【イベントレポート】国境を越えるクリエイティブのインスピレーション【GIG】
岸本高由さんが登壇されたIT勉強会
「国境を越えるクリエイティブのインスピレーション」がGIGで行われました。
岸本さんについては関西の陽気な「Nサロンメンバー」という認識しかなかったけど、イベントへ参加してびっくり仰天、すごい人でした。
岸本 高由 氏早稲田大学卒。在学中から映画の助監督や、PCゲームのスタートアップに携わる。卒業後TYO、TYO Interactive DesignにてCMおよびデジタル広告のディレクターとして活動。2006年ロンドンに移住、デジタルプロダクションUNIT9でCreative Directorとして欧米のデジタル広告に広く関わる。2015年にシンガポールのブランディングエージェンシーにてECDを務めた後、2016年4月からTYOに復帰。取締役ExecutiveCreativeDirectorとして事業企画・海外戦略を担務。2017年7月から、AOI TYO Holdingsにて事業研究開発チーム Pathfinder を率いている。https://techplay.jp/event/733670
今回はいつもと趣向を変えてTwitterでのつぶやきを時系列で並べてみます。
まずGIGのオフィスがむちゃくちゃかっこいいことに驚きビビる。
まずは岸本さんが所属していたロンドンのUNIT9の説明からです。
デザイン系の人々はすでにご存じ感ありでしたが、なにやらすんごいところに所属していた模様。
ちなみにUNIT9についてはこちら
UNIT9は毎年アワードに名を連ねる常連で、
2019年には見事Production Company of the yearを獲得したとのこと。上記リンクHPはそのお知らせでいっぱいです。しっかしセンスの塊。
そんなすごいところにいた(しかもロンドン)岸本さんに「海外で岸本さんのようにお仕事してみたい人」が集まってお話を伺おうという勉強会です。
すみません(^_^;、途中でどうしても写真撮りたくなっちゃって・・・
でも、コレを見てもわかるようにHPはずっと
2019 Production Company of the Year AdAge を喜んでいる様子がわかります。
さて、本題ですが、どんなことをロンドンのUNIT9で岸本さんがやってきたかというお話です。
岸本さんはCreative Director /Interactive Director としてチームのマネージメントや案件のディレクション、会社の経営戦略やブランディングに携わっていたとのこと。
コレまでの作品の一部です。意外にもロンドンの会社なのにアメリカのクライアントが多かったそうです。それはアメリカ企業の「ヨーロッパへの憧れ」があったのではないか、と岸本さんは言います。
実際対面でクライアントに会うことは少なく、アジア人の岸本さんが電話やスカイプ対応していたのにアメリカのクライアントさんが「さすが、ヨーロッパだね」なんて反応をしていたらしいです。
思い込みって恐ろしいです。
しかし、こういうエピソードもおもしろおかしくテンポよく話されるのでとても楽しい。
ロンドンにあるUNIT9ですが、創業はイタリア人の3人なのだそうです。このうちの一人はワインでも有名なFrescobaldi家の家系だそうで・・・貴族だそう。スケールでかすぎます。
さて、実際にロンドンでどういう風に仕事を進めていたのかという話になりました。
仕事の進め方は日本とほとんど変わらないのだそうです。ただし、ピッチの本数が桁違い。年間250本ほど。ほぼ毎日のようにピッチ。
面白いのはこれほどのピッチを抱えても、ロンドンではほとんど徹夜の作業などしなかったそうなのです。
なぜなら岸本さん曰く「いろいろ速い」のだそうです。
手が速い(作業が速い)、打合せが短い、対面のうちあわせをしない、予定の調整をしない(勝手に予定をオンライン上で埋められてしまう)などです。
合理的です。
母体はロンドンですが、リモートワークも可能なのでポーランドにいる社員とは時差を利用してその時差の間に仕事を進めるという荒技も。
請求を分けることで仕事を効率化したのだそうです、しかし、話をきいていると一番効率化に貢献したのは2分で見積もりを出すという伝説のフランス人ではないのか・・・と、個人的には思って聞いていました。
しかし、どこにでも仕事のできる人はいるもんです。
一つのプロジェクトにかかわる人達の動き。驚くことにDesign Leadは1人、Junior Designerは3,4人なのだそうです。少数精鋭。
もう少しじっくり仕事の話を聞いてみたかったけど、話題はワークライフバランスへ。イギリスでは婚姻関係にないパートナーが具合が悪くてもどうどうと面倒を見るために休暇を取ることができる環境になっているそうです。岸本さんも小さいお子さんをお迎えに行くために仕事を切り上げたり、時にはお休みをとったりすることも引け目を感じずやれたといいます。
また、会社の1階がパブだったこともあり、かなり、かなり、かなり(3回言ってみた)仕事おわりが充実していた模様です。
そんな岸本さんが今海外進出を検討している個人への提言です。
今、一番の問題はビザなのではないかと個人的に思います。今は本当にビザが降りなくて・・・というのをよく聞きます。
イギリスは特にブレグジットでどうなっていくのか、個人的にもとても気になります。
9年もロンドンにいた岸本さんが考える、海外で仕事をするのに向く人物像は・・・
・素直な人
・さみしがりや
なのだそうです。岸本さんはさみしがり屋なのだそうです。
でも、向いていない人に「なんとかなります」というアドバイスを入れてくれるあたり、岸本さん優しいのだと思います。
おそらく仕事では厳しいのでしょうが・・・
ちょこちょこスターウォーズのキャラクターが出てくるのです。(うれしい)
9年イギリスで仕事をしてきた岸本さん曰く、ヨーロッパはがんがん前に出るサッカープレイヤーのようだ、といいます。日本は順番に打席が回ってくる野球型と感じているそう。
わかる気がします。
日本人の要点をまとめる、複数の人の意見をまとめる能力は海外で重宝されると岸本さんは言います。
まとめ発言をして岸本さんも一目置かれることになった、といいます。
最後に岸本さんが伝えたかったこと、それは読後感を大事にする、ということ。またサービスやデザインを作るときにチームの中で読後感を統一させておくとぶれないのではないかと言います。
なるほど、読後感ね・・・
いつもはとっても明るくてユーモアの塊の岸本さんですが、今日は面白いトークの中にたくさんのメッセージが込められていました。
最後に彼の好きな言葉を紹介してくれました。
「あなたといて何をしたか、は忘れてしまったとしても、あなたといて何を感じたのか、は忘れない・・・」
岸本さんは人がとても好きで、さみしがり屋だからこそ、人をとても大事にして仕事をしていることがひしひしと伝わってきました。
きっと面白く話しているけど、仕事の上ではアグレッシブで妥協を許さないアーティストな面をお持ちなんだろうな・・・と。
さて、現地での懇親会の後、
最後はNサロンメンバーなのでやっぱり・・・ちょいと飲みました。日本橋の小料理屋でした。
こうやってサロンメンバー1人1人を深掘りして行く企画もやってみたいな、などと思った夜でした。
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