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令和6年4月読書

『クール 脳はなぜ「かっこいい」を買ってしまうのか』 スティーヴン・クウォーツ/アネット・アスプ (2019/01)日本経済新聞出版

認知科学、脳科学者による文明論、カウンターカルチャー論。
クール、かっこよさとは何なのか、そして、それが現代の経済活動にどのような影響をもたらしているのかを論じていた。
個人的には第5章で紹介されていた「一夫一妻制は人類の一大発明であり、この出現によって地位をめぐる興味が弱まり、地位のジレンマが軽減された」という論旨が興味深かった。
消費は単に必要を満たすだけではなく、自分のアイデンティティや価値観を伝えるものとしても機能しているという。
なぜ、多くの人がブランド品を求めるのか?
そのメカニズムを知りたい方は読むとよいのかもしれない。


『小さな会社★儲けのルール―ランチェスター経営7つの成功戦略』 竹田 陽一/栢野 克己 (2016/08発売) フォレスト出版

第1次世界大戦の際、イギリスのエンジニア、フレデリック・ランチェスター(1868〜1946年)により提唱された数理モデル、ランチェスター戦略を軸に経営戦略が語られたビジネス書。
その戦略とは兵力数と戦闘機や戦車などの武器の性能が戦闘力を決定付けるというもので、その概念は二つの基本概念から成る。
第一法則「戦闘力=兵士数×武器効率」
第二法則「戦闘力=(兵士数の2乗)×武器効率」であるが、この兵士数の2乗という点が、肝だと感じた。
以下、目次となるが、弱者と強者、それぞれの立場によってとるべき戦略が異なることを改めて痛感。

プロローグ 社長にはだれでもなれるけど…
1 小さな会社が成功するために―弱者の基本戦略
2 成功する天職・ビジネスの選び方―弱者の商品戦略
3 成功する事業エリアの選び方―弱者のエリア戦略
4 成功する客層の選び方―弱者の客層戦略
5 成功するお客探し―弱者の営業戦略
6 成功するお客の育て方―弱者の顧客戦略
7 成功するためには長時間労働が不可欠―弱者の時間戦略


『ビジネスとしての東大受験』 黒田将臣 (2022/09) 星海社

東大受験は1億円の儲け話と論じ、受験をビジネスとして捉えた点が本書のユニークな点であった。が、内容は既知のものが多く、得るべき情報は少なかった。以下、本書の目次で、3章で記されていたスキル・テクニックはどんな学習においても、有効であるのは納得。4章で紹介されていた能力もいうまでもない。

目次
はじめに 東大で儲けたいあなたに
第1章 「東大」で億が儲かるメカニズム

第2章 大学受験をハックして誰でも高学歴が手に入る秘密のメソッド

第3章 一般受験をハックする3つの黒いテクニック
1 語彙力=アンチリテラル
2 論理的思考力=アンチロジカル
3 読解力=アンチリーディング

第4章 推薦・AO入試をハックする3つの黒いテクニック
能力1 やりたいことがある/自分の意見を言う能力
能力2 一貫性がある/一貫性を作れる能力
能力3 炎上リスクがない・嘘をつかない/素直である能力


『脳をやる気にさせるたった1つの習慣』 茂木健一郎 (2010/06)ビジネス社

脳をやる気にさせる習慣、それは「書く」ことが一番とのことだった。夢や目標を書くと、脳にドーパミンが放出され、やる気に湧きだし、やる気になった脳は想像以上の力を発揮し、夢の実現にむけて働きはじめるメカニズムが本書では記されていた。
これは確かにそうだなと思ったのは、20年以上前に使っていた手帳をある日見返していたらら、当時、書いていた願望の結構な数が叶っていたからだ。
それが、脳科学の見地から解説されていて、改めて納得がいった。
これからも書き続けて行こうと思う。


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