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(たぶん今のところ一番安い)ローカルでAIを動かすPCの購入方法

AI・Stable Diffusion始めてみたいけど、PC高くね。。!

AIの研究や開発を進めるためには、強力なGPU性能を持ったPCが必要です。Google Colabなどの無料サービスには制限があり(有料サービスでも制限がある)、ゲーミングPCは高価で手が出しづらいという悩みを抱えている方も多いでしょう。まさに私がそうでした。ここでは、コストを抑えつつ、AIが動くPCを手に入れる方法について紹介します。

Stable Diffusionを使えば、こんな可愛い子のイラストが10秒ほどで生成できてしまいます

Google Colabの制限と現実

「PCなんかいらなくても、クラウドでできないの?」と私も最初に思いました。Google Colabは無料で利用でき、手軽に始められるAI開発のプラットフォームです。しかし、使用時間に制限があり、高負荷のタスクには向いていません。また、無料版ではGPUの使用に制限がかかることが多いため、ガッツリトライアンドエラーを繰り返しながらAIを開発・使用するには不向きです。
有料版であっても制限はあるので、結局ローカル環境が必要と判断しました。

ゲーミングPCは高価

そうしたときに、強力なGPUを備えたPC=ゲーミングPCが必要になってきます。ゲーミングPCは高性能なGPUを搭載しているため、AI開発にも適していますが、その分価格が高くなります。最新のゲーミングPCは、20万円以上することも珍しくなく、予算を大幅に超えてしまうことがあります。
例えば、現時点(2024年5月)でRTX4070を搭載したPCは最安級でも約20万円します。

自作PCの不安

「安く抑えるには、自作か。。」と思う方も多いでしょう。自作PCはコストを抑えられる一方で、経験がないと部品選びや組み立てに不安を感じるかもしれません。私自身、長くIT業界に関わってきましたが、自作経験はなく、高価なパーツを組み立てて作る自信はありませんでした。(静電気とかでパーツぶっ壊れたらどうしよう、、とか、かなり不安でした。)

しかし、自作PCの最大のメリットは、自分のニーズに合わせて最適なパーツを選び、将来的なアップグレードも容易にできる点です。

後ほど解説もしますが、AIを動かすにはGPUの「VRAM性能」が非常に重要となり、現在VRAM性能と処理速度のバランスが最も優れているのは NVIDIA GeForce RTX4050ti 16GBのGPUです。

いろいろ調べましたが、現在上記のGPUを搭載したPCは売っておらず、自作でしか搭載できません。
(BTOモデルすらありませんでした。。)

安く、AIを動かすにあたって性能がよいPCを手に入れるために、私は自作PCを構築することに決めました。

どのGPUを選ぶべきか

AI開発にはGPUの性能が重要であり、NVIDIAのGPUが一般的に推奨されます。
(ゲームをする分には、AMDのRadeonシリーズでもよいのですが、AI開発にはNVIDIA一択です)

上記した通り、GPUのVRAM性能が重要となります。例えば、Stable Diffusionの推奨スペックを見ると

出典:romptn ai

となっていますが、現行のGPUでVRAM 12GB以上を備えているGPUは安めのところでいうと、以下の通りとなります。

  • NVIDIA GeForce RTX 4060ti(16GB):12GB以上では最安(約70,000円~)
    ※VRAMが8GBのモデルもあるので注意

  • NVIDIA GeForce RTX 4070(12GB):4060より処理性能は高性能だが、4060より高くVRAM容量も少ない(約90,000円~)

  • NVIDIA GeForce RTX 4080(16GB):(約160,000円~、マジ高い)

いろいろ調べた結果、コスパNo.1のRTX 4060ti(16GB)を搭載したPCを構築することにしました。

※ちなみに、NVIDIAのGPUにはデスクトップ向けとラップトップ向けがあるのですが、ラップトップ向けモデルは数字が一緒でも軒並みVRAM容量が少ないので、注意が必要です。

※さらにちなみに、GPUを検討するにあたっては、以下の動画が非常に参考になりましたので、オススメです。

私が今回構築したPCのパーツ

私が今回構築したパーツは以下の通りとなりました。ほぼすべてのパーツが最安値級で買えたのと、店頭で店員さんがとても親切に相談に乗ってくれたので、すべてドスパラさんで購入しました。ドスパラさん、とってもオススメです。

CPU AMD Ryzen 5 5600X BOX
単価:19,478円  金額:19,478円

GPU Palit NE6406T019T1-1061J (GeForce RTX 4060 Ti JetStream 16GB)
単価:68,800円  金額:68,800円

ストレージ ADATA ALEG-800-1000GCS-DP (M.2 2280 1TB) ドスパラ限定モデル
単価:9,480円  金額:9,480円

マザーボード ASRock B550M Pro4 (B550 AM4 MicroATX)
単価:10,980円  金額:10,980円

PCケース ZALMAN T3 PLUS (MicroATX ガラス)
単価:3,980円  金額:3,980円

メモリ ドスパラセレクト D4D3200-16G2A2 (DDR4 PC4-25600 16GB 2枚組)
単価:9,800円  金額:9,800円

電源ユニット 玄人志向 KRPW-BK550W/85+ (550W)
単価:7,980円  金額:7,980円

金額は全て購入当時であり、今は変動している可能性があります

合計:130,498円!


だいぶ安く済んでハッピーハッピーハッピーです。

パーツを選んで組み立てを依頼

自作PCに不安がある場合、最適な解決策は、自分でパーツを選び、専門のショップに組み立てを依頼することです。これにより、パーツの選定は自分で行い、リスクなく組み立てを行ってもらえます。また、パーツの相談もショップにできるので、適合しないパーツを買ってしまった。。という事態も避けることが可能です。

ドスパラさんですと、組み立て代行サービスはドスパラさんで買ったパーツだと11,000円です。

ぶっちゃけ、自作PC作成を楽しめる人は、良いと思うのですが、単にAIを動かすPCを作りたい人は手間と不安と時間を考えると代行を依頼するのがオススメです。
実は、私は自作をしてみたのですが、結局最後凡ミスでBIOSまでたどり着くことができる、約10,000円払って凡ミスを見つけてもらったので、それなら最初から依頼しておけばよかったと激しく後悔しました。。

OSも忘れずに

なお、構築した自作PCを動かすには、OSも必要です。OSだけはドスパラさんで買うよりAmazonで買うほうが約5,000円やすかったので、そちらで購入しました。(Yahooショッピングの数百円のOSに心が流れかけましたが、何が起きるか不安だったので、正規品をオススメします)

まとめ

自作PCを組み立て代行使ったとしても、OS代含めて約150,000円!

AI開発に必要なPCを安く手に入れるためには、自作PCの選択肢を検討することが重要です。パーツ選びに不安がある場合は、専門のショップに組み立てを依頼することで、リスクなく高性能なPCを手に入れることができます。長期的には、これが最もコストパフォーマンスの高い方法です。

150,000円でRTX4060ti 16GBを搭載したPCが手に入るのは大分コスパがよいのではと思います。

みなさまも、よいAIライフを!

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