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 はぁ・・・。緊張する・・・。
私は今、ステージの上に立っている。
目の前には、審査員。
そして、私の手にはマイクが持っている。
そう。私は今、歌唱コンテストの最終選考で歌おうとしているのだ。
初めは、最終まで残らないだろうと思っていたが、まさか最終選考まで残れるなんて、思ってもいなかった。
心臓がドクンドクンと、脈を波打っている。
緊張している。
マイクを持つ手に、汗をかく。
でも、ここで歌っていつか有名になってみせる。
そう思って、マイクを自分の口元に寄せ、口を開く。
そして、歌う。

 歌い終わった後、マイクを下ろす。
場が静かになる。
結果は・・・。
審査員が立つ。
すると、場が握手喝采になる。
よかった・・・。
そう思うと、一安心できる。
緊張が高まっているからか、少し横に倒れたい。
そう思っていたら、自分の体がバタンと音を立て、倒れる。
どうした?私。

 そう思って目を覚めたら、見覚えのある天井だった。
なんだ、夢だったのか。折角一大アーティストになりそうだったのに。
そう思いつつ、ベッドから出て、ベッドメイキングをする。
「あれ、なにこれ。」
そこには、少し変わっていたメガネが落ちていた。

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