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ミセスグリーンアップルの「コロンブス」とバナナの話

ミセスグリーンアップルというバンドがあります。それがコカコーラとタイアップした(しようとした?)「コロンブス」という曲のビデオの表現が大問題になってます。まあ詳しくは旧Twitterでもヤフーニュースでもみてください。

私がここで紹介したいのは、シンガポール人の華僑系のミュージシャン「ディック・リー」のマッド チャイナマンという歌です。1980年代にヒットしたポップスです。
彼は歌の中でなんどもマッドチャイナマンと歌ってますが、それは自分のことだそうです。
華僑だけど中国に帰属意識があまりなく思想は白人化してる。でも肌の色は東洋人。まるで僕はバナナだ。
脳内は白く、見た目は黄色。

歌詞は深掘りしてませんが、やはりそこには自分のアイデンティティの矛盾を世界に発信したかったのだと思います。


私が「コロンブス」で感じたことは共感性羞恥でした。自分たちが黄色い猿だと白い人たちに馬鹿にされる存在なのに、さも自分たちは白人と同等の立場にいて、、、
つまりビデオの主人公がコロンブスなのです。彼がアメリカ大陸への航路を発見したことによって多くの先住民が殺されました。白人の欲のために。

白人はもうそれを「絶対やっちゃだめなことだ!」と大昔に謝罪してるのですが、私と同じ"黄色い猿"が、白人気分でビデオを作ってることに恥ずかしさを覚えました。

いや、私たちはバナナだよ。

バンドの事務所は謝ってるし、タイアップは取り下げてるので別にバンドのことをこれ以上せめる気はありません。
ファンの方も不快でしょうし。

ただ、あのビデオのアイデアを思いつき、撮影し、何度もチェックして、それで発表するまで誰も気づかないレベルで

私たちはバナナだ。はずかしい。

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