2023年映画感想No.43:TAR/ター(原題『Tar』) ※ネタバレあり
物事をコントロールしようとする人間の物語
ホワイトシネクイント、チネチッタ川崎にて鑑賞。
主人公のリディアは偉大であること自体がアイデンティティの人物であり、だからこそ偉大であり続けることの不安やプレッシャー、孤独に対して偉大さと表裏一体の権力によって対処しようとしてしまうことが彼女の問題のようにも映る。
ゴリゴリの男性社会であるクラシック音楽界における唯一無二の女性コンダクターであり、だからこそこれまでも正当な評価を受けられなかったのであろう抑圧が冒頭のインタビューシーン