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がん治療における医療費と処方薬の記録

まえがき

本記録は、あるがん治療における医療費と処方薬の記録である。
表題の記録以外の目的はなく、それ以外の要素は記述してしない。

読み物的な要素は特にないため、先に治療の結論を記述しておくと、2024年5月に永眠した。敢えて感情的な記述をするとすれば、約2年半の治療期間は今になって思えば、とても長く、そしてとても短く、濃密だった。

医療関係者でなければ、身近な人ががんになり、かつ、その治療のために自分自身の時間を継続的に使う経験はそんなに多くはないのではないか。その意味ではとても貴重な体験をしたと思う。病院の行き帰りの風景、病院内の待合室や診察室の風景、自宅の風景、いろいろ記憶に残っている。

基本的には楽しい記憶ではないが、今となっては懐かしく、穏やかな印象や手触りがあるような気もする。以降は治療に掛かった医療費と処方薬について、記録が残っている限りを記録していく。がん治療はいわゆる標準治療であり、特筆して特殊な治療は行っていない。がんに関する情報はインターネット上に多数あり、本記録が特別有意義なものではないと思われるが、害になるものでもないと思うので、興味がある人だけ参考にしていただければ幸いである。

なお、記載の医療費は保険適用費用のみであり、差額ベッド代などは含んでいない。また、高額療養費制度により減額が適用されている場合、実際の窓口負担額を記載している。

2022年1月

記憶をたぐると、おそらく1月17日が最初の乳腺外科の受診で、このあと数回の検査の結果、乳がんの判定を受けた。

2022年1月17日

  • 乳腺外科 (外来):28,390円

  • 処方薬:1,250円

    • ネキシウムカプセル20mg

2022年1月25日

  • 乳腺外科 (外来):11,130円

2022年1月31日

  • 乳腺外科 (外来):5,520円

2022年2月

乳がん切除のための手術を行った。手術は成功し、その時点ではリンパ節への転移も見られなかった。その時点ではがんとは無関係に以前から気になっていた腰部の痛みの検査のために近所の整形外科を受診している。

2022年2月2日

  • 乳腺外科 (外来):2,410円

  • 処方薬:1,960円

    • クラリスロマイシン錠200mg

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ネキシウムカプセル20mg

2022年2月16日

  • 歯科口腔外科 (外来):2,960円

2022年2月16-19日

  • 乳腺外科 (入院):86,790円

2022年2月18日

  • 歯科口腔外科 (外来):1,410円

2022年2月25日

  • 乳腺外科 (外来):430円

  • 整形外科 (外来):4,160円

  • 処方薬:1,070円

    • カロナール錠200

    • ネキシウムカプセル20mg

2022年3月

腰部の痛みの原因が整形外科の受診では分からず、紹介状をもらいがん治療を行っている病院で精密検査を実施した。精密検査の結果、骨がんが見つかった。乳がんが原発がんであり、骨転移、ステージ4との診断だった。それを受けて放射線治療を実施。

処方されているオキシコドンはオピオイド系の鎮痛剤であり、いわゆる医療麻薬の一種。骨転移による痛みが強く、以降、医療麻薬との付き合いが始まる。

2022年3月2日

  • 整形外科 (外来):10,520円

  • 処方薬:(記録紛失)

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • レバミピド錠100mg

2022年3月10日

  • 整形外科 (外来):430円

  • 処方薬:1,040円

    • カロナール錠200

2022年3月15日

  • 乳腺外科 (外来):29,740円

  • 処方薬:1,980円

    • オキシコドン徐放錠5mgNX

    • オキノーム錠2.5mg

    • 酸化マグネシウム錠330mg

    • スインプロイク錠0.2mg

    • メトクロプラミド錠 5mg

2022年3月18日

  • 乳腺外科 (外来):25,490円

  • 産婦人科 (外来):4,600円

  • 放射線治療科 (外来):2,520円

  • 処方薬:4,410円

    • オキシコドン徐放錠5mgNX

    • オキノーム錠2.5mg

    • 酸化マグネシウム錠330mg

    • メトクロプラミド

    • タモキシフェン錠20mg

2022年3月27日

  • 救急診療科 (外来):6,170円

2022年3月29日

  • 放射線治療科 (外来):1,110円

  • 乳腺外科 (外来):10円

  • 処方薬:1,700円

    • オキノーム錠2.5mg

    • カロナール錠200

2022年3月30日

  • 放射線治療科 (外来):360円

  • 処方薬:2,090円

    • グラニセトロン内服ゼリー2mg

2022年3月31日

  • 放射線治療科 (外来):890円

2022年4月

3月から4月に掛けて放射線治療を実施。骨転移した部位は脆くなり病的骨折のリスクが高まる。放射線治療は照射部の骨を強化するほか、痛みの緩和を目的にしている。

2022年4月1日

  • 放射線治療科 (外来):10,650円

2022年4月4日

  • 放射線治療科 (外来):10,650円

  • 産婦人科 (外来):110円

  • 歯科口腔外科 (外来):1,440円

2022年4月5日

  • 放射線治療科 (外来):11,100円

2022年4月6日

  • 放射線治療科 (外来):10,650円

2022年4月13日

  • 乳腺外科 (外来):6,390円

2022年5月

放射線治療後の経過観察期間。骨がんは体の中心部、背骨や骨盤に点在しており、定期的に疼痛治療薬の投与が続いている。

2022年5月11日

  • 乳腺外科 (外来):6,500円

2022年5月19日

  • 乳腺外科 (外来):7,980円

2022年5月25日

  • 乳腺外科 (外来):440円

  • 処方箋:4,180円

    • オキシコドン徐放錠5mgNX

    • オキノーム錠2.5mg

    • 酸化マグネシウム錠330mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • タモキシフェン錠20mg

    • カロナール錠200

2022年6月

引き続き、疼痛治療薬の投与が続く。骨がんは不定期で痛みがあり、背中や腰、大腿部に痛みが出ている。

2022年6月8日

  • 乳腺外科 (外来):6,500円

  • 処方薬:6,650円

    • オキシコドン徐放錠5mgNX

    • オキノーム錠2.5mg

    • 酸化マグネシウム錠330mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • タモキシフェン錠20mg

    • カロナール錠200

2022年6月10日

  • 乳腺外科 (外来):440円

  • 処方薬:4,030円

    • オキシコドン徐放錠5mgNX

    • オキノーム錠2.5mg

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

2022年6月13日

  • 整形外科 (外来):6,790円

2022年6月20日

  • 乳腺外科 (外来):220円

  • 整形外科 (外来):3,550円

2022年6月22日

  • 乳腺外科 (外来):2,750円

  • 整形外科 (外来):220円

2022年7月

引き続き、疼痛治療薬の投与が続く。

2022年7月6日

  • 乳腺外科 (外来):6,500円

  • 処方薬:5,790円

    • オキシコドン徐放錠5mgNX

    • オキノーム錠2.5mg

    • 酸化マグネシウム錠330mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • タモキシフェン錠20mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

2022年8月

引き続き、疼痛治療薬の投与が続く。

2022年8月3日

  • 乳腺外科 (外来):5,790円

  • 処方薬:3,550円

    • オキシコドン徐放錠5mgNX

    • オキノーム錠2.5mg

    • 酸化マグネシウム錠330mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • タモキシフェン錠20mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

2022年8月9日

  • 乳腺外科 (外来):7,980円

2022年8月10日

  • 乳腺外科 (外来):440円

  • 処方薬:11,530円

    • オキシコドン徐放錠5mgNX

    • オキノーム錠2.5mg

    • 酸化マグネシウム錠330mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • タモキシフェン錠20mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

2022年9月

ここまで様子を見てきたが、9月7日の検査の結果、転移したがんの進行が改善されないことから、乳がんの新薬であるベージニオの投与を開始。これまでは痛みを抑える治療が主だったが、これからはがんそのものの治療に移行する。

2022年9月7日

  • 乳腺外科 (外来):29,010円

  • 処方薬:5,910円

    • オキシコンチンTR錠5mg

    • オキシコンチンTR錠10mg

    • オキノーム錠5mg

    • マグミット錠330mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

2022年9月14日

  • 乳腺外科 (外来):1,590円

  • 処方薬:74,442円

    • オキシコンチンTR錠5mg

    • オキシコンチンTR錠10mg

    • オキノーム錠5mg

    • マグミット錠330mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • ロペラミド塩酸塩カプセル1mg

    • ベージニオ錠150mg

    • レトロゾール錠2.5mg

2022年9月28日

  • 乳腺外科 (外来):1,580円

  • 処方薬:2,648円

    • オキシコンチンTR錠5mg

    • オキシコンチンTR錠10mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • ロペラミド塩酸塩カプセル1mg

    • ベージニオ錠150mg

    • レトロゾール錠2.5mg

2022年10月

引き続きベージニオによる治療。

2022年10月12日

  • 乳腺外科 (外来):8,090円

  • 産婦人科:1,700円

  • 処方薬:79,430円

    • オキシコンチンTR錠5mg

    • オキシコンチンTR錠10mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • ロペラミド塩酸塩カプセル1mg

    • ベージニオ錠150mg

    • レトロゾール錠2.5mg

2022年10月26日

  • 乳腺外科 (外来):980円

  • 処方薬:3,295円

    • オキシコンチンTR錠5mg

    • オキシコンチンTR錠10mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • ロペラミド塩酸塩カプセル1mg

    • ベージニオ錠150mg

    • レトロゾール錠2.5mg

2022年11月

引き続きベージニオによる治療。

2022年11月9日

  • 乳腺外科 (外来):7,120円

  • 処方薬:81,390円

    • オキシコンチンTR錠5mg

    • オキシコンチンTR錠10mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • ロペラミド塩酸塩カプセル1mg

    • ベージニオ錠150mg

    • レトロゾール錠2.5mg

2022年11月30日

  • 乳腺外科 (外来):8,740円

  • 処方薬:2,645円

    • オキシコンチンTR錠5mg

    • オキシコンチンTR錠10mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • ロペラミド塩酸塩カプセル1mg

    • ベージニオ錠150mg

    • レトロゾール錠2.5mg

2022年12月

ベージニオによる治療は11月で終了して経過観察期間。

2022年12月14日

  • 乳腺外科 (外来):8,140円

  • 処方薬:6,600円

    • オキシコンチンTR錠5mg

    • オキシコンチンTR錠10mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

2022年12月28日

  • 乳腺外科 (外来):1,040円

  • 処方薬:4,230円

    • オキシコンチンTR錠5mg

    • オキシコンチンTR錠10mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

2023年1月

がん治療2年目。ベージニオの効果が見られなかったことから標準治療として抗がん剤TS-1の投与を開始。

2023年1月4日

  • 乳腺外科 (外来):5,160円

  • 処方薬:11,900円

    • エスワンタイホウ配合OD錠T20

    • オキシコンチンTR錠5mg

    • オキシコンチンTR錠10mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • オキノーム錠5mg

    • マグミット錠330mg 

2023年1月18日

  • 乳腺外科 (外来):4,050円

  • 処方薬:11,900円

    • エスワンタイホウ配合OD錠T20

    • オキシコンチンTR錠5mg

    • オキシコンチンTR錠10mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • オキノーム錠5mg

    • マグミット錠330mg 

2023年2月

引き続きTS-1による治療。

2023年2月1日

  • 乳腺外科 (外来):4,190円

  • 処方薬:6,680円

    • (記録紛失)

2023年2月15日

  • 乳腺外科 (外来):4,950円

  • 処方薬:11,150円

    • エスワンタイホウ配合OD錠T20

    • オキシコンチンTR錠5mg

    • オキシコンチンTR錠10mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

    • デキサメタゾン口腔用軟膏0.1%

2023年2月21日

  • 乳腺外科 (外来):7,980円

2023年3月

引き続きTS-1による治療。

2023年3月1日

  • 乳腺外科 (外来):3,030円

  • 処方薬:11,150円

    • エスワンタイホウ配合OD錠T20

    • オキシコンチンTR錠5mg

    • オキシコンチンTR錠10mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

    • デキサメタゾン口腔用軟膏0.1%

2023年3月15日

  • 乳腺外科 (外来):4,870円

  • 処方薬:9,840円

    • オキシコンチンTR錠5mg

    • オキシコンチンTR錠10mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

2023年4月

引き続きTS-1による治療。骨転移による背中や腰などの痛みが続いていたが、左脚大腿部に今までとは異なる痛みがあり検査の結果、骨頭部分が病的骨折していることが発覚。手術が必要となり月末に入院。

2023年4月5日

  • 乳腺外科 (外来):3,330円

  • 処方薬:14,450円

    • エスワンタイホウ配合OD錠T20

    • オキシコンチンTR錠40mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • オキノーム錠10mg

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

2023年4月18日

  • 脳神経内科 (外来):220円

2023年4月19日

  • 乳腺外科 (外来):10,530円

  • 脳神経内科 (外来):110円

  • 処方薬:18,420円

    • オキシコンチンTR錠40mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • メトクロプラミド錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • オキノーム錠10mg

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

2023年4月24日

  • 整形外科 (外来):8,150円

2023年4月26日

  • 歯科口腔外科 (外来):4,500円

2023年4月28日

  • 歯科口腔外科 (外来):1,020円

2023年4月26-30日

  • 整形外科 (入院):73,670円

2023年5月

手術で左脚大腿部の骨頭部分を人工骨頭に置き換え、プレートを入れてこれ以上の病的骨折を抑制する。退院後、3つ目のがん治療薬としてエンドキサンおよびエピルビシンの投与を開始。これまでと異なり、2-3時間掛けての点滴での投与となる。

2023年5月1-13日

  • 整形外科 (入院):107,430円

  • 処方薬:(入院費に内包)

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • プリンペラン錠5mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ビオスリー配合錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

    • オキシコドン徐放カプセル20mg

    • オキノーム錠5mg

2023年5月9日

  • 歯科口腔外科 (外来):1,430円

2023年5月22日

  • 乳腺外科 (外来):4,760円

  • 神経精神科 (外来):1,420円

  • 処方薬:4,650円

    • オキシコンチンTR錠40mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

    • クロチアゼパム錠5mg

2023年5月29日

  • 乳腺外科 (外来):53,280円

    • デキサート

    • ソルデム

    • エピルビシン

    • エンドキサン

  • 整形外科 (外来):860円

  • 処方薬:16,980円

    • オキシコンチンTR錠40mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

    • レボフロキサシン錠500mg

    • センノシド錠12mg

    • オランザピンOD錠T20錠5mg

2023年6月

引き続きエンドキサンおよびエピルビシンの投与。痛みが強くなってきたことに対応し、疼痛治療薬としてナルサスと頓服用にナルラピドが処方される。

2023年6月9日

  • 整形外科 (外来):2,810円

  • 神経精神科 (外来):1,100円

2023年6月19日

  • 乳腺外科 (外来):55,680円

    • デキサート

    • ソルデム

    • エピルビシン

    • エンドキサン

  • 処方薬:25,090円

    • ナルサス錠6mg

    • ナルラピド錠1mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

    • センノシド錠12mg

    • オランザピンOD錠T20錠5mg

2023年7月

引き続きエンドキサンおよびエピルビシンによる治療。

2023年7月10日

  • 乳腺外科 (外来):81,280円

    • デキサート

    • ソルデム

    • エピルビシン

    • エンドキサン

  • 整形外科 (外来):240円

  • 神経精神科 (外来):40円

  • 処方薬:16,410円

    • ナルサス錠6mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

    • クロチアゼパム錠5mg

2023年7月31日

  • 乳腺外科 (外来):1,810円

  • 神経精神科 (外来):50円

  • 処方薬:16,110円

    • ナルサス錠6mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

    • オランザピンOD錠T20錠5mg

    • クロチアゼパム錠5mg

2023年8月

引き続きエンドキサンおよびエピルビシンによる治療。

2023年8月10日

  • 乳腺外科 (外来):2,940円

2023年8月18日

  • 乳腺外科 (外来):12,490円

  • 処方薬:18,070円

    • ナルサス錠6mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

2023年9月

引き続きエンドキサンおよびエピルビシンによる治療。月末に骨折により救急車搬送。転倒して骨折したのではなく、少し脚を滑らせたタイミングでの病的骨折。左脚同様、骨転移により骨が非常に脆くなっていることが原因と思われる。

2023年9月11日

  • 乳腺外科 (外来):4,760円

  • 整形外科 (外来):2,810円

  • 神経精神科 (外来):1,100円

  • 処方薬:21,140円

    • ナルサス錠6mg

    • ナルラピド錠1mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

2023年9月26日

  • 乳腺外科 (外来):16,700円

  • 処方薬:1,930円

    • ナルサス錠6mg

2023年9月29-30日

  • 整形外科 (入院):75,750円

2023年10月

右脚大腿部の骨折箇所を手術。病的骨折は2度目。がんとの関連は不明だが、退院直前に軽度の顔面麻痺が発症。

2023年10月1-23日

  • 整形外科 (入院):128,360円

  • 処方薬:(入院費に内包)

    • ナルサス錠6mg

    • ナルラピド錠1mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

    • ジプレキサザイディス錠2.5mg

    • レメロン錠15mg

    • アデホスコーワ顆粒10%

    • プレドニン錠5mg

    • ヒアルロン酸ナトリウム点眼液0.1%

    • バラクシロビル錠500mg

2023年10月30日

  • 乳腺外科 (外来):2,840円

  • 整形外科 (外来):1,310円

  • 耳鼻咽喉科 (外来):1,970円

  • 神経精神科 (外来):1,190円

  • 処方薬:13,880円

    • ナルサス錠6mg

    • ナルラピド錠1mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

    • アデホスコーワ顆粒10%

    • メチコバール錠

    • ヒアルロン酸ナトリウム点眼液0.1%

    • オランザピンOD錠2.5mg

    • ミルタザピン錠15mg

2023年10月31日

  • 乳腺外科 (外来):5,760円

2023年11月

骨転移による病的骨折状況を踏まえて介護保険適用を申請。肝機能の低下が見られる。

2023年11月10日

  • 乳腺外科 (外来):17,710円

  • 整形外科 (外来):2,920円

  • 神経精神科 (外来):1,190円

  • リハビリテーション (外来):2,370円

  • 処方薬:21,650円

    • ナルサス錠6mg

    • ナルラピド錠1mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

    • オランザピンOD錠2.5mg

    • ミルタザピン錠15mg

2023年12月

介護保険のおいて要介護2の判定。電動ベッドや歩行器などを自宅に導入。背中や腰を中心に痛みが強くなり、頓服の疼痛治療薬であるナルラピドの服用頻度も増える。

2023年12月4日

  • 乳腺外科 (外来):17,440円

  • 整形外科 (外来):3,670円

  • 耳鼻咽喉科 (外来):320円

  • 神経精神科 (外来):1,190円

  • 処方薬:39,150円

    • ナルサス錠6mg

    • ナルラピド錠1mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

    • アデホスコーワ顆粒10%

    • メチコバール錠

    • ヒアルロン酸ナトリウム点眼液0.1%

    • オランザピンOD錠2.5mg

    • ミルタザピン錠15mg

2023年12月27日

  • 乳腺外科 (外来):3,010円

  • 処方薬:16,200円

    • ナルサス錠6mg

    • ナルラピド錠1mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

2024年1月

がん治療3年目。背中や腰の痛みが日に日に強くなり、主治医を相談の上で、短期入院し4種類目のがん治療薬としてパクリタキセルとアバスチンの投与を開始。

2024年1月5日

  • 乳腺外科 (外来):9,710円

  • 処方薬:15,720円

    • ナルサス錠6mg

    • ナルラピド錠1mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

2024年1月12日

  • 乳腺外科 (外来):34,690円

  • 処方薬:23,050円

    • ナルサス錠6mg

    • ナルラピド錠1mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

2024年1月13-16日

  • 乳腺外科 (入院):86,950円

    • デキサート

    • グラニセトロン

    • アバスチン

    • パクリタキセル

2024年1月19日

  • 乳腺外科 (外来):5,320円

  • 放射線治療科 (外来):2,520円

  • 整形外科 (外来):2,810円

  • 処方薬:800円

    • アズレン含嗽用散0.4%

    • オランザピンOD錠2.5mg

    • ミルタザピン錠15mg

    • デキサメタゾン口腔用軟膏0.1%

2024年1月24日

  • 乳腺外科 (外来):600円

  • 放射線治療科 (外来):7,500円

2024年1月26日

  • 乳腺外科 (外来):59,580円

  • 神経精神科 (外来):1,310円

  • 処方薬:12,070円

    • ナルサス錠6mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

    • アズレン含嗽用散0.4%

    • デキサメタゾン口腔用軟膏0.1%

    • オランザピンOD錠2.5mg

    • ミルタザピン錠15mg

    • クロチアゼパム錠5mg

    • デエビゴ錠5mg

2024年2月

悪化していた肝機能を示す数値が改善傾向。明確に痛みも減少する。一方で、血液の数値が不安定で、抗がん剤を使用できるギリギリの状態が続く。

2024年2月9日

  • 乳腺外科 (外来):4,450円

  • 処方薬:21,900円

    • ナルサス錠6mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg 

    • ピリドキサール錠10mg

    • アズレン含嗽用散0.4%

2024年2月16日

  • 乳腺外科 (外来):52,940円

    • デキサート

    • グラニセトロン

    • アバスチン

    • パクリタキセル

  • 神経精神科 (外来):1,310円

  • 処方薬:1,260円

    • レボフロキサシン錠500mg

    • オランザピンOD錠2.5mg

    • ミルタザピン錠15mg

2024年2月19日

  • 耳鼻咽喉科 (外来):320円

  • 整形外科 (外来):3,030円

  • 処方薬:2,720円

    • アデホスコーワ顆粒10%

    • メチコバール錠

    • ヒアルロン酸ナトリウム点眼液0.1%

2024年3月

血液の状態が一段と悪くなり、抗がん剤の投与量を減らしながらの治療となる。これまで成果を出していた抗がん剤の効果とがんの進行が拮抗している状態。

2024年3月1日

  • 乳腺外科 (外来):51,660円

  • 処方薬:10,870円

    • ナルサス錠6mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg

    • クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg

2024年3月15日

  • 乳腺外科 (外来):51,180円

    • アバスチン

  • 神経精神科 (外来):1,190円

2024年3月22日

  • 乳腺外科 (外来):17,750円

2024年3月29日

  • 乳腺外科 (外来):50,340円

    • デキサート

    • グラニセトロン

    • アバスチン

    • パクリタキセル

  • 整形外科 (外来):3,780円

  • 処方薬:10,850円

    • ナルサス錠6mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg

    • フロセミド錠20mg

2024年4月

血液の状態が更に悪化し、抗がん剤の投与に耐えられない状態となる。背中と腰の痛みが強くなり、主治医と相談の上で入院。

2024年4月8日

  • 耳鼻咽喉科 (外来):220円

2024年4月12日

  • 乳腺外科 (外来):27,250円

  • 神経精神科 (外来):1,310円

  • 処方薬:33,240円

    • ナルサス錠6mg

    • ナルラピド錠1mg

    • ランソプラゾールOD錠15mg

    • ドンペリドン錠10mg

    • カロナール錠200

    • ロキソプロフェンナトリウム錠60mg

    • ミヤBM錠

    • マグミット錠330mg

    • フロセミド錠20mg

    • オランザピンOD錠2.5mg

    • ミルタザピン錠15mg

    • クロチアゼパム錠5m

    • デエビゴ錠5m

2024年4月26-30日

  • 乳腺外科 (入院):191,700円

2024年5月

本人、家族、主治医などと相談の上で緩和ケア内科に転棟。5月19日永眠。

2024年5月1-19日

  • 緩和ケア内科 (入院):276,190円

さいごに

本記録は冒頭でも書いた通り、事実関係に限定して記述したものであり、それ以外の目的はない。費用総額は以下の通り。

  • 医療費総額:2,017,920円

  • 処方薬総額:758,850円

  • 総額:2,776,770円

使用したがん治療薬は以下の通り。

  1. ベージニオ

  2. エスワンタイホウ (TS-1)

  3. エピルビシン/エンドキサン

  4. アバスチン/パクリタキセル

記録としては以上となるが、本記録をまとめるにあたり、領収書やお薬手帳などを引っ張り出し読み返しているうちに、いくつか思うことがあったので蛇足としていくつか記述しておく。

早期発見について

がんの判定を受けた時点で約2年の間、健康診断を受診していない事実がある。受診していれば早期発見できた可能性があるが、そうだとして結論が変わったのかは分からない。

標準治療について

標準治療については、様々な意見や考えがあり、何が正解ということは分からないが、当事者がよく考え、納得した選択肢で努力することに意味があるのではないかと思う。結局、結果は選択したものしか分からない以上、たらればを考えたところで意味はないように思う。

余命宣告について

余命については、あまり積極的に尋ねることはなく、主治医も積極的に説明することはなかった。これは時と場合によると思われる。どちらが正解かはわからないが、知りたいと強く思うのであれば、早いタイミングで主治医などに尋ねるのがよいと思う。2024年1月の時点で、半年程度かも知れない、という話は聞いており、心の準備ができたことは個人的にはよかったと思っている。

介護保険について

最終的には、介護ベッドや歩行器のレンタル、週一回の訪問看護のサービスを受けた。要介護2だったからというのもあるが、非常に廉価でこれらのサービスを受けられたというのはとてもありがたいと思う。自分も含めて決して安くはない介護保険料を納めているので、損得勘定で言えば得とは言えないのかも知れないが、介護をする側の負担は今回初めて体験し、肉体的にも精神的にも重たいものを感じた。介護サービスの形で支援が貰えることは、介護する側にとっては大きな心の支えとなると思う。

高額療養費制度について

本記録に記載の費用は高額療養費制度を反映した金額となっている。対象者の所得などにより上限は変わるが、この制度がなければもっと多くの費用が掛かったことは間違いない。この制度があることで、医療保険は不要なのではないか、という意見もある。そのあたりは本人の貯蓄や考え方に依るので、何とも言えないというのが正直なところ。今回はベージニオなどの高額な医療費が発生した際や入院時になどには、高額療養費制度の上限に掛かり、支払額が抑制されたことが何度かあり、制度のありがたみを実感した。

緩和ケアについて

最後は緩和ケア病棟に入る決断をした。緩和ケアの中でも緩和ケア病棟への入院は、事実上の死への一方通行であり、如何にして平穏に安らかに死を迎えるか、ということに特化した特殊な病棟である。この説明の仕方は不適切なのかもしれないが、安楽死が法的に認められていない日本において、合法的に安楽的に死を迎える仕組みが緩和ケア病棟だと思う。

入院の際は、本人と家族両方の同意が必要になり、そのために医師との面談が行われる。通常の病棟であれば、心肺停止時は蘇生措置が行われるが、緩和ケア病棟では蘇生措置は行わず、そもそも通常の病棟であればあたりまえにある心電図の設置もない。安楽死のように能動的な死に至る措置は取らないが、死を受動する仕組みが構築されている。病棟内での医療行為は痛みや苦しみを取ること、気持ちを安らかにすることに重点が置かれ、治療行為は行わない。これらのことに同意しなければ入院はできない。なお、入院後に同意を撤回し治療行為を再開することは可能だが、その場合は病棟から出る必要がある。

振り返れば僅かな期間だったが、入院中はボランティアの方が合唱を披露してくれたり、普通の病棟ではなかなかないコーヒーの差し入れがあったり、結局一度も利用できなかったがバルコニーに出て富士山を望むことも可能だった。病院で最期を迎えるのがよいのか、自宅で迎えるのがよいのか、それは人それぞれだと思うが、耐えがたい痛みがあり、それが昼夜を問わず襲ってくる現実において、いつでも看護師さんが対応してくれる環境は、本人にとっても家族にとっても助かる環境だったと思う。

冒頭にも書いた通り、2年半の闘病は今にして思えば、とても長く、とても短かった。何より本人にとっては苦しく、長く、辛いものだったと思う。簡単に善し悪しの判断をするものではないが、それから解放されたことについてはよかったと心から思っている。


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