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2024年の新薬

こんにちは。製薬業界向けニュースメディア「AnswersNews」の亀田です。noteでは、お久しぶりです。

2024年がはじまったこの機会に、またnoteをやっていきたいなと思い、書いています。およそ、2年ぶりです。今後、AnswersNewsで書いた記事を別の視点から見てみたり、はたまた、それ以外のことも書いていけたらと思っています。月に何度かはこの場でお会いできるように頑張ってまいります。

2024年は56の新薬の発売が見込まれる

AnswersNewsでは1月9日、10日に「2024年の新薬」に関する記事を掲載しました。

各社の申請・承認状況をもとに、疾患領域ごとにどんな薬の発売が見込まれているか、まとめています。その数は、56。今年も、がん領域には多くの新薬が投入される見通しですし、アルツハイマー病に対する新たな抗体医薬や、肥満症治療薬などの登場も待たれています。詳しくは、上記記事からご覧ください。

※集計時点で公表済みの申請・承認状況に基づくまとめのため、将来的な今年の新薬の発売数とは異なる可能性があります。

企業別に見る

さて、今回は、
このデータを企業別に見ていきたいと思います。

製薬各社が24年に発売を見込む新薬の数
(複数の製品の発売を見込む企業)

ともに6個の新薬の発売が見込まれるのが、国内最大手の武田薬品工業と、米国に本社を持つファイザーです。ここに続くのが、外資系企業の日本イーライリリーヤンセンファーマノボノルディスクファーマ。それぞれ3個の新薬の発売を見込みます。

こうしてまとめてみると、外資系企業の開発力の高さがうかがえます。内資系企業では、武田以外だと唯一、明治HD(ホールディングス)傘下のMeijiSeikaファルマが「2個」で外資系企業5社(アストラゼネカグラクソ・スミスクラインサノフィブリストル・マイヤーズスクイブユーシービージャパン)と肩を並べています。

開発中の新薬パイプラインも同じ傾向です。下記記事では、企業ごと、モダリティごとに開発パイプラインのビジュアル化を行っています。

【付】武田薬品・ファイザーの新薬

最も数の多い武田薬品とファイザーについて、どんな薬の発売が見込まれるのでしょうか。

■武田(太字は承認済み、ほかは申請中)

  • キュービトル皮下注(適応・無または低ガンマグロブリン血症)

  • フルキンチニブ(前治療歴を有する転移性大腸がん)

  • maribavir(臓器移植におけるサイトメガロウイルス感染症)

  • 乾燥濃縮人プロテインC(重症先天性プロテインC欠乏症)

  • スソクトコグ アルファ(後天性血友病A)

中国のハッチメッドから導入した抗がん剤フルキンチニブのほか、血友病などの血液疾患に対する新薬の発売が見込まれます。

■ファイザー(太字は承認が了承済み、ほかは申請中)

  • ターゼナカプセル(BRCA遺伝子変異陽性の去勢抵抗性前立腺がん、BRCA遺伝子変異陽性・HER2陰性の手術不能・再発乳がん)

  • エルラナタマブ(再発・難治性の多発性骨髄腫)

  • アブリスボ筋注用(RSウイルスワクチン)

  • 肺炎球菌ワクチン

  • ダニ媒介性脳炎ワクチン

  • アビバクタムナトリウム/セフタジジム水和物(βラクタマーゼ阻害薬配合抗生物質製剤)

ファイザーは、がんと感染症・ワクチンで新薬を投入する見通しです。特にワクチン領域では3つの製品の承認が見込まれます。


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