鍋の蓋、上から見るか横から見るか
なにを書こうかと思ったけど、この話にする。
せっかくの最初の話なのに学生の頃に歴史の先生から教えてもらった受け売りだ。
ただ今年で35を迎える今となってもその話は記憶に残っていて、時々顔をだす。
すごく大切な素晴らしい考え方だと思う。
その先生は中学1年生の一番初めの社会の授業の時にほぼ1限まるまるつかって話してくれた。(と、思う。)
「鍋の蓋を書いてください」
そういうと先生は生徒何人かを前に呼んで鍋の蓋を書かせた。
絵心のない生徒はピッピーと「亠」を書いた。
少し絵がかける生徒は立体的に斜め上からみた鍋の蓋を書いた。
そのあとに続く生徒はこれでいいならと続々「亠」ばかりが続く。
黒板に並ぶ斜めから見た鍋の蓋、横からみた鍋蓋。
何人か指名し終わると先生は続きを話し始めた。
「出なかったけど下から見た鍋の蓋なら「○」これでも良くないですか?」
忘れもしない。なかなかのドヤ顔。
「鍋の蓋は皆さんに書いてもらったように
横から、斜めから、上から、下からと見る人によって違った姿をみせます。
社会や歴史にもこちらから見ると相手が悪でこちらが正義、でも向こう側から見ると相手が正義でこちらが悪なんてことが往々にしてあります。
これからキミたちは社会や歴史をこの教科書を使って学んでいきます。
ひとつ気を付けていだきたいのが、教科書もまた鍋の蓋の一側面だと言う事を覚えておいてください。
新たな歴史的新事実が発見されて書き換えられることもあれば、海外では別の側面をクローズアップして教えていたりもします。
これは一側面であるということを頭の片隅に置いて学んでいただけると嬉しいです。」
今おじさんになったけど
この考え方には色々助けられる素敵な考え方。
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