ロックバンドレビュー「忘れらんねえよ」　最高ですね

初めてレビューする日本のロックバンドです。（レイ・ハラカミはテクノ、フィッシュマンズはダブだったので除外）

邦楽あまり聴かないのでどれくらい知名度があるのか、よく分かりません。
でも邦楽よく聴く４０代の友人は知っていると言っていたので、名前は結構知られているみたいですね。よくCMタイアップしてるので、相当有名どころかもしれません。

ここ５年くらい、ずっと聴いてます。
手元にある音源は、ファースト「忘れらんねえよ」（2012）、セカンド「空を見上げても空しかねえよ」（2013）サード「あの娘のメルアド予想する」（2014）。

いずれも間違いなく名作。「Ｃから始まるＡＢＣ」「アイワナビーゼア」「僕らチェンジザワールド」「体内ラブ」「戦う時は一人だ」「サンキューアイラブユー世界」。名曲軍戦略。

ファーストの演奏技術は、それほどでもない。特にドラムは割とシンプル。でもサードの頃になると、スキルが急激に上がっていて立派なもんです。シンプルな初期も良いし、上手くなったサードもいいです。

あと、このバンドはベースがいい！ファーストからずっと一番アクセントをつけているのは、ベースなんじゃないかと思う。「ドストエフスキーを読んだと嘘をついた」「慶応ボーイになりたい」「北極星」「この街には君がいない」のベースラインとか聴いていると、天才じゃないかって思ってしまう。ポール・マッカートニークラスじゃないか。

そしてボーカル＆ギターの柴田さんのキャラが立っている。真面目にやっている曲の歌詞はシンプルで情熱的な一方で、３枚目のキャラクターが出てるので親しみやすい。情けない歌、しょうもなく馬鹿な歌詞（「慶応ボーイになりたい」とか「今一番したいのはオナニー」とか「本当に好きなのはビーズなんだ」）。

こういうのは、アーティストに対する変な理想化を求めてこないし、別に感情移入とかしてくれなくていいよ、っていうスタンスが聴いてて楽。

彼は良いメロディを奏でる。切ないのも激しいのも、安心して聴ける。バンドとしての一体感もすごいし、今日本で一番好きなバンドです。もっと有名になってほしい。

４枚目のアルバムはちゃんと聴いてないけど、シングルはポストパンクっぽいカッコいい曲でした。「犬にしてくれ」だっけか。

実はWANIMAも結構好きなんですよね。私は埼玉出身なんですけど、熊本出身のバンドって相性いいのかな。