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宇宙人と共存するということ


私は旦那に対してこうしてほしいっていう要求が多すぎる。自分でも思う。でも気になっちゃうと黙ってられなくて言ってしまう。

はじめは私の言うやり方に合わせてくれていたけどある日


「これじゃもぐらたたきだよ。1個直してもまた違うところに文句つけられて終わりがない。俺の行動を制限しないで」


と言われてしまった。
カチンときたしショックだった。


でもこのままじゃダメだとも思った。


そして私はようやく自分の言動を振り返り始めた。
でも振り返れば振り返るほど、どうすればいいのか分からなくなって、自分に蓋をすることでしか対処できなくなった。

こういう発言が旦那の行動を制限してしまうから、もやもやを感じても言わないようにしよう、とか。とにかく自分が我慢することでどうにかしようともがいていた。でもありのままの自分で生きられないストレスは凄まじかった。常に気を張って、余計なことに気づかないように、言わないように必死だった。そしてどんどん自分を思い詰めていった。


そんな風にしてると、鈍感な旦那でもさすがに異変に気づいたようで。
2人で話し合った。



悲しいことがあったとき聞いてほしいなって思うけど、どうせ旦那に話しても共感してもらえなさそうだし無神経なこと言われて余計傷つきそうだから深い話するのは避けようと思ってたこと、旦那の言動にいちいちイライラするから旦那への感度センサー下げて、旦那に興味持たないように、見ないようにしようと思ってたことを本人へ打ち明けた。

そして、旦那を自分の言う通りにさせようとしてしまうことは良くないと思ってるからやめたい。でも自分を変えられなくて苦しいって話したら


「あ、わかったわかった、それは良い傾向なんだね」って。


謎が解けた!と言わんばかりのスッキリした表情で、でもとてつもなくサラッと言われて。私は張り詰めてた細い糸がプツンって切れたように、うわあ〜って子どもみたいに泣いた。うれし泣きというか安心泣きというか。とにかく光が見えた気がしてホッとした。
なんで自分は…って自己嫌悪になったり、自分の本音を隠したりすることでいっぱいいっぱいで自分では気づけなかった。

私めっちゃ頑張ってたんだ。

2人のあり方をより良いものにするために。





私は自分と同じ思考を持った人といると安心するし、そのほうが絶対良いと思っていた。楽しいこともムカつくことも全部共感できるし。だから、誰かに対して嫌だなって感じることがあったときすぐにその人のことを拒絶してしまう。この人とは合わないな、無理だな、私とは違うんだなって。


その嫌だと感じた部分は、その人がたくさん持ってるうちの一部の面でしかないのに。


他にどんな面を持ってるか見ようともせず。
1を見て100を知った気分になってたんだなって。


私はずっと旦那にも同じように接してきた。
私とは違う考えでとった行動に対して、よく吟味もせず、私とは違うからという理由だけで反射的に否定してしまっていた。
それだけならまだしも、私は自分のことを正しいと思い込み、私と同じやり方に修正するように強いていた。
私の価値観をこれでもかと押し付けていたのである。


私と旦那は違う人間。
頭では分かっているけど私はどうしてもそこの境界線が曖昧になってしまうようだ。
好きだからこそ全部を共有したいと思う。その思いが強すぎて、どうやら旦那を私と同じ価値観を持った人間に仕立て上げようとしていたみたいだ。とんだヒューマンホラーである。


私がヤバい人間だということは今回改めてよーく分かった。
それに毎度付き合ってくれている旦那には感謝しかない。
付き合わせて申し訳ないなと思うけど、これはもう旦那に手伝ってもらうしかない。
私は一人で抱え込むと容易にダメになってしまう。
落ちてるときって視野が狭く狭くなってるんだろうな。

そういうときって違う視点を持った人と話すのがすんごく大事で、あんなにぐるぐる悩んでたことなのにポンッと解決策が見えてくることがある。

こういう危機を乗り越えるたびに、旦那と結婚してよかったなと思う。
いつもは宇宙人かよって感じるくらい理解できないことばっかりだけど。


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