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秋田 大曲 2014.08

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古代から、火薬は主に戦争の兵器として進化してきたが、その平和な用途の一つとして「花火」が生まれた。

日本においては、徳川家康が戦乱の終結後に外国で目にした「手筒花火(てづつはなび)」と呼ばれる、火柱のように上昇する花火を、平和的な催しとして国内でも楽しむために導入した。この出来事が、日本における花火の起源とされている。

今日では、日本全国各地で、幅広い規模の花火大会が盛大に開催されている。


秋田県・大曲市で、毎年夏に開催される「全国花火競技大会」。日本三大花火大会の一つとして称される花火大会。大曲市で、一年の中で一番大きな催事。(大曲市の人口以上の観客が集まってくる。)

ちなみに、日本三大花火大会としては、以下の3つがよく挙げられる。
・長岡まつり大花火大会(新潟県長岡市)
・土浦全国花火競技大会(茨城県土浦市)
・全国花火競技大会(秋田県大曲市)

この中でも、秋田県大曲市で開催される全国花火競技大会は、その始まりが1910年(明治43年)までさかのぼり、100年以上にわたる歴史を誇る。この大会は、日本全国で行われる花火大会の中でも最も権威あるものとされている。


私は、2014年に初めて、この全国花火競技大会を見に行った。

「競技大会」とあるように、いくつもの花火業者が、花火の優劣を競い合う。競い合うだけに、普通には見られないような、趣向を凝らした花火が次々と打ち上げられる。

暗くなる前、夕方の頃から昼花火が打ち上げ始められ、終わったのは22時頃。普通の花火大会の何倍もの満足感。

通常の花火大会は、最初は控えめな花火から始まり、終わりに近づくにつれて盛り上がるような花火が次々と登場し、フィナーレでは大規模な花火が打ち上げられることが多い。しかし、大曲市の全国花火競技大会は、正確な数は忘れたが、20〜30の花火業者が自信作を次々と打ち上げる。最初からフィナーレ級の華やかな花火が繰り広げられ、まるでスポーツ観戦のハイライトをずっと見ているような感覚で、観客もワクワク感が絶えない。

そんな大曲市の全国花火競技大会は、この社会情勢で、2020年は残念ながら中止。来年、再開されることを願うばかり。コロナ禍が明けて、再開しました!


ちょうど、当時撮影した動画が残っていた。約10年前のもので、当時のiPhoneで撮ったもの。今ほどカメラ性能がよくないので、画質が悪いのはご容赦ください。

花火が持つ「一瞬の美しさ」。
まるで、春の桜のように、散っている姿に美しさを感じられる。
そういう点が、日本の美的感覚ー儚さと瞬間の美ーにも通じるように思う。


This English translated version is available at the following URL.


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