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【大阪産業大学】安里晃一監督

■プロローグ

 ウェアラブルデバイス『Knows』を導入頂いているチームへの取材を敢行!今回は、大阪産業大学体育会サッカー部 安里晃一監督にお話しを伺いました。

『Knows』導入初年度となった2021年シーズンに、関西学生サッカー2部リーグを優勝。
その裏には『Knows』データを用いてのタレント発掘や、思い切った交代策等、あらゆる効果があったそう。一体どんな出来事があったのでしょうか。


■まずは、関西2部優勝&1部昇格おめでとうございます。

 「ありがとうございます。昨シーズンは新型コロナウイルスの影響も少なからずあり、シーズン序盤は芳しくない立ち上がりでした。しかしながら『Knows』で算出されるデータをもとに、様々な面でチームに良い影響があり徐々に好転していき、途中から12連勝と波に乗れた事で最終的な結果に繋がりましたね。」


■具体的にはどのような好影響があったのでしょうか?


 「大きな要素として、“タレント発掘”と“交代策”の2つが印象に残っています。我々が掲げているチームスタイルとして、攻守に連動したアグレッシブなサッカーを目指している中、やはり運動量にストロングを持つ選手には一目を置きたいなと。その意味では『Knows』データにおいては、走行距離やスプリント回数等で明確に走力を可視化できるので、非常に参考になりますね。」


■データを活用して、メンバー選考にも影響がありましたか?

 「そうですね。実際に昨シーズン序盤はBチームに所属していた選手が、今やトップチームで主力として活躍してくれています。ウィングバックとしてハードワークを求めている選手なのですが、ボールの扱いやテクニックは改善の余地があった。それゆえに、正直まだトップチームは早いかなと思っていた当時、試しにBチームで『Knows』をつけて計測をしたところ、トップチームを凌駕する運動量が叩き出されました。まだまだ粗削りな部分はあるけれど、その選手がもつ圧倒的なスプリント回数は絶対に武器になると思い、すぐにトップチームデビューをさせると、我々の求めるアグレッシブなスタイルに見事にフィットしてくれました。もし『Knows』がなければ、貴重な戦力を見逃すところだったかもしれません。」


よこ


■まさにタレントの発掘に役立てられたのですね。交代策への効果はいかがでしょうか?


 「『Knows』導入以前はいわば感覚的に、選手の疲労度を推測して交代カードを切るスタイルだったのですが、今は走行距離やスプリント回数はもちろん、乳酸参考値などもヒントとして、より自信を持った交代策を打つことができています。
また、昨シーズン我々の試合では、逆転勝ちが非常に多くありました。それも、途中から投入された選手らが、期待に応えてくれる形で勝利を掴み取るパターン。例えばサイドの選手を交代させる際、前半終了時点で既に7km近い走行距離があった場合、対峙する相手選手も同程度の走行距離があると仮定できます。どれほど走力に自信がある選手であっても、10kmを超えると少なからず疲れが見えてきますから、そのタイミングを逃さずに先手でフレッシュな選手を投入。そういった相手選手の疲労度の推測なんかも、自チームの計測データを参考に割り出す事で、リザーブメンバーも悠々とピッチに入れる事は大きいですよね。」


■それは面白い活用法ですね。確かに交代には色々な要素が含まれます。

 「スタートで出ている選手らは、もちろん1分でも長くピッチに立っていたいのが当然だと思いますが、怪我防止といった観点から、それ以上プレーをさせないという判断をする事も、指導者にとって重要な役割だと感じています。先述の『乳酸参考値』は当該選手の平均値を把握しておくと、そろそろ交代させないと限界に近いなとか、逆に今日はフルで最後まで使えるなとか、様々な手掛かりになっています。」


■現在は練習からも『Knows』を使っているのですか?

 「いえ、現時点では試合での使用が主ですね。しかしながら、練習時から活用する事で、試合に向けたベストコンディションを作っていきたいと思っているので、『Knows』の導入数を今の13台から更に増やそうと調整しています。それが叶えばレギュラー陣のみならず、多くの選手を日常的に計測する事ができる為、1部で戦う新シーズンにおいて非常に心強い存在になりますね。」


■最後に、新シーズンへの意気込みをお願いします。

 「1部という事でハイレベルな環境にはなりますが、チャレンジャーとして、積極的に自分達のスタイルであるアグレッシブな姿勢を、存分に出していきたいと思っています。 『Knows』データを活用して、チーム内競争が激化する事で相乗効果を生み出し、闘える集団として1つでも上の順位を貪欲に目指したいですね。周りからの視線も変わってくると思いますので、昨シーズンに引き続きJリーガーの輩出にも寄与できれば嬉しく思います。どうぞ応援のほど宜しくお願い致します!」

《取材執筆》Knows 竹内 一平


安里監督 顔


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