賞与の在り方

賞与の減額・不支給は違法?

賞与は必ず支払うものとなっているわけではなく、その額も企業の裁量で決めることができるとなっています。

「賞与とは、定期又は臨時に、原則として労働者の勤務成績に応じて支給されるものであつて、その支給額が予め確定されてゐないものを云ふこと。定期的に支給され、且その支給額が確定してゐるものは、名称の如何にかゝはらず、これを賞与とはみなさないこと。」労働基準法

但し、当然ですが、社内規定や労働契約で賞与支払いや時期、算定方法が明記されている場合はそのとおりに支払う義務が生じます。

実際には算定方法までは明記していないことが多いように思います。

算定方法のパターン

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①定率

約半数以上の企業が基本給の3ヶ月分などの計算で支払いをしています。大企業だと2.5ヶ月、中小企業だと1ヶ月くらいの目安ですが、業績に大きく影響されます。コロナ禍で0に限りなく近づいた企業も多かったと思います。

②評価

個人の半期での業績評価をベースに計算する方法と、部門別の業績をベースに計算する方法があります。企業全体の業績は基本的に加味されずに頑張った人にはきちんと報いるという考え方です。

③定額

同じ額を支給するということですが、これはごく小規模のオーナー企業に多いパターンかと思います。

実際の運用例

上記の統計を見ると数字に重複があるので、実際には組み合わせで運用していることと思います。

例えば下記のように

・まず部門業績で月数を計算

・次に個人の目標評価で最終月数を決定

下記の例だと、A部門は予算未達で標準月数(ここでは1.5ヶ月)を下回る支給額になりますが、次の個人評価でXさんはS評価であるため標準月数が支給されることになります。

賞与ハイブリッド

賞与について納得してもらうための対話

企業の裁量が大きい賞与においても、従業員の方々に納得してもらえるように経営側は努力しなければなりません。

日本の賞与は「生活支援(お盆や暮れのお金がかかる時期への支援)」という意味あいが大きく、賃金レベルによっては生活給の一部としてとらえている従業員の方も多いので、納得感は非常に重要です。

そのために人事部門は、従業員に寄り添いながら、

・企業の考え方を丁寧に説明し、

・良い数字が出せそうなら次も頑張りましょうという期待を寄せ、

・厳しい数字のときはこうすれば上がっていくということをちゃんと説明して一丸として頑張っていくようにする(未来をよくする話をする)

といった対話を重視して、経営対従業員という構図にしないことが大事だと考えています。