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台湾のおばちゃん

この記事を読んで思い出した。

中3の頃、修学旅行で台湾に行った。2泊3日で。初日の、九份のお土産屋さんでのことだ。

私はカオナシのラバーキーホルダーを買った。両手に赤い小さなハートを持っていて、とてもかわいかったのだ。値段は50元(日本円だと150円くらい)だった。

こんなの。

お会計をした後。おばちゃんがいきなり私の脇腹だか腰だかを猫のコロコロ(背景に写り込んでるカラフルなイボイボたち)でコロコロしてきて、「くすぐったい?」と無邪気に聞いてきた。

くすぐったさと唐突にコロコロされた驚きとで、私は変な声が出てしまった。おばちゃんは、「おっかしい」というふうにクスクス笑っていた。

そして私に、「お釣り50元あるよ。もうひとつ買ってく?」と聞いた。本当は妹のも買いたかったが、妹が好きそうなものがなかったのでお断りした。

おばちゃんは「あらそう。九份に来たらまた寄ってね。おばちゃん生きてるか分かんないけど」と言った。

めっちゃ大口開けて笑いながら。

「必ずまた寄ります」とお礼を言い、お店を出た。

🇹🇼🏮

台湾は私にとっての初海外だった。飛行機に乗ったのも初めてだった。そのせいか、今もその日の天気や会話まできちんと覚えている。

そんな中で出会ったあのおばちゃん。
やり取りは少なかったけど、小柄で朗らかなおばちゃんだった。

今は何してるんだろう。また会えたらいいな。お店の名前分からんけど。あの階段上ったら会えるかな。

また台湾での想い出、また書いてみよかな。