マジばな見出し

ちょっとマジメに絵の話をしてみようか。

なんの前触れもなく、えのこが急に語り出すnoteが始まります。
暇つぶしにでもお付き合いくださいませ。

第1回は絵のお話。
なお、第2回があるかどうかは保証いたしません。HAHAHA

ごーぶー踊りライン


凄いと言われたい絵と大好きな絵

実は大昔、私の絵柄は今と全く違いました。
描き込んで描き込んで、それはもう描き込んで仕上げるタイプの絵柄。
つっても伝わらないので後で下の方に載せます。

たくさん描き込んで美しく仕上げる事で「上手く描けた」と錯覚して満足してました。
描き込みが多ければ多いほど凄い!って考えが自分の中にあって。

関係ないけどまん、まん、満足っ♪ってCM、妙に頭に残るよね。
無駄に奇妙な動きしながら歌いたくなるよね。

あ、どうでもいいや、それは

で、当時、描いた絵を少し経ってから見返してみると恥ずかしくて恥ずかしくて仕方がなくて、もうたまらん!っつって削除する、という発作みたいなものも繰り返していました。

その症状を当時は「成長している証拠なんじゃないか」と勝手に解釈して、一生懸命描き込んで描き込んで描き込みまくって…

でもね、気づいたのですよ

あれ、私、自分の絵大っ嫌いだわこれ

どんなに綺麗に仕上げても、どんなに描き込んでも、全く楽しくない
ただただ苦痛

だけど何か描きたい

この矛盾が本当にモヤモヤしてしんどくて、一回描くの辞めよう…と思っても結局頭に浮かんだものを描きたくて描いてしまう
で、仕上がって満足、時間が経って恥ずかしさが襲ってくる、削除。
この繰り返し。何かしら病んでるのかってくらい繰り返しました。

で、考えました

「私なんで絵を描きたいんだ?」

褒められたい?凄いって言われたい?それはもちろんあった。承認欲求はもちろん、褒められるの大好き。
掃除しただけで自ら「えらい?」と聞くウザさレベルで大好き。

でも違うわこれ

私は見る人を楽しませたい。本来はそこがスタートだった。

子供の頃、描いた絵で誰かを笑わせるのが好きだった事を思い出しました。
それが6年前。

おっそ!!気付くの、おっそ!!!何十年かかって思い出してんだ、おっそ!!

そのきっかけは現在もパートナーであるボスの一言でした。
ボスの手帳に描いた落書きを見て、私らしくて生きてる絵だという一言。

そこで気づいたのは、描いた絵を「誰かに見せたくなる」という単純な感情。
そしてそのリアクションを楽しみにニヤニヤする感覚。

以前の絵柄ではそれが全くなかったのです。
見られるの恥ずかしい、褒めてもらえるかな?凄いって言ってもらえるかな?ばっかり。

今はそのリアクションがすっごい怖いけどね!表紙とか描かせて頂く時とか心臓への負荷が凄いけどね!!
カプセルトイのキャラデザの時なんか、毛穴という毛穴から臓物が出…(自粛)

で、気づいたその年に勢いで開業届を出すという暴走をしつつ現在に至ります。


肥しにしたれや

多分、前の絵柄だったら開業届なんか出さなかったし、最悪絵を描くのを辞めてたと思います。
でも、前の絵柄を描きまくってた時間はすごく有益で、現在の絵柄での描き上がるまでのスピードに大きく影響してることは確か。

絵を描く人ならわかると思うんだけど、ラフの時点でも仕上げの時点でも、白紙の中にどこか「正解」のポイントってあるんですよ。
で、それを探し当てて線を引く。
それが早くなったような気がしてます。

なので、今現在でも「描き込みタイプ」の絵柄は公表せずとも描いてます。
サボってるとスピード遅くなるんです。厄介だけども。なんだこの体質。


聞く言葉と聞かなくていい言葉

で、冒頭から言ってる描き込みまくった絵柄がこちら

画像1

そして現在の絵柄でリメイクはこちら

画像2

うん、やっぱり今の絵柄の方が私なんだよな〜…
多分、これパネルにして街中を練り歩ける
変な目で見られても白目をむいて行進できる。あ、これただの変な人だ。
そういう事じゃなくて…

こういうのを見比べて、様々なリアクションを聞きます。

「いや手抜きじゃねぇか!」
「前の方がうまくない?」
「誰でも描けるわこんなん」

感じ方は様々、思う事は自由。
貴重なご意見だと思います。ありがとうございます。

でもな、一つだけ。
「誰でも描けるわこんなん」お前だけは別だ。

そういうお言葉をくださる方には極上の「うっせぇ」をお贈りしましょう。
お前には絶対描けねぇよ。というささやかな自信だけは折らないぞ。

ぬぱ_クソが

シンプルな線の絵柄はそういう系統の言葉を言われがちなんですわ。

シンプルな線の方がどっちかっつーと逃げ場ないから難しいってんだ!という自身の見解は置いといて…

まず、それを言う人は大体絵が描けません。(当社比)
そして絵を描く方々はみんなそれぞれ苦悩していて、その経験上人の絵を否定するような事は言いません。(当社比)
よって、そんなもんには耳をかさなくて良い。(当社比)

というのもね、その言葉を言われたくないが為にガツガツ描き込んでた部分もあるのよね〜
揺さぶられてんね〜
メンタル豆腐だね〜
絵を描けなくても「絵を見る人」は万人なんだよね〜

メンタル守る為に全ての言葉を無視していたらただの自分勝手な独り善がりになってしまうし、褒め言葉だけを拾うのも違う。
一旦はすべての話をきちんと聞いて、「必要な言葉」と「いらない言葉」をフォルダ分けすりゃいいんだろうけど、「いらない言葉」って大体すっごい攻撃力持ってるから刺さって抜けないのよね〜

上手い方、凄い方、センスが抜群な方は星の数ほどいるのを知ってるし、前の絵柄でも、今の絵柄でも、自分は決して上位ではない事も知ってる。(最下位よりはちょっと上でありたいw)

が、残念ながら今、すごく絵が好きで、描いてて楽しいんで、これが私の正解なんですよね。

周りがなにを言おうと、大好きで楽しかったらそれは正解。

なのでどんな言葉が飛んできても気力を削られないように、メンタルを豆腐からステンレスくらいの強度になるよう鍛えつつ今後もこの絵柄を貫こうと思います。

正解だから今後うまくいくって保証もないけどね…はっはっは。
仕事もいつ0になるかわからんしね…うふふ…怖ぇ、怖ぇよ…日々怖ぇよ…


私も言葉には気をつけよう。
いつも心に「うっせぇ」を。

以上、現場からでした。


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