Mちゃんが産まれるまで②
前回は私が妊娠して病院に行った時までのお話しをしました。
屁理屈パパに伝えて、両方の母親にだけに伝えて、結婚までスムーズ!
そう思った時に次の課題が、、、
※後半に流産に関しての描写を書いているので、苦手な方は読まないようにお気を付けください。
仕事どうしよう。
私が働いていたところは子供写真館スタジオ
朝から一日中、身体を使う仕事。
立ち、座り、そして走り回る。
スタッフの人数も1日入るお客様に合わせてシフトを組んでいたので、余裕のある人数はいない。
何かあってから話すよりは先に一言、言わなくては、、、
まだつわりは出ていないけれど、この先のことを考えると屁理屈パパに妊娠報告するよりも緊張する。
正直怖かった。
それでも少しは期待していたと思う。
大丈夫だよ、妊娠おめでとうって言葉を。
不安いっぱいの中伝えた時に言われた言葉はとても現実的で胸が苦しくなったのを覚えている。
『妊娠したの?大丈夫?こっちは今余裕はないよ』
はい。
わかっていました。
これが現実だと。
結婚することが決まっていたとしても、妊娠とは別の話し。
妊娠して素直におめでとうって言われる余裕がないのもわかっていた。
でも、それでも寂しかったな。
正社員で雇ってくれているから急にそんなことを言われると困るのもわかる!
でも、やっぱり寂しかったな。
私が奇跡的に妊娠して、屁理屈パパが受け止めてくれて、両方の母親が結婚をすすめてくれて、、、
これだけでもとても幸せなことだと思う。
ただ仕事はそうは言ってられないのは理解している。
今思えば私の中で働き方について考え出す良い機会に出会えたんじゃないか。
そう思うことで私は自分にとって仕事とは何であるべきでどう付き合っていきたいのか考えるきっかけになったと思う。
次の検診までは周りに知らせずにいこう。
普段通りに過ごそう。
検診、、、楽しみだな。
しかし、私が次に検診に行く予定よりも早くに病院に行くことになってしまった。
血が止まらない
検診を控えた数日前の朝。
私はトイレで酷く震えて電話をした。
まるで生理が急に始まったのかと思うくらいの血の量。
むしろ普段より多いのではないかと思うくらいの出血をした。
ナプキンを当てて涙ながらに病院に電話をする。
『血が止まらないです』
妊娠初期で少量の出血はあることとのこと。
しかし、これは少量ではない。
さいわい今日は仕事が休みだ、すぐに病院に行ける。
しかし、病院に向かう足取りが重い。
不安、怖い、なんで、どうして
そんなことを思っていると診察室に呼ばれた。
先生が私に言ったことは赤ちゃんはもう、、、
目の前が真っ暗になる。
診察室から出てお腹の大きな妊婦さんを見ると心がザワザワしていた。
私はなんでここにいるんだろう。
涙を流す私に先生からお話しがあった。
赤ちゃんは自然流産だったとのこと。
ママに負担にならないように自分からお外に出たんだね。
そこからどうやって家に戻ったのかよく覚えてない。
ただ、屁理屈パパにだけ連絡をして帰りを待っていた。
何度もネットで自然流産について検索をしていた。
そんな時に会社から電話がなる。
『今回クレームがきているんだけど、今どこ?』
『すみません、産婦人科にいて、あの赤ちゃんが、、、流産してしまって、、、』
『そう、残念だったね、今このクレームについては会社に来てから話すから』
電話を切って私は自分が何をしているんだろうとまた涙を流した。
休みとはいえクレーム処理がすぐにできる状態ではない自分に苛立ちがあった。
仕事が中途半端で、赤ちゃんを迎える準備もしっかりできてなくて、色々なことが頭の中でぐしゃぐしゃになる。
ごめんね、産んであげれなくて。
屁理屈パパが帰ってきた時私はまた沢山泣いた。
どうかまた私のところにきて。
そして私は会社に今度は結婚報告をして、しばらくして退社した。
籍だけ入れて、式は1年後にあげる。
二人だけの時間をしっかり取り、結婚式のあとにはすぐにでも妊活をスタートさせよう。
それが私の結婚式を挙げる前に決めたことだった。
(続く)
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