見出し画像

牛肉麺絵日記 牛肉麺19/100杯目 大椀・牛肉麵(台湾・台北)4/19/2013

スケッチー18

牛肉麺屋さん巡り19日目。2013年4月19日 夕方6時。(台湾・台北)

今日は仕事が忙しく、早い時間に出ることができなかったので、滞在先の最寄り駅MRT公館周辺を散策しようと夕方家を出た。

公館駅近くの公館夜市周辺は、いつもながら大変な人だかりだ。毎日牛肉麺を食べているので、少し、牛肉屋さんを覗いてみようかとローカル市場ビル・水源市場に入る。牛肉屋さんが数軒あるが、お肉はすっかり売り切れていた。お店の人との筆談によると毎日お昼にはほとんど売り切るらしい。

台湾では昔ながらの牛肉屋さんは冷蔵ショーケースを使わない。お肉はS字フックに吊られている。この蒸し暑さの中、冷蔵庫無しで大丈夫何だろうかと不審に思ったが、朝切り分けた新鮮な肉を半日で売り切り、買った人はその日に食べきるのが普通らしい。お肉もこの気温の中で自然と寝かされることになるので理にかなっているが、日本やアメリカでは決して保健所の許可が降りない営業スタイルだ。

水源市場を出てしばらく歩き回るが牛肉麺屋さんが見つからず、人通りが少ない筋を歩くと今にも崩れそうな小屋の様なお店に牛肉麺の大看板が出ていた。牛肉麺の看板にかぶる様に担仔麺の看板もつけられていて、少し入るのに躊躇しながらお店の中を覗いた。

担仔麺はそぼろがのった細麺ラーメンで、日本人の台湾ラーメンのイメージに一番近い麺ではないかと思われる。昔、大阪の天満橋に住んでいた時に、新しく台湾ラーメン店が開店してよく食べに行った。日本人が経営者の様でしたが、厨房で調理をしているのはみんな台湾出身の女性で、前菜に台湾定番の野菜の酢漬けが有り、好んでよく注文した。数種類あった前菜の中でも特に好きだったのが鶏砂肝で、八角を効かせて煮込まれた砂肝のスライスの上に生姜の細切りがのっていて、コリコリとした食感が癖になる前菜だった。ラーメンは生姜・ニンニク・芹菜がよく効いた豚そぼろ入りのスープで癖になる味だった。しかし残念ながらあまり一般受けしなかった様で、開店して数ヶ月後には日本人が調理する日本風台湾ラーメンのお店に変わってしまい残念だった。担仔麺を見るといつもあのお店を思い出す。

大きな看板には大椀・牛肉麵と記されているが、これが正式な店名かどうかはわからない。バラックの様なお店を覗くと年配の女性二人が働いていて、一人はキャベツをガンガン切り分けている。今日はこのお店でいただいてみようと思い切って店内に入った。

店内にお客は私一人。席に着き、調理中の女性に・牛肉麺・と辿々しい中国語で注文すると、外人客が来店するのは珍しい様で、不思議そうな顔でこちらを見ていた。牛肉麺85元と非常に安い。女性は厨房でてきぱき麺を作ってくれた。

牛肉麺は、化学調味料が強かったが、なんだか懐かしい味がした。厨房では女性が手を休めず働いていたが、二人共よく喋る人だ。店内はずっと喋り声が鳴り止まなかった。

画像2





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?