20221016

 曇りがちではあるが、晴れ。行楽日和といった気候だ。『サンクチュアリ』をかなり読み進めた。フォークナーの描く女性がたくましく、魅力的である。もちろん、彼の書くヨクナパトウファ・サーガにはアメリカ南部の差別的で家父長的な古い慣習の中で、暴力と欲望に虐げられる女性や黒人たちしか出てこないのだが、その中で支配的な白人男性たちに唾を吐きかけるような、今作でいえばルービーや、ミス・リーバは物語の中でとても輝かしく見える。そして、不能であるギャングのポパイが悍ましい暴力の限りを尽くすところは彼に影響を受けた中上健次にも共通する核であろう。今日はコーンクリームシチューを作った。料理はやり始めると面白いものだ。例えば、ブロッコリーなどはなかなか使わないが、シチューになら入れてもいいだろうと買った。茎から伸びる葉っぱをちぎり取り、包丁であの粒つぶした部分――あれはよく考えれば花となる部位だ――を切りながらばらす。花を食うなんて、なんかしゃれてるというか、奇妙な感じがする。それも茹でると映える緑となる。料理では色合いも大事だ。

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