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流暢な日本語を目指して舌小帯を切った話


先日、舌小帯の手術をしました。

いきなり舌小帯とは?という話ですよね。

舌小帯とは、おそらくほとんどの方がついている舌の裏にある白いヒダのことです。


わたしはこの舌小帯を切る手術をしました。

理由は滑舌を改善するためです。

舌小帯は普通についている分には何の問題もないのですが、場所によってはうまく話せない、硬いものが食べにくいといった発音や摂食・嚥下機能に不具合が生じることがあります

また、そのような症状を「舌小帯短縮症」(舌小帯癒着症、舌強直症など)といい、さらには症状が軽度・中度・重度と分かれます。

とくに重度だと舌の先から舌小帯がついているために舌を持ちあげることができなかったり、舌を出すことができなかったりするそうです。

わたしは特別な検査をしたわけではありませんが、「軽度」の日常的に気になるほどではない状態でした。(セルフチェックとしては口を大きく開けた状態で舌を上に突き出したときにどのくらい上がるか、というものがあります。)

そのため、一般には手術するほどではなかったんです。


でも日常的に支障はないといっても「サ行・タ行・ラ行・濁音」の発音がしずらいと昔から感じていて、中学生のときから滑舌に関しては家族や友達から言われることが多々ある自他ともに認める舌足らず女子だったので、一発やってみるか!と切ることを決めました。

具体的にどんな発音スペックだったかというと

たとえば

・聞き返されることが多い
・何度も特定の言葉を発するときにどもってしまう
・言いにくい言葉を避けて言いやすい言葉に変換する癖がついている
・話そうとするときにちゃんと話せるか頭の中で復唱する
・面白いほど噛む
・歌ってても噛む


などがあります。

また、手術をするにあたっては女優の土屋太鳳さんが「舌小帯短縮症」の手術をしたと聞いたことも大きかったです。

土屋さんは自分の名前が上手く言えない過去があったり、無理やり発音するあまりに顎の筋肉に負担をかけすぎてしまったりしたそうです。

身近に体験している人がいない分、まったく知らない人よりも芸能人や有名人などの人柄がわかる人の体験談のほうがやってみようという気になりました。


術後の感想は


・全体的に楽に舌を動かせるようになった
・言える言葉が増えた
・あまり噛まなくなった
・ラ行が言いやすくなった!
・乃木坂46の『帰り道は遠回りしたくなる』が歌える~!

乃木坂の歌、手術前はAメロBメロが速すぎて「メロディーに対しての歌詞の文字数おかしすぎるでしょ!」と突っ込むしかなかったのですが、術後ちゃんと歌えることができたときは結構感動しました。


手術自体は30分程度で済むし、局所麻酔をしてくれるので施術中の痛みは麻酔の時にチクっとする以外にまったくありません。(個人差はあります)

保険がきくので普段買うチケット代よりも安く済んだのも良かった!

その後も麻酔が切れた当日と翌日からの3、4日くらいまでは、動かしにくい・物が食べられない・長時間舌を動かすと痛いなどの負担はありましたが、1週間もすれば豚カツが食べられます。そして話せる!

(このとき、舌が動かせないと固形物が上手く噛めない、食べ物が飲み込めないんだと新発見でした)

程度によっては正しい発音を身につけるためや運動機能回復のためにリハビリを行う必要もあると聞きますが、わたしは普段の生活にすぐに戻ることができたので、そこも個人差があります。(わたしも一応苦手な言葉などは発音練習しています)


ほとんどの人は自分の滑舌や舌について意識することはまずないと思います。

わたしも満足に話せないのは「話すこと自体が面倒くさい・やる気の問題」だと思って気にしないようにしていたこともありました。

でも、実際noteに書き出してみると思ったより気にしていたみたいです。

声に意識した結果、声優さんを好きになったり、声フェチになったり、声優になるのかというくらいに外郎売を練習して暗唱できるようになったりと良い影響を及ぼしたりはしましたが、それらは滑舌が良くなりたいという思いがあってのこと。

だから、舌小帯を切る手術をした良かったと思っています。


今回のnoteは、さまざまな舌小帯に関するサイトを調べて知ったことや自身の体験にもとづいて書いたものなので、参考程度にしていただきたいと思いますが、わたしのように滑舌を気にされている方の知るきっかけになってもらえたら嬉しいです。

(参考文献をサイトだけの情報にしておいて何ですが)くれぐれも医療の情報に関しては慎重に。


後日、友達に

「滑舌が良くなって嬉しさ噛みしめてるわ!」

と報告したら

「チャームポイントが・・・!」

と少しだけ残念がっていました。

まさかの返答(笑)

でもこうやってチャームポイントだと言ってくれるバファリンのような友達がいたり、家族間では「よく耳の聞こえが良くない母vs言葉が通じないわたし」でのほこ×たてコントに発展したりと良い意味でネタとして笑いに変えてもらえる場所にいたからだと思っています。

わたしはずっと話すことについては人より気にしながら生きてきたけれど、卑屈にならずにいられたのは周りの環境のおかげ。

母とのコントはウケ率100%で最強に面白いので、今後も続けていきたいと思いますが(?)

これからはもっと話すことが楽しくなるのだろうと前向きに気持ちになりました。



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参考サイト

東京医科歯科大学『Ⅱ. 現在における舌小帯短縮症の考え方と対応』



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桃加 TOKA
ありがとうございます!