20240829

 アレハンドロ・イニャリトゥ監督の映画『バルド、――偽りの記録とひと握りの真実――』を観た。ジャーナリストのバルドがロスアンジェルスで賞を受賞することになり、故郷のメキシコに三十年ぶりに帰郷し、アメリカの欺瞞とメキシコの貧困や先住民の問題で揺れ動く自身のアイデンティティと死産した息子、両親、自身の家族との関係を見つめ直す。幻想的な映像と無限と現実を行き来する構成でアカデミー賞を受賞した『バードマン』を彷彿とさせる中年男性の悲哀をイニャリトゥらしく描いている。

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