見出し画像

事業立ち上げ 1年間の記録③

どのような事業アイデアを考えたとしても、最終的に収益が見込めないのであれば継続することができません。
私の場合、社内プロジェクトとしての事業立ち上げなので、プレゼンをする上でも、いかに細かく収益を試算することができるかは非常に重要な要素でした。

今回は、どのように事業シミュレーションを考えたのか、自分なりに整理して皆さんに共有していきたいと思います。

1.ビジネスモデルを細部までイメージする

シミュレーションを作成する上で大事なのは、どれだけ詳細に実際のオペレーションがイメージ出来ているか、です。

PLだけで考えると、下記のようになると思います。

『月間売上は500万、原価率30%でその他経費で300万使用し、50万の利益が出る』

しかし、これだけでは「商品(サービス)をいくらで、何個、何人に販売するのか」という基本情報や、「どんな広告をいくらで実施し、何件の注文を獲得するのか」という注文の獲得単価の情報もありません。
本来は、この部分をきちんと検討することが大切だと思います。

また、飲食業のように席数による売上上限は存在するのか?時間当たりの販売数はオペレーション的に対応可能な数量なのか?ターゲット顧客はその販売価格で購入するのか?など、現実的に考えて異常な数字になっていないかも重要です。

その他にも、何人いればそのサービスを運営できるか、その人件費や家賃、初期投資にかかった費用の減価償却はいくらあるのか、決済手数料、etc.
気にするべきところはたくさんあります。

自分が思い描いているビジネスモデルはどのような形なのか?
そのイメージがどれだけ詳細に出来ているかによって、絶対に減らす事が出来ない費用、原価や販促費に掛けられる限界値などが見えてくるはずです。

2.精度向上とリプランの繰り返し

シミュレーションの数字はあくまで仮説のものなので、実際にやってみない事には結果はわかりません。
特に売上は、正直、今でも全く分かりません。( ;∀;)

大切なのは正確なシミュレーションを作成する事ではなく、実際に進めた時の判断基準となる仮説を持っておくことだと思っています。
(実際、「費用はどの程度で考えていますか?」「コストの上限はどの程度ですか?」とよく聞かれます。)

売上に反して、費用についてはある程度は調べられますので、私も実際に問い合わせなどをしながら情報を集めていました。
想像や仮説ではなく、よりリアルな金額や実績でビジネスモデルを考える事で、可能な限りシミュレーションの精度を上げるように努めています。

やりたい事を全てやろうとすると、なかなか収益化ができないこともあり、都度ビジネスモデルや戦略の微修正を繰り返しました。
この段階では、かなりの回数を行ったり来たりしますが、困ったときには初心に帰り「このサービスで何を提供したいのか、何を実現したいのか」で考えると良いと思います。

おわりに。

数字をたくさん扱ったり、調べたりするのはとても大変なので、割に合わないと感じたり、机上の空論と感じることもありました。
ですが、シミュレーションという仮説が一本あると、その後の考え方がだいぶ楽になるので、自分自身が信頼できるものを作成することをお勧めします。
いろんなサービスのビジネスモデルについて考察された本などもたくさんあるので、読んでみると面白いです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?