とあるプリキュア論について、私のスタンスと反論 その1

《※2024年2月5日 主張はそのまま、大幅な加筆修正あり。事情は以下の記事にあります。
書き直す前に頂いた「スキ」の数:13》


はじめに

はじめまして。
私は長年プリキュアを視聴し続けている者です。名前はそのまま「ケーエルピー」と読んでOKです。

今年の「ひろがるスカイ!プリキュア」で、男の子では初めての正式メンバーとしてキュアウィングが登場するという斬新な出来事があり、ファンの間では賛否が巻き起こっています。
また、前作「デリシャスパーティ♡プリキュア」には、プリキュアとは違う立場ながら仲間として参戦するブラックペッパーがいたため、キュアウィングの布石だったのではないかとも言われています。

《※2023年5月21日 プリキュア公式のリンクをいくつか貼りました。》

私は他人様のレビューを各地であさるだけで、自分の意見は発信してこなかったのですが、批判派の一部から上がっている様々な意見が気になるようになってきました。

大きな議論が沸き起こる中、考えたことをまとめていこうと思います。

大変前置きが長くなりまして、失礼しました。以下より本編に入ります。
なお、お気付きかもしれませんが、私はひろプリのキュアウィングのような男の子プリキュア、及びデパプリのブラックペッパーのような男性キャラを容認する立場です。しかし、記事投稿の動機は前述のとおりで、自分の記事で批判派の気持ちが変わることまでは期待していません。それを踏まえてお読み下さい。

デリシャスパーティ♥プリキュアのブラックペッパーについて

「女の子だって暴れたい!」というコンセプトで初代「ふたりはプリキュア」を始めて以来、作品によって様々なメッセージを込めてきたプリキュアは、女の子の自立を応援する作品として語られることがよくあります。
このコンセプトを知っていて、長年応援してきた人は特にそういう目で作品を見ているようです。

そのコンセプトから考えると、男の子がプリキュアになるのは論外というだけでなく、プリキュアでないながらも一緒に戦える力を持つブラックペッパーも、コンセプトに合っていないと批判する声があります。
何かと「女性は男性に助けられるもの」という場面が未だ多い社会の中で、男の子や男性の力を借りず自立した女の子の姿を描くのがプリキュアだったのではないか、ブラペのように戦える男の子が出てきてしまっては、女の子が弱く見えてしまうのではないか、ということです。

私も、プリキュアとは第一に女の子のための作品であり、女の子の自立を応援する役割を担うものと考えています。
その上でブラペについて、私は「問題ない」と判断しました。

ブラペは後に父親・シナモンにプリキュアたちと因縁があることは分かるものの、元々は戦いとはほぼ無関係でした。にもかかわらず自分から戦うと決めたキャラです。そんな彼はプリキュアどころか、正式にはクックファイターとしてすら登用されていません。
だから戦闘力は申し分なくても、できることには限界があります。あくまで自分のできる範囲でサポートするだけです。実際、彼が来なくても何とかできた回は何度もありました。
決して、プリキュアの代わりに方を付けてくれるわけでもなければ、プリキュアから「あなたが必要だ」などと乞われるわけでもない、しかし何かせずにはいられない、それがブラペです。

なので私としては、ブラペがプリキュアを弱く見せている、女の子の自立を阻んでいる、という捉え方はしていません。戦う主体はあくまでプリキュアでしたから。

動機は不適切か?

過去の作品にも、プリキュアに協力したり、時には戦闘の手助けをしたりする男性・男の子はいましたが、そうした前例があるからこそ、ブラペは様々な部分で比べられています。

世界のために戦うプリキュアに元々利害の一致している男性キャラが協力するのではなく、たまたま幼馴染みのキュアプレシャス/和実ゆいが戦っていることを知り、「笑顔を守る」と参戦してきた姿勢に、女の子の自立を妨げる要素を感じ取り批判する人がいるようです。

しかし前述の通り、私はむしろ、無関係なところから参戦したことこそが、ブラペがプリキュア主体を崩す存在ではない証拠として考えています。

また、参戦の動機が幼馴染みでも何も悪くありません。一人のためにしたことが結果として世界を救うなら、それでいいのではないですか。

初代「ふたりはプリキュア」のエンディングテーマでは「戦い以前にまずはプライベートが大切だ」ということを歌っています。プリキュア自身が個人的な願いを犠牲にすることなく戦っているのです。まして、プリキュアでないながらも駆けつける彼の動機を、個人的だからと非難するのはアンバランスでしょう。

「守る」の一言にも、あまり過剰に反応すべきではないと思います。大切な幼馴染みが戦っているから、少しでも危険をなくしてあげたい、くらいの素朴な思いであって、「女性は男性に守られるべき」という価値観を示したものではないんじゃないでしょうか。

ところで、ブラペにしても、キュアウィングにしても、擁護派のことを「ただの男好き」のように言う批判派を見ました。
女性蔑視の一つに、「女性の言動を男性経験の有無で測る」というものがあります。仮に擁護派の女性に対して、男性を求めていると揶揄するつもりだとしたら、「女の子の自立」を描いたプリキュアを応援する姿勢と矛盾するのではないでしょうか。「守る」の一言に敏感になるのなら、ご自身の発言も省みてほしいです。

今回の記事はここまでで、次回の記事でも引き続きブラペについて書きます。本当は今回にまとめるつもりでしたが大変長くなってしまったため、区切りました。

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