組織票ってどれくらい?
7月5日は東京都知事選挙の投票期日です。私自身は特定の政党や立候補者に対して支持/不支持もなく完全ニュートラルですが、学びの変革に挑む上で行政との関りは避けて通れません。
今回は自治体の首長がどのように選挙で選ばれているのか?を中心に少し掘り下げてみたいと思います。
(首長は教育長、委員会の任命権を持っています)
年代別の推定投票率
最初に気になるのはやはり投票率です。よく「若者が政治に無関心/投票に行かない」と言われますが、改めてデータを見てもその傾向が見て取れます。
前回(グラフだと今回)の都知事選挙は全体で59.73%なので、年代別にみると44歳以下はそれよりも低く、45歳以上はそれを上回っています。選挙によって投票率自体は大きく変わりますが、年齢が上がるにつれて投票率が上がるという傾向は共通している気がします。
個人のライフスタイル変化(子育て、暮らしの安心・安全とか)、立候補者の魅力、注目すべき争点の有無など、いろいろな要素があるので詳細の評価・分析は研究者や評論家にお任せするとして、区市町村の首長選挙だと全体の投票率が30%前後という点だけ頭に入れておきましょう。(実際に6月7日の港区長選挙では30.04%、4月19日の目黒区長選挙は33.33%)
組織票が全体に与えるインパクトはどれくらい?
直近の品川区議選、区長選で全体及び政党ごとの得票数を並べてみるとこんな感じになります。区長の立候補者は行政出身者などで大半は無所属です。ただし政党から推薦を受けることが多いようで、それも政党別の得票数としてカウントします。(それ以外の純粋な無所属はその他に含める)
これくらいの簡単な整理でもいくつか見えてくることがありそうです。
まず、ここ数年は野党で統廃合が起こっているため、組織票として計算出来るのは自民党、公明党、共産党くらい。
所属政党に関係なく立候補者自身の魅力や政策で支持されることも含めると、純粋な組織票は上図の得票数よりもやや少なめに試算する必要がありそうです。ざっくりこんな感じでしょうか。(三党の合計で55,000 ~ 60,000)
・自由民主党 25,000
・公明党 15,000
・日本共産党 15,000 ~ 20,000
長々と書きましたが、一番知りたいのは全体に占める組織票の割合です。
・有権者全体に占める割合は20%弱(6万/32万)
・投票数全体に占める割合は、、、
投票率30%なら約63%(6万/9.6万)
投票率40%なら約50%(6万/12.8万)
投票率50%なら約38%(6万/16万)
投票率60%なら約31%(6万/19.2万)
投票率70%なら約27%(6万/22.4万)
この数字を大きいと取るか小さいと取るか。実際の投票率が30-40%程度なので、正直私にはとても大きなインパクトだと感じました。また在住の品川区を例に出しましたが、基本的には他の自治体でも同じような構造で、その積み上げが都知事選や都議選、国政選挙になるのだと思います。
ちなみに何人かにこの表を見せたところ、区議選よりも区長選の方が投票率が低いのにびっくりしていました。言われてみれば確かに。。。
(単純に立候補者が少ないので盛り上がりに欠ける…?)
今後何か変化は起こる?その兆しはある?
コロナ禍が突きつけた厳しい現実、そこから社会が学んだ/学んでいることは何でしょうか?リモートワーク?コミュニティの重要さ?
人それぞれいろいろな答えがあると思いますが、私が最も強く感じたのは「権力を持ったオッサン使い物にならない」でした。これを受けて向こう2-3年で腕に覚えのある人たちが民間から政治や行政の世界に入っていくだろうなと予想しているのですが、現時点でその兆しは見られません。
今の選挙や政治は一言でいえば立候補する側も投票する側もどっちもどっち状態ですが、選挙広報もほとんど読まずに投票所の目の前のポスターの面構えで決めていたような私が選挙についてnoteを投稿するくらいです。将来に何が起こるはかわかりませんよ!!(学びの変革を目指す私自身が一番学んでいる!?)
最後に、とあるPTA会長の方がSNS上でこんな呼びかけをされていました。
皆さまにお願いです。
7月5日に都知事選挙投票がありますね。投票所の多くは区立学校です。
投票のために不特定多数のしかも大勢の人が学校へ入り込むのは翌日以降に登校する児童や教職員の感染リスクを極めて高めます。
長い休業からようやく登校して学習できるようになった子供たちのために、是非、みなさん、学校での投票を避けて期日前投票を活用してください。
品川の未来を担う子供たちのために、どうぞご協力をお願い申し上げます。
今は何者でもない、あるいは見知らぬ私の挑戦を読んで下さり本当にありがとうございます。 あなたのフォローやスキが本当に励みになります。