実力じゃなく経験年数で見られることに、心がザワザワした看護師3年目の春
新卒で3年間働いた病棟には、かなりめんどくさいお局の看護助手がいました。
新人看護師にはとりあえず厳しく当たるし、嫌味しか言わない。新人看護師から何か依頼されようもんなら「え?それ私がやんなきゃいけないの?はー、まあいいけど。」とか言っちゃうような。
その一方で、ベテラン看護師とか医者にはニッコニコで声色変えてすり寄ってて、「長い物には巻かれろ」を体現してるような人でした。
私も1年目、2年目はそりゃあもういろいろやられました。なんじゃコイツ!!👊と思ったこと数知れず。
これからもこの人に嫌味言われながら働くのかー、やだなー、なんて考えながら迎えた3年目の春。
それまで私のことは「〇〇(苗字)さん」って呼んできてたそのお局看護助手が、私が3年目になった途端、「〇〇ちゃ〜ん」呼びに…
しかもやたら笑顔で優しく話しかけてくる。
ゾワッとしました。
ほかにも、私の病棟には高飛車な若めの女医がいて、もー、常に不機嫌。話しかけるたびに虫ケラでも見るような目つきで見られる。同期みんなで怯えてました。
でもそんな医者でさえ、私が辞めるときには「〇〇さん辞めちゃうんだって?頼りにしてたのに〜」って言ってきたんです。
は?????
頼りにしてた????誰が???
も〜〜〜、怖すぎました。
これも、看護助手と同じく3年目の出来事です。
知識も技術も全然未熟なのに、3年看護師やってるってだけで、周りからの見られ方が急にこんなに変わるなんて。
実力が伴ってないのにそう思われてることが怖い。
人って、人の上っ面というか、肩書き的なところしか見てないんだなあって思って怖かったです。
中身は空っぽなのに外側だけ先に出来上がっていってしまってる恐怖。そしてその外側を認められてしまうと今度は「空っぽな中身がバレるわけにはいかない」と思い、更に外側を固めていってしまう悪循環。
私はずっとこんな感じでやってきた気がする。
看護師としての知識や技術の基礎ができてないから、どこに行っても自信がもてない。
なんとなく、のらりくらりと、その日の仕事をする。だからといってこれから本腰入れて勉強し直そうとも思えない。
3年目のあの春から、何も成長してないんだなあ私って。