当たり前が奪われるのは映画の中の話だと信じて疑わなかった。

でもそれは突然音もなくやってきて
奪っていった。

いつも通り教室に行き、いつも通り会話を交わすことのない透明で美しい彼を探した。

でも、その日から彼が学校に来ることはなかった。

もちろん、青々とした竹の渓谷にも。

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