見出し画像

カスタマーサクセスBPO事業を1年間やってわかった事業の可能性と今後注力すべきサービスについて

カスタマーサクセス起点で事業拡大を加速するSuccess Goal Lab.代表の大竹健斗です。
大企業・ベンチャーでの営業、PM、CS、経営の経験を基に、事業や組織でよくある課題とその解決方法についてnoteで発信しています。



改めて、弊社はカスタマーサクセスを起点としてお客様の事業拡大を加速するカスタマーサクセスBPO事業を展開する会社です。
創業してから1年間で1000人以上の方にお会いし、150商談以上の機会をいただき、20社以上の企業にサービス提供をさせていただきました。
1年の間にサービス設計は二回改善し、営業資料も二回作り直しをしたので、その度に顧客の解像度を上げながら事業を行ってきました(HPも現在変更中です。)
※ただ、創業時の最初の大方針からは変わっていません。

サービス概要資料の一部

今回はカスタマーサクセスBPO事業を1年行ってきて気付いた、カスタマーサクセスBPO事業の可能性と顧客に提供すべきサービスについてをお伝えできればと思います。

なお、現在も事業を継続しながら日々サービスをアップデートしているので、あくまで現時点の整理であること、個人の所感となるので、私の考えが必ず正しいというような主張をするつもりはないのでご了承下さい。
むしろ、私の所感をお伝えすることで現在カスタマーサクセスBPO事業・コンサル事業をやられてる方と繋がって、双方の意見交換をして交流ができると良いと考えています。
今回の記事を通して、事業開発や事業拡大に悩み、リソースとノウハウに困っている全ての方々にとって少しでも解決の糸口となることを心より願っております。

なぜカスタマーサクセスを中心とした事業開発を支援しているのか?

弊社は上述の通り、カスタマーサクセスBPO事業を展開しており、カスタマーサクセス中心の事業開発をBPOの立場から支援しています。

顧客起点の事業開発はカスタマーサクセスが中心

そもそもカスタマーサクセスは、セールスやマーケティング、サービス開発など複数の部門と連携し、顧客との長期的な関係構築を図りながら運用支援を行い、顧客の生涯価値(LTV)の最大化を目指すアプローチをとります。

このカスタマーサクセス特有のアプローチこそが”顧客起点の事業開発”には必要不可欠であり、 カスタマーサクセスが中心となって事業開発を推進するからこそ、”顧客の成功にもとづく利益拡大”が実現できると我々は考えています。

カスタマーサクセスを起点とした他領域との連動

そして、カスタマーサクセスを中心とした事業開発の支援を行うには、カスタマーサクセス領域だけを支援すればよいわけではなく、他領域にも派生して支援が必要になることがあります。

弊社は立ち上げ当初は支援領域をSaaS事業のカスタマーサクセス業務に限定して事業を開始していましたが、実際にこれまで行ってきたプロジェクトでは、SaaS事業を問わず、かつカスタマーサクセス領域からも派生し、営業組織の業務プロセス標準化や、社員オンボーディングプログラムの作成、カスタマーサポート体制の構築など他領域に広がっていった事例が数多くありました。

カスタマーサクセスを起点に事業を考えることでセールス・マーケティング・サービス開発・人材/組織開発などの機能が繋がっていく実感をこれまでのプロジェクトから持ったため、この考え方とアプローチ方法に手応えを感じ、事業戦略を刷新することにしました。

カスタマーサクセスに求められる多様なスキル・業務領域

また、実はカスタマーサクセスというのは、セールスやマーケティング、カスタマーサポート、サービス開発、人材/組織開発などの人材が有するスキルや経験を必要とするファンクションで構成されているため、業務はとても広範囲です。

それゆえ、様々な職種経験のある人材を活用しながら一つの組織として活動する必要があるため、自社の正社員だけで組成することは非常に難しいのですが、 だからこそ我々がカスタマーサクセスBPO事業を展開している理由があると考えています。

カスタマーサクセスBPOを活用すべき理由

BPO人材というのは事業開発・拡大期ににおいてマッチしやすい業務領域が多く、正社員リソースを使うには難易度や調達の面で難しい業務領域で活用することで、コストを抑えながら成果を創出することができます。

そして特にカスタマーサクセス領域では、上述した通り人材採用が課題となることが多いことと、事業フェーズによって求められる役割が変化し組織を流動的に変化させる必要があるため、我々のカスタマーサクセスBPO事業によってノウハウやリソース不足を解消し、さらにはカスタマーサクセスを起点に支援領域を広げながらシームレスに事業開発を推進することができるのです。

Success Goal Lab.が1年間やってきたこと

上述の通り、弊社は元々はカスタマーサクセス領域に支援を限定しており、中でもとくに「成功事例創出」や「エンプラ顧客向けCSM代行」「ナレッジマネジメント」というキーワードで、現在よりスコープの狭いサービス設計をしていました。
そこから改善をし、現在では「業務設計・標準化」「研修」「業務代行」の3つのBPOサービスを軸に幅広くお客様の事業開発を支援しています。

事業拡大をするうえでノウハウが不足している、もしくはリソースが不足している企業様の悩みを上述の3つのBPOサービスによって解決することができます。

弊社がこれまでにどういったプロジェクトを行ってきたか、具体的な事例をいくつかご紹介します。

事例①:教育系SaaS企業のカスタマーサクセス組織の全体施策設計

こちらの企業では、導入後に顧客が辿るべきロードマップや各フェーズごとの取るべきアクションが整備できておらず、アクションに基づく適正なKGI/KPI設定も出来ていないことで、組織としてPDCAサイクルを回すことができていなかったことから、弊社がカスタマーサクセス組織全体の設計から定着支援までを一貫して行いました。

CSを0から立ち上げ、設計図を完成させたらプレイングマネージャーを採用し、その方に引き継いで案件を卒業する。
BPOを活用して事業拡大を加速する代表例です。

事例②:SaaS企業のカスタマーサクセス組織におけるCRMの導入・運用設計

こちらの企業では、顧客数の増加や組織の拡大が進むにつれて、以下のような課題が出てきたことでCRM導入を検討していましたが、導入や運用設計のノウハウが自社内になかったため、弊社が支援させていただきました。

  • 顧客情報の一元管理

  • カスタマーサクセスマネージャーのアクション管理の最適化

  • 数値管理の効率化

  • データに基づく組織体制の強化

事例③:SESコンサルタント企業での業務標準化および営業プロセス改善

こちらの企業では、SESコンサルタントの業務が属人的で、顧客ごとに満足度に差が大きく、結果として成果にもバラつきがあったため、年間のコンサル業務をカスタマーサクセス業務の設と全く同じアプローチ(1年を導入期、活用期、運用管理期の3つに分け、業務を採用・営業・教育の3機能にわけ合計9マスの業務を1つずつ整理し、完了定義とTo doを作成。さらに状態が可視化できるようダッシュボードも作成し、マネジメントできるようにしました。)で業務を再設計し、ステータスの可視化や、派遣エンジニアの稼働状態の可視化を行い、成果としてコンサル未経験でもSESコンサルが実行できるまで支援できました。

事例④:大手非SaaS企業でのカスタマーサクセス研修と業務設計

こちらの企業では、上層部の大号令によりカスタマーサクセスの立ち上げを行うことになったのですが、アサインされた責任者はカスタマーサクセスの経験がなく全体設計・KPI設計・業務設計ができず困っていました。また、現場の社員もどんな役割で何をやればいいのかがわからず具体的なアクションに落とし込めずにモチベーションが下がっていました。

弊社からはまずは業務設計に入る前に、カスタマーサクセス研修を実施し、組織内での共通認識・イメージを持ってもらったうえで、KGI/KPI設計やロードマップ作成、アクションリスト作成など全体の業務設計から現場への運用定着までを一貫して行わせていただきました。

その結果、責任者は上層部にカスタマーサクセス部門の全体方針とKPI、具体的なロードマップを示すことができ、現場は具体的なアクションが分かるようになったため、カスタマーサクセス部門としての社内認知が拡がり、社内からカスタマーサクセス部門への依頼が来るようになりました。

これからのカスタマーサクセスBPO

BPOの市場は、人手不足やDXの推進、教育コストの増大などの理由から今後益々伸びていくと考えられています。
そして、カスタマーサクセス領域においても人材不足の課題は顕著にあるため、事業フェーズの変化や人材採用・育成に対応するためにはカスタマーサクセスBPO事業者と密な関係を作りながら事業成長をしていく企業がますます増えていくことでしょう。

また、弊社がカスタマーサクセスBPO事業を本格的にはじめたのはまだ1年ではありますが、カスタマーサクセスBPO事業が今後伸びていくであろう、というのはCS業界の著名な方々も仰っています。

山田ひさのりさんのnoteでは、顧客のオンボーディング部分はよりオペレーショナルになるにつれてBPO化し、カスタマーサクセスは顧客の成果創出のためののセールスに近づいていくと語っております。

LayerXのかじさんのnoteでは、カスタマーサクセス組織が今後、細分化と効率化が進み、BPO人材を活用する選択肢が広がっていく可能性があると語っております。

Success Goal Lab.の今後の展望

弊社も、上述したようなBPO、カスタマーサクセスのこれからの流れに応じて、「業務設計・標準化」や「研修」、「業務代行」の支援の幅をより一層広げていきます。

また、カスタマーサクセスがオペレーショナルになり、BPOの活用が増えるということは、カスタマーサクセスのノウハウが、カスタマーサクセスが主流ではない他業界(非SaaS業界)へと横展開しやすくなることも意味すると考えています。

2期目以降は、

  • これまで売り切りサービスのみでカスタマーサクセスの概念がなく、事業拡大に向けて新たにカスタマーサクセスのファンクションを自社に導入したいが何から始めればよいかわからない

  • サブスクリプションモデルを採用しており、人材サービス業界など「ヒト」を軸にしていて、精緻なデータ取得が難しい中での顧客維持と解約防止の手段としてカスタマーサクセスを検討している

といった企業様に向けて、新たに「研修」+「業務設計」のパッケージサービスを展開していくことでカスタマーサクセス中心の事業開発支援を幅広く行える体制を整えていきます。

まとめ

我々はこの1年で、カスタマーサクセス、そしてBPOの大きな可能性を感じながら事業を展開してきました。
今後も引き続きサービス設計の改善を繰り返していきながらも、カスタマーサクセスを中心とした事業開発支援という軸で、より良い価値提供を行っていければと考えています。

  • これからカスタマーサクセス組織を立ち上げようとしている方

  • 正社員だけでは業務をカバーできない方

  • 同じ業務の連続で従業員のモチベーションを継続させられていない方

  • カスタマーサクセス機能ごとまるっと任せたい方

  • カスタマーサクセスの重要性を社内に浸透させたい方

といったニーズがある方はぜひ一度カジュアルにお話できれば嬉しいです。
また、X(旧 Twitter)でも最新情報や有益な情報を発信していますので、ぜひフォローしていただけると嬉しいです。
弊社HP:https://sg-laboratory.com/
X(旧 Twitter):https://twitter.com/takeo_kento
正社員ではなくBPOへのよくある懸念として

  • どこまでコミットしてくれるかわからないから任せられない

  • 自社のプロダクトへの愛を持ってくれないのではないか

  • 自社へのカルチャーフィットをどこまで求められるのか

など、心配されるかもしれませんが、規模を問わず多くの企業を経験してきたメンバーが揃う弊社であれば問題ありませんので、ご安心ください。
(お客様のプロダクトのロゴシールを自分のPCに貼っちゃうメンバーもいるくらい、愛をもってお客様の支援にコミットしています。)

最後になりますが、2期目も引き続き、私が実現したいビジョンである「自分らしくいられる組織・らしさを応援できる社会」の実現に向けて1番よい選択をしていければと思います。
お読みいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?