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2020年3月23日の備忘録

2019年度がもうすぐ終わる、それはすなわち私の休学期間の終了を意味する。春から復学するために大学の学生便覧を久しぶりに手に取った。授業のシラバスを眺めたりしていたら「あ~そうそうこんな感じ」と大学に通っていた時期の感覚を思い出してそわそわした。

4月からの予定を組むために(そしてバイト先のシフト提出もしないといけないがために)、2019年度のふりかえりをしようと思って色々思い返していた。

2019年度の制作振り返りと今思うこと

2019年度はイラスト一本にしぼって自分ができることを探ってみる一年になった。専門学校にも通ってない趣味の延長のようなことで何が出来るのかと戸惑うこともあったけど、大半の時間はそんなことは感じなかった。それよりもただ絵を描くのが楽しくて、ひとつ作ったらもっといいものが作りたくなって、ただいい絵をかけるようになりたいと思い続けた一年だった。

基本的には誰かに頼んでもらって絵を描くということが中心であった。企画は他人発信であったとしても、その中で自分が絵にのせていきたい雰囲気や絵柄を探りながら制作し続けたし、自主制作の機会があったときには自分の内面を見つめどんな絵を描きたいのかを考えた。この一年で描きたい絵は大幅にかわったように思う。

たくさんの案件をいただくことができた。依頼主さんと話をすすめるなかで変遷をとげながらひとつのものができた時は本当に嬉しいし、絵のおかげで自分があこがれている人や尊敬する様々な分野の人たちと一緒に仕事をすることができるのは本当に楽しい。自分の絵柄も模索する中で変化していき、少しずつ描きたい絵に近づいていけることが面白いし楽しかった。

絵を介して見えてくる自分

何かをつくるということは、自分と向き合うのに一番いい方法だった。(漫画「左利きのエレン」でも言ってた)どんなものを作るのかについて自分は何を思うのかということもだけど、制作過程のどこにこだわりたいのか、自分はどこで怠けてしまったり手を抜きそうになってしまうのかといったような制作過程のなかに自分のいいところも悪いところも全部でてくる行為に思えた。

自分はどんなことにも”80点”くらいで済ましてしまうところが出てしまうことを自覚した。よく言えば完成度の振り幅は小さくて安定した成果をだしながら仕事ができる、悪く言えばちょっと気になる部分があっても及第点で安心してしまってその先を追求する力がない、そんな感じ。中学の図工の時間、絵の授業は頑張ってやってたけどあまり好きじゃなかった工作系では先生に「もっとやれるのに」と言われたことを思い出してむずむずした。

気持ちがのりきらなくても妥協してしまっていたところもあった。でも、それは自分自身が自分のやる気をだせるように話をすすめたりヒアリングしたりすることで「こりゃオモシロイぞ!やるぞ!」という気持ちにもっていくことを怠っていたようにも思える。仕事を選ぶべきだったというよりかは(そもそも選べるような身分ではない)、自分がやりたいと思える状態に案件をもっていく努力が出来ていなかったことを反省した。そのせいで、制作過程でもより追求できた部分を見ないふりして終わってしまったこともあったように思う。

どの仕事も一定の安定した成果で作ることができるというのはそれはそれで長所として伸ばしたいけれど、色んなことのバランスばかり考えて自分が本当に面白いと心で感じることができることも見過ごしてしまうような作りかたにはしたくないと思った。

これは自分の性格にも関わることだから22年間かけて染みついたものをいきなり180度かえることは難しいかもしれない。けれど、冷めた表情で淡々とものを作る将来はむかえたくないし、「これムチャクチャ面白いね!」という気持ちで絵を描いたり何かをつくっていたいからこの気持ちは大切にしないといけないと思った。

すべてにいい顔をするのではなくて、心が動くことをちゃんと大切にしたい。作ったものの表情ももっと変わる気がする。

2020年度は「つくる側」から「たのむ側」に

イラスト制作は今後もずっと続けていくつもりだけど、今年の春から編集の会社でインターン(形態はアルバイト)をすることになった。もともと、「伝えたい企画や誰かの思いを、おもしろく楽しそうに魅せられる力がほしい」と思ってイラストを描き始めたが、そういった意味では編集の仕事はイラストと近しい部分があるように思えてずっと興味を持っていた仕事だった。

今度は「つくる側」から「たのむ側」にまわる。イラストレーターの人と仕事をする機会もありそうですごく楽しみ。イラストを描いていた時間があったからこそ、依頼する人の言葉、思い、熱量が成果をおおきく左右することは実感として知っている。たのむ側の難しさに今度はぶつかると思うけれど、つくる側にもどった時にできることや感じるはきっと増えるはず。

その会社は食の分野をあつかう仕事が多い会社であるから、この一年は食の分野の勉強もしたい。食とひとくちにいってはかなり広い分野なので、その中でも自分が面白いと思うことに敏感になっていたら何か見つかるはずと思っている。卒論のテーマもきっと食になると思う。人類学系おもしろそうだから勉強したいな~

おわりに

週間スケジュールたてようと思ったりもしたけど、結局まもれなくて自滅するのはこの4年間で自覚しているので大きなテーマだけ念頭におくことにする。2020年度のテーマは「自分の心が動くことをちゃんと大切にする」といった感じです。

イラスト:ぐちことあいにプレゼントした旭川ラーメンとプリンアラモードの絵。

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