鈴峯紅也「警視庁浅草東署Strio トゥモロー」
シリーズ第3弾読了。
警察は、善悪の狭間にいる存在であり、その狭間で揺れ動く人間の機微に面白さを感じるということが、警察小説を好きな理由の一つになっている。シリーズ3では、3人の登場人物が、それぞれの道に進む覚悟を持つということが軸になっており、主人公は、まさに、善悪のど真ん中を進む!ということを決意するに至るまでの狭間を描いた物語。シリーズ1・2の感想にも書いたが、トーンとしては、男の友情とその男たちを取り巻く、熱い仲間たち。ということで、自分としては、好きな部類であり、どんどん読み進んでいくことができた。
個人的な希望としては、この3部作は、これから、始まる浅草東署を中心とした物語の序章であって欲しい。この3部作で終わってしまう感じもしていて、それだと物足りないというか、ヤクザと政治。それぞれの道に進んだ、2人と、善悪の真ん中を進む主人公。その道が、どう交差するのか。その先を読みたくなる終わりであった。
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