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かまどキッチン公演#02「海2」公演実施概要変更のおしらせ

公演概要を変更しての実施について(児玉)

かまどキッチンの児玉健吾です。

この度4月23日に発令された緊急事態宣言、及び発令された東京の状況を鑑み、かまどキッチン公演#02「海2」は、公演概要を変更する形で公演を実施します。主な変更内容は以下の通りです。

1)公演実施期間の変更
旧公演期間:5月8日(土)-18日(火) → 新公演期間:5月12日(水)-18日(火) ※引き続き13日(木)は休演日
2)公演実施回を変更(開演時刻、一部日程の上演回追加)
マチネ公演は13:00、ソワレ公演はすべて18:00に変更、統一。(開場・受付開始は開演20分前。)混雑回避のため、12日(水)と14日(金)にマチネ公演を追加。

以上の変更に伴い、ただいまご予約いただいているお客様には支払い分を払い戻しなど、一時予約キャンセルの処置をとらせていただきます。

既にご予約いただいていたお客様、並びに観劇をご検討いただいていたお客様にはご迷惑をおかけすることをお詫びします。大変申し訳ありません。

ご予約済みのお客様には追ってこちらからご連絡差し上げます。改めて観劇をご希望のお客様は、大変お手数ではございますが、そちらをご確認ください。

また本企画について、これ以降は会場である新宿眼科画廊の方針に添い、緊急事態宣言が延長した場合もこれ以上の中止、概要の変更は行わないこととします。(ただし団体として引き続き状況は注視していき、新宿眼科画廊の決定には従うものとします。)

皆様もご存知の通り、緊急事態宣言が発令される前から東京都にはまん延防止等重点措置が発令されていました。私たちは定めた感染拡大予防ガイドラインを軸に活動を続けていましたが、稽古場として利用していた公民館の利用中止など、クリエイションには多くの制約がありました。

幸いにも公演会場である新宿眼科画廊は建物の規模、画廊というその特性から営業に関する要請を受けておらず、今回の概要変更は緊急事態宣言が発令される状況下で私たちが演劇公演を実施するために主体的な選択を行った結果です。

今回私たちは公演をできる限り安全に実施するため多くの準備を行なっています。自粛を合言葉に無差別な規制が繰り返されるなか、それでも私たちは自らの選択を持って演劇と、社会と向き合っていく所存です。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。(主宰・児玉健吾)

概要変更について(佃)

かまどキッチンの佃直哉です。

コロナ禍におけるかまどキッチンのステートメント発表も今回の『海2』で3回目です。近頃は他団体でもこういったステートメントを見ることがずいぶん増えました。様々な団体が今なぜこういった公演を行うのかという必要性を訴え、実施や延期や中止を報告し、クラウドファンディングで支援を募っている姿なども見かけます。

そもそも余裕がない状態でコロナ禍に突入した私たちは本当に追い詰められています。それは演劇界に限らないことで、私たちはもう用途がわからないものにお金を出したり、その経過を見守る余裕をあまり持てないと思います。

コロナ後に残るのはファンの皆様の厚意が金銭的に反映されやすい娯楽性が非常に強い作風の団体か、公共からの補償や助成を求める背景を強く持ち、それを説明することに長けた団体でしょうか。どうあれ、どうしても必要とされるもの以外が順序付けられて切り捨てられてしまうのは現実的ではありますが悲しいことです。

生き残るために説明をする必要性に迫られてこういったステートメントを書いている側面があるかもしれないと考えると、読んでいる人に申し訳なくなります。しかし、今の日本で若手とされる劇団が活動を継続していくためには、ゴールはどうあれある一定の段階までは助成や支援を視野に入れた活動をせざるを得ないと自分を許しながら書いています。

この度は、ご一読いただきありがとうございます。
流れでちゃんと伝えたいと思ったのでここに書いてしまいました。

続けます。それが嫌なら演劇なんてやめればいいとか、別の続け方があるという意見はもっともです。私は劇団に入り演劇をするという選択をしました。それには、選択による自己責任が伴います。人の選択にはそれによって得るもの・失うものといった結果があり、その結果を背負ってまた別の選択をする。人によって選択肢に幅や制限があるので、それらは肯定できませんが、ひとまずそれが人生です。

今回の緊急事態宣言とそれに伴う要請は、国民には責任がさほどないものを押し付けられたように思います。昨年の段階で国民は自粛という名目で緊急事態における責任をある程度果たしていました。上述のように私たちも公演のいくつかを中止にしています。年をまたいでから緊急事態宣言が再発され、解除された翌月にまた発令されている。私たちの選択を縛りながら、それに対する補償が整っているとも言えません。選択の結果誤りに気付き演劇を辞めることと、押し付けられた結果で困難が生じ辞めざるを得なくなることの間には溝があります。対話の機会もなく、選択の吟味もできない。それはとても一方的です。

偶然ですが特殊な場所での上演を選んだ私たちは上演を行うか否か、延期・中止・配信への変更、様々な選択肢を持った状態で、今たまたまこの日を迎えています。

私は対話の機会があるならすべきだと思います。そうでなくても、選択の吟味くらいはして、その上で責任を負わせていただきたいと思います。報告にある上演日程を選択したのは、クリエイションに携わるみなさんと話し合った結果、現在の座組みで作品の発表を行うためにはそれが最善であるという判断と、なるべく幅をもった形でいたいという一つの願いからです。

連帯ももちろん大事ですが、幅があるのが小劇場の素晴らしいことだとも思います。必要不必要といった用途で万事が判断されてしまいがちな中、そうでない選択をすることにも意味や意義があると信じ、感染対策はガイドラインを遵守しながら、上演に臨ませていただきます。ご観劇に関してもお客様の選択次第ですが、ご検討いただけますと幸いです。(共同主宰・佃直哉)

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