、戻ってくるんです。それはなぜかと考えてもはっきりとは分からない。
でも、一番尊敬してるところは私には無いものを持っているところだろう。それだけは分かる。それを再確認するたびに、この人が姉で良かったと、先に生まれてきてくれてありがとうと伝えたくなります。



いつか手紙で伝えよう
その日が来るまで温めておこう

いつも頑張ってるよね