【木はいいなあ】絵本レビュー
【並べて楽しい絵本の世界】
ジャニス=メイ=ユードリイ (著)
マーク=シーモント (イラスト)
さいおんじ さちこ (翻訳)
この絵本にはストーリーがあるわけではありません。
ただ素朴に、「木はいいなあ」とつぶやき、
おしゃべりし、
幸せな時間をプレゼントしてくれる絵本です。
どこかで体験した光景、どこかで見たことのある景色(たとえば木登りして下にいる友達を見たとか)
たくさんの木にかこまれたときの空気の静けさを感じたとか、
作者はひたすら「いいなあ」と伝えているのです。
木とのすばらしい生活を、子どもたちにも味わってほしいという願いがにじみ出ている、と解説されています。
この本がコルデコット賞を受賞したのは1957年。私よりひとつ年上です。
今よりも、もっとゆっくりと時間が流れていた時代だと思うし、
まだ街はコンクリートで出来た街じゃなかったと思う。
それでも、作者はどんどん都市化がすすんで、自然との生活が失われていってしまうことを憂えていたのでしょう。
保育園でお仕事をしていたそうですので、その憂いを子どもたちに何かで伝えたいという思いがこの絵本になりました。
素朴な文章から作者の気持ちがあふれています。
コルデコット賞を受けた時に、絵を描いたマーク・シーモントの言った言葉が印象的です。表紙裏に紹介されています。
そのままついていっただけ・・・
マーク・シーモントの絵も、素朴で素直で優しさにあふれています。
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毎日の慌ただしさの中で、イライラしたり、あくせくしたり、怒ったり、悩んだりしていると
「いいなあ」よりも「やだなあ」が多くなってしまいます。
好きなものを数えて過ごすほうが、幸福度は高いはず。
「やだなぁ」→「いいなあ」
これを癖にすると、思ったよりも物事を深刻にとらえずに、やるべきことが見えてきたりする。
今朝は、音楽を聴きながら、愛犬と散歩しているときに、目に飛び込んでくるものをすべて
「やだなあ」から「いいなあ」に変換して歩いてきました。
すぐに「やだなあ」を飛ばして、「いいなあ」だけにいきなり行けるようになってきます。
楽しいです。
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お庭があったら、木を植えたい。
夏には木陰をつくってくれる。
実がなったりしたら、いいね。
素朴で願いのこもった絵本です。
今日もお読みいただきありがとうございます。
道端に花が咲く、春はいいなあ。」
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