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tayo.jpはなぜ民間企業の広告を載せるのか?

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000066111.html

これまで「アカデミア向けの無料求人プラットフォーム」として運用してきたtayo.jpですが、上記プレスリリースにある通り、このたび民間企業広告の受け入れを始めました。

https://tayo.jp/recruitments/enterprise

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これまでは完全無料のアカデミア向けサービスとして運営してきたので、「なんだそっちの方向に行くのか・・・」と思われる方もいるかと思います。

ここで、僕たちがどういう考えで民間企業向けのサービスをリリースし、アカデミア向けのサービスはこれからどうしたいのか、まとめておこうと思います。

民間企業向けのサービス

リリースから一年、徐々にですが実際にtayo.jpを通した人の動きが生まれてきました。
利用者には社会人や地方学生などが多く、元々の目的だった「研究をする意欲は高いが大学院の情報にアクセスしづらい」人達に使っていただけています。
しかし、サービスを拡大し、アカデミアをもう少し開けた世界にするには現状の開発/運営体制では不十分です。
そのためにはマネタイズが避けて通れない、というのがひとつめの理由です。

ふたつめは、学振の結果発表の直後だからです。
結果がどうあれ、博士や修士学生が将来について考える時期かと思います。

やや過激かつ無責任な言い方をすると、
「博士号取ると就職できないなんて幻想だし、学振落ちてもいろんな選択肢あるよ!」
っていうことをこのタイミングで発信したいなぁと思いました。

そこで、tayo.jpの発信するべき情報は何か、以下の3軸で考えました。

1. バイオベンチャー

僕の周りに話を聞くと、なんとなくバイオベンチャーに興味ある学生は結構多いのですが、実際にバイオベンチャーのことはみんな案外知らなかったりします。
これはやっぱり情報のまとまっている場所がないからだと思っていて、そういう場所を提供できたらいいなと思いました。

2. 博士を活かせるビジネス職

また、研究職でなくても専門性を活かせる場所がある、というのも広めたい点の一つです。
いくつかのベンチャーキャピタルに求人記事をお願いしましたが、これは「博士を活かせるビジネス職」として掲載させて頂きました。
ビジネスの世界でも博士号は強みとなり、それを認めてくれる企業はあります。
博士号取得者が多様な領域に進出することは日本社会を良くすると、単純に思っています。

3. 社会人博士

tayo.jpのミッションとして、「日本の博士課程進学者を増やしたい」というのがあります。
大学院進学情報をオープンにし、博士のキャリアパスを発信することも一つの手段ですが、それだけでは不十分だと考えています。
やはり日本の博士課程進学者の減少の大きな理由の一つは金銭的事情で、社会人博士はその問題への一つの解決策です。
しかし、「社会人博士を取れる企業を探したい!」という需要に応えられるプラットフォームが現状なかなかないので、tayo.jpでそういった情報を発信できればいいなと思いました。

このような方向性でいくつかの企業様にお声掛けをさせて頂き、何件かの求人を出稿頂けました。
上記思想に賛同してくださる企業様おられましたら、問い合わせ(https://info.tayo.jp/contact_private)からご連絡をお願いいたします。

アカデミア向けサービスについて

tayo.jpは、地道に研究室の先生にお願いすることで記事を増やしてきました。
運営を続けていると、現状のサービスに足りないものが見えてきます。

民間企業では、求人サービスの扱いを専門とする人事担当者が存在します。
一方アカデミアでは、大学の先生が直接記事の執筆を行わなければなりません。
その状況で、民間企業と同じクオリティの求人を書くのは至難です。
しかし、民間企業に比べてアカデミアの求人のクオリティが低い状況は作りたくない。ではどうするのがいいか?

僕らの方でドラフト記事の作成や、校閲を行う編集部を持つのがいいと思いました。
会社であれば人事部の行う作業を、こちらで肩代わりするようなイメージです。

具体的には、

「研究室の求人の掲載希望メール」
->「メールベースで方向性のヒアリング」
->「ドラフト記事作成」
->「大学の先生に加筆/最終調整して頂く」

ということを始めます。

忙しい大学の先生にも、より気軽に求人掲載いただけるようになるのではと考えております。

現在は、このような新しい方針で再びアカデミア向けの営業(大学院生募集記事執筆のお願い)をするため、プロダクトや組織体制のアップデートを行っております。
また、要望の多かった一つの研究室の求人を複数人で編集できる機能も実装予定です。

掲載希望の先生は、問い合わせページ(https://info.tayo.jp/contact_academia)からご連絡をお願いいたします。
要望あれば無料でこちらでドラフト記事の作成を行わせていただきます(勿論、今まで通り全てご自分でお書きになって頂いても構いません)。

終わりに

研究業界は厳しい世界ですが、むやみに将来の不安を感じるのは良くないと思うのです。
アカデミア一本で考えちゃうと色々しんどくなるので、「アカデミア寄りの民間企業への就職」とか、「一旦民間行くけど状況次第ではアカデミアに戻る」とか、いろんな選択肢を取れるようになるとみんなもっとハッピーになれるのかなと思っています。

まだまだ小さいサービスですが、ここまで持ってこれたのはひとえにアカデミアの皆様の支持あってのことです。少しづつですがマネタイズもできてきたので、今後はもっとサービスのクオリティを上げていけると思っています。
がんばりますので、今後ともご応援いただければ幸いです!

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