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人生邂逅 ・まなび編          ◆体験談から -14-2)

ダイレクト営業 VAIO 無謀な挑戦?
   「あなたは、PCのことよく知らないわね!」

ダイレクト営業部では、ソニーのPC VAIOを業務用に販売する試みを始めていました。
元々がコンシューマー用として商品化されていましたから、かなり無理な面はあるのですがニーズはものすごく、ソニーとしてやらない手はない、ということでした。

企業はもちろん、大学など教育機関からも要望が強く、専門の部隊を作って対応しました。
この時、部長職でこの職責にあったのですが、ココにはかなりの無理がありました。

PCはずぶの素人で、ほとんど専門的な知識がない。という事実です。

部のメンバーには、正直にこの辺のところは伝えたのですが、「自分たちがしっかりとフォローするので、気にしなくて大丈夫です。」となんとも頼もしい返事が返ってきました。

根が単純ですから、この言葉に気安く乗ったのですが、・・・。
現実はそれほど甘くはないのです。

各地に駅前保育所を運営する会社の社長さんが、VAIOの導入に積極的でした
何度か商談でメンバーに同行してもらい、商品説明や導入計画について説明をさせてもらいました。

ここまでは無難に進んだのですが、
ある時、何かの懇親会があり、このかたと運悪く(?)同じテーブルについたことがあります。

この場には当然ながら営業のメンバーは同席していませんから、いわゆる 丸腰状態です。

そして、恐れていた事態が訪れました。

その方から、VAIOの最新モデルについて詳細な質問されたのです。

絶体絶命。 回答はしどろもどろ、まともな会話にはなりません。
そこで言われたのが「あなたは、PCのことよく知らないわね!」 でした。

もう作り笑いをするしかありません。

結局、こちらとの商談は成功はするにはしたのですが、なんとも情けなく、みじめな想い出が残りました。

それにもまして、まずいのは、ここで必死に勉強してVAIOやPCに詳しくなればよかったのですが、その後ほどなく部署異動があったこともあり、ITナレッジを学習して高めることなく現在に至ていることです。

商品を知らない営業部長。 という情けない経験。                   それでも、なんとか形の上では乗り切ることができたため、恥を成長に繋ぐことを怠ったこと。

 みすみすのチャンスを逃したのです。

      まさに、二重の意味での失敗体験でした。 


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