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11年の月日の中で

東日本大震災から11年。

私は小学校の教室で習字の授業を受けていました。突然の揺れにすぐさま反応し机に潜り、揺れるバケツの水を見ていました。しかし大きな揺れになり、バケツの水はこぼれ、と思ったときは自分の机にしがみついていることで精一杯でした。

地震が起きた直後の私のあの時の記憶です。

私のいとこは地震の避難訓練中に東日本大震災が起こりました。

私の父は東京の職場で地震に会い、帰宅困難者となりました。

私の身の回りの人たちは、被災者の方々と比べものにならないですが、あの日あの時に日本にいたら、みな地震を経験した記憶を持っていると思います。

地震が起きた次の日12日、福島第二原子力発電所が爆破しました。ものすごい量の放射性物質が放出され、11年たっても町に戻ることができません。地震をはじめとした災害が多く起こる日本ですが、原発の稼働は続いています。原発にかかわる仕事をしている人は、被爆すること前提で働かされ、白血病が認定された人もいます。

人類の生活だけでなく、地球にも悪影響を及ぼします。
日本の原子力発電所に共通していることは、海岸にあるということです。発電するとき、ニュースでよく冷却水という言葉を着たことがあると思いますが、このように大量の水が必要で、海水を多く取り込んでいるからです。
その水が使用されると、プランクトンなどが死滅します。さらに、使用済みの冷却水はもとの海水温よりなんと7度も高くなって海に放出されます。これは地球温暖化を急速に進めている要因の一つとも言えます。

さらに原発の燃料であるウランは、原子爆弾に欠かせないものです。というのも、ウランは、原発で発電に使われると、高濃縮ウランになり、それが原子爆弾になるからです。加えて、プルトニウムが使用済み核燃料から取り出されますが、それも原子爆弾の材料です。そのため、核兵器を作ろうとする国やテロリストに狙われます。

福島第二原発は東京電力の管轄で、東京とその周辺に住むたくさんの人々の電力を賄ってきました。しかし、その裏には、原発の周辺に住む住民や原発関連で働くあらゆる人々の犠牲の上に成り立っているという事実もあります。
11年たってもまだ終わっていません。町の除染はされていましたが、山林の除染は行っておらず、そこに蓄積された放射性物質が流れてくるという再汚染が起こっています。

ですが、現在日本でも原発が稼働していて、私たちはその電力を消費しています。この事故で私たちはたくさんのことを学んだはずです。

日々の生活に追われ、この事故が11年の間で徐々に風化してしまっているようにも感じます。
私が実際に体験したことでないから、本当のことはわからないことばかりですが、知りたい、分かりたい、思いを馳せたい、そのように思います。

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