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マッチングアプリ記録 #1(タオル泥棒編)

職場に若い職員はおらず、縁もゆかりも無い場所で一人暮らし。
自主的に行動しなければ、恋愛なんてできるはずがなかった。

そこで、某マッチングアプリを始めた。
女性とマッチしたものの、最初は会話が続かないことが多かった。

「初めまして!マッチングありがとうございます😌
○○が好きなんですね!自分もです!」

→パターン1:既読無視
→パターン2:「そうなんですね😂」会話が拡がらずコッチから質問ばかりして終わり。

あのなぁ、お前ら、やる気あんのか!?
何で会話続ける気ないのにマッチしたんだよ!?

まあ、男性と違って、女性はたくさんマッチングするから多少はね…。
他の男どもと差別化を図らなくては…。
う〜ん、やはり容姿が良くない…?泣いてもいいですか…?

それから会話のテクニックを試行錯誤しつつ、マッチングアプリを始めて2週間くらい経っただろうか…。
自信を失いかけていたが、何だかんだ、マッチングした女性の中で、自分より4歳上の女性とご飯に行くことになった。
僕の近所に住んでおり、熊本の大学に通っていたという共通点から話題が拡がり、あちらから「ご飯行こ!」と誘われた。
「ふむふむ、歳上の女性にリードされるのも悪くない…𓁷」
なんて思いながら、マッチングアプリを始めて以来、女の子と会うのが初めてだった僕は、ワクワクとドキドキが止まらなかった。

ついにご飯当日。とてつもなく緊張した。
車で迎えに行ったのだが、お互い顔写真もないまま会うことが決まったので、対面直前まで「もしかしたらオッサンが来るんじゃないか…。」
と思っていた。

コンコン
車の窓を叩かれた。

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!!!


「おつかれ〜!初めまして〜✋」


よかった…ちゃんと女性だった…。(以下、Kさん)
Kさんは薬局に勤務しており、大学では薬学部だったそう。
知的な感じで、黒髪ロングヘアー、丸顔だった。
(芸能人で言うと多部未華子っぽい感じ)
僕のハンドルを握る手は、汗ばんでいた。

緊張したものの、気まずい空気になることもなく(少なくとも自分はそう思ってるが)、ご飯を食べて無事に解散した。
Kさんが行きたい!と言った定食屋さんに行った。
えっと、何頼んだかな。忘れてしまった。
ただ、Kさんがピーチサワーを頼んだことだけは今でも無駄に憶えている。

具体的な日時は決めなかったが、また今度ご飯行く約束もした。
(具体的な日時は早めに決めておくべきだったかもしれないとか、楽しい時間だったから、お会計時に多めにお金を出すべきだったとか、今になって思う。)


その日以来、会話が途絶えたまま1週間ほど過ぎてしまった。
温泉に行きたくなった。他にマッチングしていた女性と会話も長続きせず、ちょうどいいタイミングだし、Kさんを誘ってみよう。そう思った。

(👨僕  👩Kさん)
👨「温泉行きませんか!?」
👩「いいよ!ついでにご飯も食べよ!」
👨「ほんとですか!ありがとうございます!」(脈アリじゃん!?)

近所ということもあり、簡単に会えるのは大きかった。
チェーン店『資さんうどん』でカツ丼とミニうどんを食べ、その後温泉に行った。

👩「ごめん!タオル忘れたから貸して!」
👨「いいですよ!」
👩「ありがとう😂洗濯して返すね!」

さすがに家族風呂は無理があったので、別々に入ることに。

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…ふう、気持ちよかった。
一足先に、Kさんは待合室で僕を待っててくれた。
半乾きの髪の毛に、少し色っぽさを感じた。

👨「お付き合いありがとうございました!今度ごちそうさせて下さい!」
👩「うん!行こう行こう!」


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解散して、その後何度か食事などに誘ったが、
👩「ごめん!仕事が忙しい💦」
と毎回言われ、断られてしまった。

何度も誘うのは、さすがにしつこいと思われそうだったので、連絡しにくくなってしまった。

あ、タオル…返してもらってない…。)

気乗りはしなかったが、Kさんにメッセージを送った。

👨「スミマセン、僕のタオルだけでも返してもらえませんか?」
👩「わかった!」

…それ以降、彼女から連絡は来ることがなかった。

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このタオル泥棒!
Kさんにとって、タオル返す気にもなれないくらい僕はダメ男だったのですか…?

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いや待て、タオル1枚ごときでそんなにムキになってどうする。
何度も催告するような事でもないだろう。
セコい男と思われそうだし…。
…なんていろいろ考えていたら、自分から連絡するのも憚られて、Kさんはまだ僕の近所に住んでいるかどうかも分からない。

以上、マッチングアプリで初めて出会った人のエピソードでした。

それから、僕はますますマッチングアプリの沼にハマっていくことになるのです…。

つづく

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