20230206

 晴れたが、朝は空気がひんやりと冷たい。公園には園児や、老人、走る人々がいて、それは午後の公園とは少し違う雰囲気だった。どことなく平和な感じがした。今日は渋谷PARCOのほぼ日曜日ギャラリーで開催中の『牧野植物園がやって来た展。』に行ってきた。植物学者として知られる牧野富太郎の草花を精緻に描いた実筆スケッチや、彼の偉業を分かりやすく解説する動画などが展示されていた。牧野は「日本の植物学の父」とも呼ばれる、近代に1500種以上の植物を命名した日本における植物分類学のパイオニアだ。ジャケットを羽織り、きちんと蝶ネクタイを締めて革靴で全国各地の植物を観察し、標本採集に精を出したそうだ。満面の笑みを浮かべるその姿は陽気で、とてもそんな権威的な存在に見えないところにも好感を持てる。「雑草という草はない」という彼の言葉は、功利主義の効率重視で自然破壊と反比例し発展してきた現代社会でこそ重みを持つ言葉である。

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