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母親が子どものことを一番分かってるって本当かな?

今回の入院でお世話になっている方々(実際にお会いしている方)、ざっとどれくらいだろうと数えてみました。2つの病院にかかったので合計50名以上の方(約医師10名、看護師30名、に加えて15名くらい)に息子の状態、性格、直近の様子、出産からこれまでの経過などを聞かれるたびにお話しました。

私がお話する内容次第で息子の状態や治療法に影響があるのだと思うと、自分の記憶に間違いはないか、認識している感覚は大丈夫かと不安になりました。それでも病院のみなさんは母親である私の情報から少しでも何か分かればという思いで聞いてくださる。話すたびに緊張感があったし、怖かった。

「私が感じたことなので違うかもしれないですけど、、」と話し始めると、「いや、お母さんが一番息子さんを分かっていますから」と言ってくれる。
そのたびに「本当に私は息子のことが分かっているかな?」と不安になりました。もちろん日々の生活の様子、性格は分かっているつもりだけど、私が息子の全部を間違いなく分かっているとは思っていない。私の知らない一面があるだろうし、家とお友達の前では違うだろうし、、。

緊迫した状況で私は母親ってなんだ?と急に不安になりました。小さい頃は家で一緒にいる時間が長いし、好き嫌いやわがままも何でもその場で見ていたけれど、小学生以降は学校にいる時間が長いし放課後はお友達と遊ぶし、給食だって何が嫌いで好きかも曖昧。これまでの息子との会話をバーッと頭の中で振り返って整理して伝えてを繰り返しました。

いつもだったら息子に確認しながら本人に選択してもらうことが、痛がる息子は会話ができないので、全部私が決める。でもこの「親である私が決める」も、医療的な知識がない私が理解して納得したうえで決めたのかというとそうでもなかった。処置してくださっていることへの不安や不信感ではなく、ここに私の思いはちゃんと乗っかっているかと自問自答が続いたのです。「親として」の判断を突きつけられて、私は親としてちゃんと機能しているか?と、とにかく不安でいっぱいでした。


そして病状が落ち着いた今あるのは、疲れたー!という正直な思いです。息子に一生懸命に向き合ってくださるたくさんの方々からの問いに私がしっかり向き合って間違いなく伝えなければという緊張感を抱えた2週間あまり。しんどかった!

母親は子どものことを何でも分かっているのか?息子は私に何でも正直に話せていたのかな?と今回の経験で突きつけられたことを、これから少しずつ息子との対話、自分との対話で整理していこうと思っています。