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20230724

 荻窪にある独立系書店「Title」の二階にあるギャラリーで開催されている『代わりに読む人1』原画展に行った。普段は中央線を使うことがないので、新宿から乗り換えると乗り合わせる人の雰囲気ががらりと変わり、車窓から望む景色もずいぶんと変化したことに遠出している実感を覚えた。それは駅を降りて少し歩くとより一層、体験として迫ってくる。確か、わたしは五、六年前だろうか、Titleが開店して間もなくギャラリーで保坂和志の『カンバゼーションピース』の生原稿が展示されていた時に訪れて以来の再訪だった。その時は近くにある井伏鱒二の旧邸にも寄ったりする文芸ワナビーなムーヴをかましていたわけだが、こうして自分が寄稿した文芸雑誌の表紙絵や挿画の展示が書店で行われる日が来るとは想像もしていなかった。とても感慨深いものがある。この日は、代わりに読む人の編集・発行人である友田とんさんも在廊していて、いろいろとお話を聞かせてもらう貴重な体験もできた。その裏話を表紙絵、挿画を手掛けた佐貫絢郁さん、装幀を担当したコバヤシタケシさん、組版の飯村大樹さん、校正のサワラギ校正部の北村さわこさん、友田さんがそれぞれ書き下ろした冊子も手に入れることができるので、30日までの間に行ける人はぜひ訪れてほしい。

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